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※高校数学Ⅱの「定積分」について,このサイトには次の教材があります.
この頁へGoogleやYAHOO ! などの検索から直接来てしまったので「前提となっている内容が分からない」という場合や「この頁は分かったがもっと応用問題を見たい」という場合は,他の頁を見てください.  が現在地です.
定積分
同(2)
同(3)
定積分で定義される関数-現在地
面積
絶対値付き関数の積分
曲線で囲まれた図形の面積(1)
曲線で囲まれた図形の面積(2)
曲線で囲まれた図形の面積(3)
体積

== 定積分で定義される関数 =
【用語】
〇関数x2xで微分すると2xになります.
(x2)=2x
これは次のように書かれることもあります.
ddx(x2)=2x
この場合のように,微分したら2xになる元の関数2x原始関数と言います.
〇この他,関数x2+1x2+2などをxで微分しても2xになります.
(x2+1)=2x
(x2+2)=2x
………
〇このように,関数f(x)=2xが与えられたとき,微分して2xになる元の関数F(x)は多数あり,
x2+CCは定数)
の形の関数を微分すると,いずれも2xになります.
〇一般に関数f(x)が与えられたとき,F'(x)=f(x)となるとき,それぞれの関数F(x)f(x)原始関数を表しますが,原始関数全体の集まりを表すには
f(x)dx
という記号を使い,f(x)不定積分と言います.
f(x)の原始関数の1つをF(x)とするとき
f(x)dx=F(x)+CCは任意定数)
になります.
【まとめ】
F'(x)=f(x)のとき,F(x)f(x)の原始関数という.
≪例≫
x22xの原始関数
f(x)の原始関数全体の集合
f(x)dx=F(x)+CCは任意定数)
f(x)の不定積分という.
≪例≫
2xdx=x2+C
2xの不定積分

【定積分と微分の関係】
〇定積分は,原始関数を使って表されます.すなわち,f(x)の原始関数の1つをF(x)とするとき
abf(x)dx=[F(x)]ab=F(b)F(a)
 上で述べたように,原始関数はF(x)+Cの形の関数でCの値が何であってもよいのですが,
定積分の計算は引き算になるので
abf(x)dx=[F(x)+C]ab
={F(b)+C}{F(a)+C}=F(b)F(a)
のようにCを付けていても「引き算で消えてしまいます」.
 そこで,不定積分の話をするときには,積分定数Cを忘れないように!と教えておきながら,定積分の話をするときにはC=0の形,すなわちCが付いていない形F(x)を使います.

よい子の皆さんに,なぜ無駄なCを教えたんだよ~
定積分ではCは消えますが,他の場面ではよく使います.Cは無駄ではありません
※■用語と言い回し方■
(1) 現行の(平成30年告示)高等学校学習指導要領数学には,原始関数という用語は登場しない.
(2) 大学数学の教科書では,原始関数という用語を使わず,不定積分と定積分という用語だけで書かれることが多い.
(3) 高校数学Ⅱ,Ⅲの教科書では,ほとんどの場合(感覚的には99%以上!)「f(x)原始関数の1つF(x)とする」と表現し,「f(x)1つの原始関数F(x)とする」とは言わない.(この例外を,平成25年発行のS社数学Ⅱ 199頁で1箇所だけ見たことがある)
f(x)原始関数の一つF(x)とする」とも書かない.
※なぜかという理由は,この教材の筆者には言えない.ただ,事実としてそうなっているのです.

