○a, bを実数とするとき,それぞれの複素数a+biに対して a−bi を共役複素数といいます. ○要するに共役複素数とは,それぞれの複素数(a+bi)の実部(a)を変えずに虚部(b)の符号だけを変えたものです.
【例】
(1) 2+3iの共役複素数は2−3iです. (2) 2−3iの共役複素数は2+3iです.
※(1)(2)の例から分かるように,α=2+3iの共役複素数がβ=2−3iのとき,βの共役複素数はαになります.(双子の兄弟のように対になっています)
(3) の共役複素数は です.
※実部と虚部を分けて,複素数a+biの形にすると, の共役複素数が ということになりますが,上記の(3)の書き方でもよい.
(4) 純虚数5iの共役複素数は−5iです.(5) 実数5の共役複素数は5です.
※「実部を変えずに虚部の符号だけを変える」ので,(4)(5)のようになります.
特に(5)から,実数の共役複素数はその実数に等しいと言えます. ○共役複素数の定義はたったこれだけで,この頁では与えられた複素数の共役複素数を言い当てるという簡単な問題だけを扱います. ○共役複素数を定義してそれを覚えさせるのなら,何か使い道があるはずですが,それがどう使われるのかということは,別の頁で扱います. |
《問題》
次のうち,各々の共役複素数を選びなさい.
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