![]() ![]() *** 科目 *** 数Ⅰ・A数Ⅱ・B数Ⅲ高卒・大学初年度 *** 単元 *** 数と式不等式二次関数二次不等式三角比三角比と図形集合・命題・証明順列・組合せ確率整数の性質 ※高校数学Aの場合の数・順列・組合せについて,このサイトには次の教材があります.
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■ 順列,組合せ(章末問題)
≪公式の要約≫
○ 順列 異なる n 個のものから,異なる r 個のものを取ってできる順列の総数( ただし,0≦r≦n ) nPr= ![]()
例 各位の数が異なる2桁の整数の総数
(解答) 10個の数字 0,1,2,3,4,5,6,7,8,9 から異なる2つを取って並べる順列 10P2=10·9=90 のうち,先頭が0のもの(9個)は1桁になるから,90-9=81個 (別解) 十の位は0以外の9通り,それぞれ1の位は9通りだから,9×9=81通り
○ 重複順列
異なる n 個のものから,重複を許して r 個のものを取ってできる順列の総数( r は n よりも大きくてもよい. ) nΠr=nr
※高校の教科書では通常nΠr=nrという記号は使われていない.
ギリシャ文字のΠ(パイ)は積を表す. 単に重複順列はnrと覚えたらよい.
例 2桁の整数の総数
(解答) 10個の数字 0,1,2,3,4,5,6,7,8,9 から重複を許して2つを取って並べる順列 10Π2=102=100 のうち,先頭が0のもの(10個)は1桁になるから,100-10=90個 (別解) 十の位は0以外の9通り,それぞれ1の位は10通りだから90通り
○ 同じものがあるときの順列
n 個のもののうち, p 個,q 個,r 個,… がそれぞれ同じものであるとき,これらを全部使っていできる順列の総数 ( ただし,p+q+r+ ···= n ) ![]() (※ 全部使うときはこの公式で簡単に求まるが,一部だけ使うときはその構成に応じて分けて考えなければならず,かなり複雑になる)
例 aaaabbbcc を並べ替えてできる順列の総数
(解答) ![]() ※このうち8個を使うときは次のような計算になる. aaabbbcc → ![]() aaaabbcc → ![]() aaaabbbc → ![]() 計 1260
○ 組合せ
異なる n 個のものから,異なる r 個のものを取ってできる組合せの総数( ただし,0≦r≦n ) nCr= ![]()
例 2桁の整数のうち,87 , 51 のように十の位の数が一の位の数よりも大きなものの総数
(解答) 10個の数字 0,1,2,3,4,5,6,7,8,9 から異なる2つを選べば(組合せ)並べ方は決まる(大きい方を前にする)から 10C2=45個 (別解) 十の位が1ならば一の位は0だけだから1通り,十の位が2ならば一の位は0,1の2通り,・・・,十の位が9ならば一の位は0,1,・・・,8の9通り.ゆえに,1+2+3+・・・+9=45通り
○ 重複組合せ
異なる n 個のものから,重複を許して r 個のものを取ってできる組合せの総数( r は n よりも大きくてもよい. ) nHr=n+r−1Cr
※重複組合せの記号には,なぜH を使うのか
次数(掛けてある文字の数)が等しい多項式を「同次多項式」「斉次多項式」という(Homogeneous polynomial).重複組合せは,同次多項式の異なる項の数として登場するので,このHを記号にしたもの. 2つの文字で作られる3次式が何通りあるかについて: (a+b)3を展開してできる同次式の総数は =aaa+aab+aba+baa+abb+bab+bba+bbb
順序を区別すれば,項の数は「重複順列」
=a3+3a2b+3ab2+b323=8通りになる
文字の部分が同じものを同類項として整理すれば,文字の組合わせはa3 , a2b , ab2 ,b3で2H3=4種類になる
例 2桁の整数のうち,88 , 87 のように一の位の数が十の位の数と等しいか又は小さいものの総数
※ これらのうち,順列と組合せには,nPr=r! nCr の関係があるが重複順列と重複組合せなどの関係は簡単ではない.