〇定積分で定義される関数が表している内容を考えるには,原始関数を使って書き直すとよい.
【例1】
a, bを定数とするとき
ddxabf(t)dt
を求めるには
(解答)
f(t)の原始関数の1つをF(t)とおくと
abf(t)dt=[F(t)]ab=F(b)F(a)
ここで,a, bは定数だから,F(a)−F(b)は定数.
定数を微分すると0になるから
ddxabf(t)dt=ddx{F(b)F(a)}=0…(答)
【例2】
aを定数とするとき
ddxaxf(t)dt
を求めるには
(解答)
f(t)の原始関数の1つをF(t)とおくと
axf(t)dt=[F(t)]ax=F(x)F(a)
ここで
ddxF(x)=f(x),ddxF(a)=0
だから
ddxaxf(t)dt=ddx{F(x)F(a)}=f(x)
(参考)
 積分変数tと被積分関数f(t)が変数として対応していれば原始関数F(t)は求められます.
 定積分では,求めた原始関数F(t)に,積分区間の上端の値bと下端の値aを代入して引くので,結果として変数tは残りません.
 だから「問題が他の積分変数で書かれていても」同じ答えになります.
ddxaxf(y)dy=ddx{F(x)F(a)}=f(x)
 実は,積分変数と積分区間の上端が同じ文字xを使って問題が書かれていても,同じ結果になります.
ddxaxf(x)dx=ddx{F(x)F(a)}=f(x)
これに対して,微分する変数と積分区間の上端が無関係な変数である場合
ddxatf(x)dx=ddx{F(t)F(a)}
において,F(t)−F(a)xの関数ではないから,これをxで微分すると0になります.
ddxatf(x)dx=ddx{F(t)F(a)}=0
【重要】
a, bを定数とするとき
(1) 定積分
axf(t)dt=F(x)F(a)
は,積分区間の上端xの関数になる.
 積分変数tの関数ではない.
(2) 定積分
tbf(x)dx=F(b)F(t)
は,下端tの関数になる.
 積分変数xの関数ではない.
【例3】
bを定数とするとき
ddxxbf(t)dt
を求めるには
(解答)
f(t)の原始関数の1つをF(t)とおくと
xbf(t)dt=[F(t)]xb=F(b)F(x)
ここで
ddxF(x)=f(x),ddxF(b)=0
だから
ddxxbf(t)dt=ddx{F(b)F(x)}=f(x)

※次の問題は,上に述べた例とほぼ同じ内容です.
【問題1】 (選択肢の中から正しいものを1つクリック)
(1)
a, bを定数とするとき
ddxabf(t)dt
を求めてください.

(2)
aを定数とするとき
ddxaxf(t)dt
を求めてください.

(3)
aを定数とするとき
ddttaf(x)dx
を求めてください.

(4)
ddxf(x)dx
を求めてください.


【例題1】
axf(t)dt=x23x+2のとき, 定数aの値及び関数f(x)を求めてください.

(解説)
f(t)の原始関数の1つをF(t)とおくと
axf(t)dt=[F(t)]ax=F(x)F(a)
ここで
ddxF(x)=f(x),ddxF(a)=0
だから
ddxaxf(t)dt=ddx{F(x)F(a)}=f(x)
右辺をxで微分すると2x−3
ゆえに
f(x)=2x−3…(答)
 定積分において,積分区間の下端と上端が等しいときは,被積分関数が何であっても積分は0になります.(これは公式です)
aaf(x)dx={F(a)F(a)}=0
したがって,
aaf(t)dt=a23a+2=0
この2次方程式を因数分解によって解くと
(a1)(a2)=0
a=1, 2…(答)
※このようにして求めたaの値は必要条件(これ以外には解がないこと)ですが,十分性の証明は,f(x)を用いて実際に積分してみると分かります.
ax(2t3)dt=[t23t]=x23x(a23a)
ここで,a=1, 2のとき,a23a=2だから
ax(2t3)dt=[t23t]=x23x+2
が成り立つ.ただ,教科書や参考書では,十分性の証明までは要しないと考えられているようです.

【問題2】 (選択肢の中から正しいものを1つクリック)
(1)
axf(t)dt=x24x+3のとき,関数 f(x) を求めてください.

(2)
axf(t)dt=x24x+3のとき,定数aの値を求めてください.

(3)
1xf(t)dt=x2+2x+aのとき,定数aの値を求めてください.

(4)
2tf(x)dx=t2at+2のとき,定数aの値を求めてください.

【例題1】
f(x)=2x+02f(t)dtのとき,関数f(x)を求めてください.

(解説)
下端と上端が定数である定積分は定数であるから
02f(t)dt=kkは定数)
とおける.
f(x)=2x+k
として,右辺の積分を計算すると
k=02(2t+k)dt
=[t2+kt]02=4+2k
この方程式を解くと
k=−4
f(x)=2x−4…(答)
【要点】
abf(t)dtは定数abf(t)dt=kとおける
f(x)の関数形が決まる

【問題3】 (選択肢の中から正しいものを1つクリック)
(1)
f(x)=3x21+03f(t)dtのとき,関数f(x)を求めてください.
f(x)=3x2+1 f(x)=3x213
f(x)=6x12 f(x)=6x+1

(2)
f(x)=6x+212f(t)dtを満たす関数f(x)は,f(x)=である.
(立教大2016年度入試問題)

(3)
f(x)=x02f(t)dtを満たす関数f(x)を求めてください.

(4)
0xf(t)dt=x2+201xf(t)dtを満たす関数f(x)を求めてください.

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