証明問題
数学Ⅰの正弦定理で解けるもの
■「次の等式を証明せよ」という問題の場合■
(解説)
三角関数を使った式,例えばsinAsin(B+C)は一般に変形しにくく,辺を使った式,例えばa(b+c)は展開しやすいので,なるべく辺だけで表すようにします.
ここでは,正弦定理 このとき,一時的に外接円の半径Rが登場しますが,両辺や分母・分子に対等に表れるので,問題ありません. ※以下において,式(m.n)←という記号は,式(m.n)の証明という意味です |
(1.1)← (左辺)= (右辺)= よって,等式(1.1)が成り立つ (1.2)← (左辺)= よって,等式(1.2)が成り立つ (1.3)← (左辺)= (右辺)= よって,等式(1.3)が成り立つ |
数学Ⅰの余弦定理で解けるもの
■「次の等式を証明せよ」という問題の場合■
三角関数を使った式,例えばcosAcos(B+C)は一般に変形しにくく,辺を使った式,例えばa(b+c)は展開しやすいので,なるべく辺だけで表すようにします.
(解説)ここでは,余弦定理 (2.1)← (右辺) よって等式(2.1)が成り立つ (2.2)← (左辺) よって等式(2.2)が成り立つ |
(2.3)← (左辺) よって等式(2.3)が成り立つ (2.4)← (左辺)= (右辺)= よって等式(2.4)が成り立つ |
数学Ⅰの正弦定理・余弦定理で解けるもの
■「次の等式を証明せよ」という問題の場合■
(解説)などを用いて角度の式を辺の式に直すのが基本です. (左辺)= (右辺)= よって等式(3.1)が成り立つ |
(3.2)← (左辺)= (右辺)= よって等式(3.2)が成り立つ (3.3)← (左辺)= (右辺)= よって等式(3.3)が成り立つ (3.4)← (左辺)= =(右辺) よって等式(3.4)が成り立つ |
(3.5)← (左辺)= =(右辺) よって等式(3.5)が成り立つ |
(3.6)← (第1辺)= (第2辺)= (第3辺)= よって等式(3.6)が成り立つ |
数学Ⅰで面積Sや内接円の半径rに関するもの
面積をS,外接円の半径をR,内接円の半径をr,
■「次の等式を証明せよ」という問題の場合■
|
(解説) (4.1)← 教科書に書かれている,次の公式は前提とします. この式に,正弦定理から得られる よって等式(4.1)が成り立つ ![]() 右図のように三角形を3つに分けると よって等式(4.2)が成り立つ (4.3)← (4.2)に,正弦定理から得られる よって等式(4.3)が成り立つ |
(4.4)← に,正弦定理から得られる よって等式(4.4)が成り立つ (4.5)← (4.2)と(4.4)から 分母を払うと よって等式(4.5)が成り立つ (4.6)← (4.5)の両辺を よって等式(4.6)が成り立つ (4.7)← (4.2)から この式に, (4.4)から を代入すると (4.2)から S=rs を分子の1つのSに代入すると よって等式(4.7)が成り立つ (4.8)← (左辺) (4.4)から だから (左辺)=S=(右辺) よって等式(4.8)が成り立つ |
![]() 右図において,x, y, zで示した部分の長さはそれぞれ等しく 2x+2y+2z=a+b+c またa=y+zだから x=s−a 右図において,頂点Aから内接円の中心に引いた線は∠Aの二等分線だから よって等式(4.9)が成り立つ (4.10)← 三角形の3辺の長さは正だから,(相加平均)≧(相乗平均)の関係が成り立つ. 両辺とも正だから,辺々掛けると ここでa+b+c=2sだから よって不等式(4.10)が成り立つ (4.11)← ヘロンの公式から ここで,三角形の2辺の和は他の1辺よりも大きいから b+c−a>0, c+a−b>0, a+b−c>0 そこで,正の数s−a, s−b, s−cに(相加平均)≧(相乗平均)の関係を適用すると (*)から よって不等式(4.11)が成り立つ |
数学Ⅱの加法定理,倍角,半角公式に関するもの
■「次の等式を証明せよ」という問題の場合■
(5.1)←よって等式(5.1)が成り立つ (5.2)← よって等式(5.2)が成り立つ |
(5.3)← よって等式(5.3)が成り立つ (5.4)← よって等式(5.4)が成り立つ (5.5)← 分母を払うと よって等式(5.5)が成り立つ (5.6)← 分母を払うと よって等式(5.6)が成り立つ (5.7)← したがって 分母を払うと よって等式(5.7)が成り立つ (5.8)← (5.7)の両辺を |
形状問題
数学Ⅰの正弦定理で解けるもの
■「次の等式が成り立つとき,この三角形ABCはどのような形の三角形か」という問題の場合■
三角形の形状問題も,角度に関する式を辺に関する式に直してから考えるのが基本です.
(解説)a=bなどa=bの→二等辺三角形 a2=b2+c2など→∠A=90°の直角三角形 などど答えます. (単に「二等辺三角形」と答えると,どの2辺が等しいのか分かりませんので,等しい2辺も書くようにします.) a2=b2+c2などは,辺に関する式から角に関する結論を出すものですが,これは中学校で習う三平方の定理の逆なので,簡単に分かるでしょう. 詳しく言えば, a2=b2+c2+bcならば などと答えることができます. ※以下において,式(m.n)→という記号は,式(m.n)を変形するという意味です (6.1)→ ∠A=90°の直角三角形…(答) (6.2)→ ∠A=90°の直角三角形…(答) |
(6.3)→ ∠B=90°の直角三角形…(答) (6.4)→ に ∠A=60°の三角形…(答) (6.5)→
※一般には,
次のように, (*)よりb=cの二等辺三角形 (**)より ∠A=120°の三角形 ゆえに,b=cの二等辺三角形または∠A=120°の三角形…(答) |
数学Ⅰの余弦定理で解けるもの
■「次の等式が成り立つとき,この三角形ABCはどのような形の三角形か」という問題の場合■
(7.1)→ a=bの二等辺三角形…(答) (7.2)→ a, b>0だから a=bの二等辺三角形…(答) (7.3)→ ゆえに,a=bの二等辺三角形または∠C=90°の直角三角形…(答) |
(7.4)→ ゆえに,∠B=90°の直角三角形…(答) (7.5)→ ゆえに,∠A=90°の直角三角形または∠B=90°の直角三角形…(答) (7.6)→ ![]() ゆえに,a=b=cとなって正三角形…(答) |
数学Ⅰの正弦定理・余弦定理で解けるもの
■「次の等式が成り立つとき,この三角形ABCはどのような形の三角形か」という問題の場合■
(8.1)→ ゆえに,b=cの二等辺三角形…(答) (8.2)→ ゆえに,a=bの二等辺三角形…(答) ※この問題については,原式から (A=90°のときは,原式から b+c>0により,∠A=90°の直角三角形…(答) (8.4)→ ゆえに,∠A=90°の直角三角形または∠B=90°の直角三角形…(答) |
(8.5)→ に ゆえに,a=bの二等辺三角形または∠C=90°の直角三角形…(答) (8.6)→ この式に ゆえに,a=bの二等辺三角形または∠C=90°の直角三角形…(答) (8.7)→
※普通に変形すると,左辺に2Rが残ってしまうので,これを避けるために一時的に
ここで,第1余弦定理により ゆえに,∠A=90°の直角三角形…(答) |
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