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※高校数学Ⅰの「2次関数」について,このサイトには次の教材があります.
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2次関数のグラフ(入門)
2次関数のグラフ[標準形]
平方完成の変形
平方完成(演習)
同2
展開形→頂点の座標
同2
同3
同4
同5
2次関数→頂点の座標
頂点の座標(文字係数1)
頂点の座標(文字係数2)
放物線の頂点を図で示す1
放物線の頂点を図で示す2
放物線の頂点を図で示す3(展開形)
2次関数のグラフの平行移動
放物線の移動
同2
2次関数のグラフと係数の符号
センター試験問題 2次関数
2次関数の最大・最小(1)
同(2)
同(3)
同(4)
(t≦x≦t+1)のときの2次関数の最大値・最小値
条件付2次関数の最大値・最小値
2次関数のグラフと直線(文字係数)
解と定数の大小問題
絶対値付き関数のグラフ

== 2次関数の最大最小(2)(数学Ⅰ/教科書レベル) ==
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~教科書レベル,見る数学~
(1)
 2次関数y=a(x−p)2+qのグラフは,2次関数y=ax2のグラフを
x軸方向にpy軸方向にqだけ平行移動した放物線で,
軸の方程式はx=p,頂点の座標は(p, q)である.
a>0のとき
a<0のとき


(2)
 2次関数y=a(x−p)2+qは,
a>0のとき,下に凸のグラフになる.
 x=pで最小値qをとり,最大値はない.
a<0のとき,上に凸のグラフになる.
 x=pで最大値qをとり,最小値はない.
※「限りなく大きな値がある」とき「最大値はない」という.「限りなく小さな値がある」とき「最小値はない」という.
たとえば,「正の整数に最大値Nがある」と仮定すれば,N+1も正の整数でNよりも大きいから,「正の整数に最大値Nがある」という話は嘘だったことになる.このようにして,正の整数には最大値はないということが証明できる(この証明の仕方「背理法」は数学Bで習う)
※小学校の時に「円の対称軸は何本あるか?」という問題に「多数」と答えたら×をつけた先生がいた.「無数」を正解にしたいらしい.しかし「ない」と書けばこれも×のはず.「1つも無い」のと「多過ぎて数え切れ無い」のとは違う.

【例題1】
 次の2次関数の最大値または最小値を求めてください.また,そのときのxの値を求めてください.
 y=(x−1)2+2

(解答)
 右図のように,頂点の座標が(1, 2)の放物線で,グラフは下に凸になる.
 最大値なし
 x=1のとき最小値2をとる…(答)

【問題1-1】
 次の2次関数の最大値または最小値を求めてください.(ないときは「なし」と書いてください)
 y=2(x−3)2+1
 最大値
 最小値
採点する

【問題1-2】
 次の2次関数の最大値または最小値を求めてください.(ないときは「なし」と書いてください)
 y=(x+2)2−3
 最大値
 最小値
採点する

【問題1-3】
 次の2次関数の最大値または最小値を求めてください.(ないときは「なし」と書いてください)
 y=12(x1)2+4
 最大値
 最小値
採点する

(3)
《定義域が限られたときの最大値・最小値》
 2次関数y=a(x−p)2+q (a>0)において,定義域がs≦x≦tのときの最大値M・最小値m
• 右図(A)のように,
定義域s≦x≦tが頂点よりも左側にあるとき
 x=sのとき最大値Mをとる
 x=tのとき最小値mをとる
頂点のx座標x=pは,定義域の中にないから,qは,最大値でもなく,最小値でもない

• 右図(B)のように,
定義域s≦x≦tの中に頂点があり,頂点が定義域の中央よりも右側にあるとき
 x=sのとき最大値Mをとる
 x=pのとき最小値m(=q)をとる
定義域の右端の値x=tのときは,最大値でもなく,最小値でもない

• 右図(C)のように,
定義域s≦x≦tの中に頂点があり,頂点が定義域の中央よりも左側にあるとき
 x=tのとき最大値Mをとる
 x=pのとき最小値m(=q)をとる
定義域の左端の値x=sのときは,最大値でもなく,最小値でもない


• 右図(D)のように,
定義域s≦x≦tが頂点よりも右側にあるとき
 x=tのとき最大値Mをとる
 x=sのとき最小値mをとる
頂点のx座標x=pは,定義域の中にないから,qは,最大値でもなく,最小値でもない

• 右図(E)のように,
定義域の左端の値と右端の値が等しいとき
 x=s, tのとき最大値Mをとる
 x=pのとき最小値m(=q)をとる
一番大きい値が2つ並んでいるとき,2つとも最大値とする

 a<0の場合は上に凸のグラフになるが,グラフを描いて同様に考えれば分かるはずなので,解説は省略

【問題2-1】
 次の2次関数の最大値,最小値およびそのときのxの値を求めてください
 y=(x+2)24(4x1)
 x=のとき,最大値
 x=のとき,最小値
採点する

【問題2-2】
 次の2次関数の最大値,最小値およびそのときのxの値を求めてください
 y=12(x1)24(3x1)
 x=のとき,最大値
 x=のとき,最小値
採点する

【問題2-3】
 次の2次関数の最大値,最小値およびそのときのxの値を求めてください
 y=12(x3)2+4(1x1)
 x=のとき,最大値
 x=のとき,最小値
採点する

【問題2-4】
 次の2次関数の最大値,最小値およびそのときのxの値を求めてください
 y=(x+1)2+4(2x1)
 x=のとき,最大値
 x=のとき,最小値
採点する

(4)
• 定義域が限られた2次関数の最大値・最小値を求めるためには,「①頂点のy座標」「②定義域の左端のy座標」「③定義域の右端のy座標」の3つを比較することが重要.①を求めるには2次関数を平方完成形で書く必要がある
• 2次関数が
展開形 y=ax2+bx+c
因数分解形 y=a(x−α)(x−β)
などで書かれている問題は,
平方完成形 y=a(x−p)2+q
に直して,最大値・最小値を求めるとよい.


【例題3-1】
 次の2次関数の最大値,最小値およびそのときのxの値を求めてください
 y=x2+6x+7−4≦x≦−1

(解答)
 y=(x+3)2−2と変形する.
 頂点の座標は(−3, −2)で下に凸のグラフになる.
 頂点が定義域の中央よりも左側にあるから
右端x=−1で最大値2をとる
頂点x=−3で最小値−2をとる


【例題3-2】
 次の2次関数の最大値,最小値およびそのときのxの値を求めてください
 y=x2+2x−3−4≦x≦1

(解答)
 y=(x+1)2−4と変形する.
 頂点の座標は(−1, −4)で下に凸のグラフになる.
 頂点が定義域の中央よりも右側にあるから
左端x=−4で最大値5をとる
頂点x=−1で最小値−4をとる


【例題3-3】
 次の2次関数の最大値,最小値およびそのときのxの値を求めてください
 y=−x2+4x−30≦x≦4

(解答)
 y=−(x−2)2+1と変形する.
 頂点の座標は(2, 1)で上に凸のグラフになる.
 頂点が定義域の中央にあるから
頂点x=2で最大値1をとる
x=0, 4で最小値−3をとる


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