■小問数
7題
■ヒント
なし
■入力方式 マウスでポイントする
■問題の見え方
一度に全部見える形になっている |
回答者の内訳は,中1が40%,中2が10%,中3が16%,卒業生が17%,
1題当たりの所要時間は 6.1 秒
左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの所要時間を表わす.ただし,第1問は解説を読む時間を含む.
グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
どんな間違いが多いか
表1は各答案の主な特徴をまとめたものである.
ここで「次元落ち」 とは(5 , 6) のような問題に対して2個の数字を読むことができず初めの1個の数字だけで
(5 , 0) を答えてしまうものを示す.
「縦横」とはx座標とy座標を取り違えて答えたものを示す.
「yの符号」とは,2つの座標のうちy座標だけ符号が逆の点を答えたものを示す(なぜか,x座標の符号を間違えるものはいない).
この結果は次のように要約できる.
■1 原点 (0 , 0) を示すことは,ほぼ100%できる
■2 慣れないうち(初めの2題ほど)は次元落ちが数%起こる.
■3 (5 , -6) のように負の数を含む2個の組からなる点を示すときに,縦横が逆になる間違い,yの符号が逆になる間違いが増える.
■4 (3 , 0) , (0 , -4)など座標軸上の点を示す問題では正答率が少し下がる.特に,与えられた座標からx軸上の点を示すことよりもy軸上の点を示すことが難しい.
※■2,■4は,2個目の数字(y)を失念しているか処理できないのが原因だと考えられる.
信頼性
表2は各問題の得点と残りの問題の合計得点の相関係数で,グラフ4は回答者全体をその合計得点によって上位群,中位群,下位群(各3分の1)に分けたときの群別・問題別正答率である.
これらの資料によれば,第4問は正答率が高すぎるため,他の問題で誤答の回答者も第4問では正答となることがあり表2の相関係数が低くなっている.
第6問は,他の問題で正答となっている回答者でも第6問で誤答となることがあり,表2の相関係数が低い.
識別力
グラフ4は回答者全体をその合計得点によって高(H)~低(L)の5群に等分したときの群別平均得点である.これによれば,下位群を精度よく識別でき,中上位群はうまく識別できない典型的な診断テキス向きの問題であることが分かる.
グラフ5は上位群,中位群,下位群の3群に等分したときの群別・問題別正答率のグラフで,第4問を除けばUL指数は0.4以上となり上位群と下位群は分離される.第6問で崩れるのは中位群,下位群である.
再現性
表3は2009.5.3~10.26と2009.10.26~12.06の2つの期間の回答についての正答数(件数)である.この表を元に正答率の分布についてχ2検定を行うとp=0.995となり,有意差は認められない.また,各問題の正答率について各々分散分析からも有意差が認められない.
以上により,グラフ1に示される正答率は期間によらず一定で,再現性が認められる.
学習開始時において回答者の平均正答率は80%台で,ほとんどの回答者はこの頁の問題ができる.
この頁の学習により,正答率は82.6%から95.6%へ変化し,ここで扱った項目に関して13.1%の成績アップが見込まれる. |