(解答) 10個の数字 0,1,2,3,4,5,6,7,8,9 から重複を許して2つを選べば並べ方は決まる(大きい方を前にする): 10H2=10+2−1C2=11C2=55個 ただし,このうち1つは 00 になり2桁とは呼ばないから,55-1=54個 (別解) 異なる場合が45個,等しい場合が(11,22,...,99の)9個あるから45+9=54個 |
♪ややむずかしい♪
選択肢をクリックすれば採点結果と解説が出ます.暗算では無理ですから計算用紙で計算してから答えてください.
解説0から9までの10種類の数字から異なる4個の組合せを選べば並べ方は決まるが,その中に0が含まれていると先頭に来るから3桁になる.そこで,1から9までの9種類の数字から異なる4個の組合せを選べばよい. 9C4= ![]() |
解説 奇数は1,3,5,7,9の5種類あり,これらから重複を許して4個取って並べるとよいから, 5Π4=54=625 通り (特に Π という記号を使わなくてもよい.) |
解説 4人の子どもの名前を,重複を許して5回呼ぶとよいから, 4H5=4+5−1C5=8C5=56 通り |
解説 x , y , z にそれぞれ1ずつ配っておき,残り2を重複を許して3つに分ければよいから, 3H2=3+2−1C2=4C2=6 通り |
解説 「同じものがあるときの順列」の公式は『与えられたものを全部使う場合』に適用でき,この問題のように6個のうちの4個を使う場合には,そのままでは使えない.したがって,同じものが何個ずつになるかに応じて場合分けして,この公式を適用する. (ア) a を3個使うとき aaab → ![]() aaac → ![]() (イ) a を2個使うとき aabb → ![]() aabc → ![]() (ウ) a を1個使うとき abbc → ![]() 計 38 通り |
解説 nPr= ![]() ![]() nPr=n · n−1Pr−1 |
解説 nCr= ![]() ![]() ![]() ![]() |
解説 nHr= ![]() ![]() nHr= ![]() |
![]() ![]() |
■[個別の頁からの質問に対する回答][順列,組合せ(章末問題)について/16.12.2]
前回に引き続き、あまり大きなことではないのですが、、、、、公式の要約の重複順列で、記号がHではなくΠが使われているのは何か深いわけがあるのでしょうか?僕が根本的にダメな間違いをしていましたら、おゆるしください・•・m(_ _)m
=>[作者]:連絡ありがとう.その頁は章末のまとめの問題なので,詳しい話は前にある個別の頁を見てください. 深いわけというほどのことでもないのですが,異なるn個のものから重複を許してr個のものをとってくる組合せの総数をnHrで表し,異なるn個のものから重複を許してr個のものをとってくる順列の総数をnΠrで表します.
(例えば)
※関係があるようなないような話として,ギリシヤ文字のΣは和を表すときに使い,Πは積を表すときに使う.Hはアルファベットで,その意味は重複組合せの頁に書いてあります.(a+b)2を展開するとaa+ab+ba+bbとなりますが,abとbaのように「書いてある文字の順序を区別する」と順列と見ていることになり,これが異なる2つのものa, bから重複を許して2つとってくる順列の総数2Π2=22=4に対応しています. これに対して,(a+b)2を展開したときに,abとbaを書かれた順序を区別せずに同類項としてまとめるとaa+2ab+bbすなわちa2+2ab+b2となって,項の数は3個と数えることになります.これが異なる2つのものa, bから重複を許して2つとってくる組合せの総数2H2=3に対応しています. (他の例) (a+b)3を展開するとaaa+aab+aba+abb+baa+bab+bba+bbbとなりますが,aab, aba, baaのように「書いてある文字の順序を区別する」と順列と見ていることになり,これが異なる2つのものa, bから重複を許して3つとってくる順列の総数2Π3=23=8に対応しています. これに対して,(a+b)2を展開したときに,aab, aba, baaなどを書かれた順序を区別せずに同類項としてまとめるとa3+3a2b+3ab2+b3となって,項の数は4個と数えることになります.これが異なる2つのものa, bから重複を許して2つとってくる組合せの総数2H3=4に対応しています. |
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