![]() ![]() *** 科目 *** 数Ⅰ・A数Ⅱ・B数Ⅲ高卒・大学初年度 *** 単元 *** 複素数平面二次曲線媒介変数表示と極座標 数列の極限関数導関数不定積分定積分 行列1次変換 ※高校数学Ⅲの「2次曲線」について,このサイトには次の教材があります.
この頁へGoogleやYAHOO ! などの検索から直接来てしまったので「前提となっている内容が分からない」という場合や「この頁は分かったがもっと応用問題を見たい」という場合は,他の頁を見てください. が現在地です. ↓楕円の方程式 ↓双曲線の方程式-現在地 ↓放物線の方程式 ↓接線の方程式 ↓2次曲線と直線 ↓媒介変数表示1 ↓同(2) ↓放物線の頂点・円の中心の軌跡 ↓サイクロイド,アステロイド等 ↓極座標 ↓極方程式 ↓同(2) 2次曲線の極方程式,媒介変数表示 |
※ 双曲線の方程式は,中学校で反比例のグラフ ■ c>a>0 , b>0 のとき,方程式
![]() ![]() で表わされる曲線は,図1のような双曲線になる. ![]() ○ この曲線は「2定点 F( ![]() ![]() ○ 2点 F( ![]() ![]() ○ 点 A(a , 0) , A’(−a, 0) を頂点という. ○ 2つの焦点の中点を双曲線の中心という.(1)の双曲線の中心は原点 O( 0 , 0 ) にある. ○ (1)の双曲線は x 軸,y 軸,中心に関して対称となっている. ○ x が限りなく大きくなるとき,双曲線は 直線 y=± ![]() に限りなく近づく.この直線を双曲線の漸近線という.漸近線は2つある. (漸近線の方程式は(1)の右辺を 0 に変えて,左辺を因数分解したものになっている. ![]() ![]() ←→( ![]() ![]() ![]() ![]() ←→y=− ![]() ![]() ■ ![]() ![]() は,図2のような双曲線になる. ![]() F(0 , ![]() ![]() また,主軸は y軸上にあり,頂点の座標は B(0 , b) , B’( 0 ,−b) になる. |
《基本事項のチェック》![]() ![]() 焦点の座標は F(5 , 0) , F’(−5 , 0), 頂点の座標は (4 , 0) , (−4 , 0) 中心の座標は (0 , 0) である. 双曲線の任意の1点を P とするとき,|FP−F’P|=8 となる. ![]() |
問題 |
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(1) ![]() a=1 , b=2 だから,c= ![]() ![]() 頂点は x 軸上にあり,(±1 , 0) 焦点は x 軸上にあり,(± ![]() 漸近線の方程式は y=± ![]() (2) ![]() a=2 , b= ![]() ![]() 頂点は y 軸上にあり,(0 , ± ![]() 焦点は y 軸上にあり,(0 , ±3 ) 漸近線の方程式は y=± ![]() ![]() ![]() |
■2 焦点の働きと軌跡 「2定点からの距離の差が一定の動点の軌跡」が双曲線になる.以下にこれを示す
図4
c>a>0 のとき,F’(−c , 0) , F(c , 0)から距離の差が 2a である点 P(x , y) の軌跡の方程式は,次のように求めることができる.動点 P の所で2本の糸を輪に通しておき,2本から同じ分量の糸が出てくるようにする.頂点 A においては,F’A−FA=2a が成り立ち,P が動いても差は変らないから,F’P−FP=2a が成り立つ. ![]() (ただし,F’P > FP のときは右側に曲線ができ,F’P < FP のときは左側に曲線ができるので,曲線は2つでき,双曲線(双子の曲線)となる.これらは,左右対称(y 軸に関して対称)なので,以下は右半分だけ示す.) F’P−FP=2a ←→ ![]() ![]() ←→ ![]() ![]() 両辺を2乗する → (x+c)2+y2=4a2+4a ![]() ←→ 4cx=4a2+4a ![]() ←→ cx−a2=a ![]() 両辺を2乗する → c2x2−2a2cx+a4=a2{ (x−c)2+y2} ←→ c2x2−2a2cx+a4=a2x2−2a2cx+a2c2+a2y2 ←→ (c2−a2)x2−a2y2=a2(c2−a2) ←→ ![]() ![]() そこで,b2=c2−a2 とおくと,三平方の定理(ピタゴラスの定理)により b は図の長さになる. ※FP−F’P=2a から左半分が得られる. ※ (1)において x , y 座標を入替えると, ![]() ![]() ![]() ![]() (ここに,b2=c2−a2 ) a , b の役割を入替えると ![]() ![]() が図のような双曲線を表わす. |
左の変形において,→の部分は同値関係が崩れている(必要条件だけとなっている)が,これは2乗したためで,変形前の右辺が正であると言えれば,十分条件も成り立つ. 図より,初めの→は両辺とも正だから←も成り立つ. a≦x だから,a2≦ax<cx になり,2つ目の→も←は成り立つ. ![]() 《要約》
F(c , 0) , F’(−c , 0)から距離の差が 2a である点 P(x , y) の軌跡の方程式は ![]() ![]() ![]() 《要約》
F(0 , c) , F’(0 ,−c)から距離の差が 2b である点 P(x , y) の軌跡の方程式は ![]() ![]() |
■3 コンパスで双曲線を描くには F(5 , 0) , F’(−5, 0) , A(3 , 0) とすると,FA=2 , F’A=8 F’A−FA=6 となる. F , F’ を中心に半径 1, 2, 3, 4, ....の同心円を描いておき,点 A から格子を対角方向にたどっていくと, F’P−FP=9−3=6 F’P−FP=10−4=6 F’P−FP=11−5=6 ・・・ ![]() ![]() ができる.
図5
![]() |
■4 自然界にある双曲線 ○ [図6] (太陽系の中にある惑星などは太陽を1つの焦点とする楕円軌道を描くが)太陽系外から彗星などが高速に近づいて来るときには,双曲線軌道を描き,再び帰ってこない. ![]() ○ [図7] 原子核の近くを正に帯電した高速粒子が通過するとき,原子核と粒子はお互いに正に帯電しているので反発力が働き,粒子の軌道は大きく曲がる.このような場合の粒子の軌道は双曲線になる.(ラザフォード散乱) ![]() ■5 漸近線に限りなく近づくことの証明 標準形で表わされる双曲線は,x 軸,y 軸について対称なので,第1象限について双曲線が漸近線に限りなく近づくことを示せばよい.(他は x ,y の符号を変えれば示される.) 第1象限において,変数 x に対応するする漸近線上の点の座標を y1,双曲線上の点の座標を y2 とおくと,y1−y2 が 0 に近づくことを示せばよい. y1= ![]() また y>0 , x>a のとき, ![]() ![]() y2= ![]() ![]() y1−y2= ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() = ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() x → ∞ のとき,分母 → ∞ だから,limx→∞ (y1−y2)=0 が示される. ![]() |
問題
(1) |
→閉じる← ここでは上の《要約》の結果を利用する. (1) c=7 , a=5 だから b2=c2−a2=24 ![]() ![]() (2) c=4 , b=3 だから a2=16−9=7 ![]() ![]() |
■6 原点と異なる点に中心がある双曲線
![]() ![]() は,双曲線 ![]() ![]() を x 軸の正の向きに p,y 軸の正の向きに q だけ平行移動した双曲線になる. ○ 頂点の座標は (a+p , q) , (−a+p , q) ○ 焦点の座標 は F( ![]() ![]() ○ 漸近線の方程式は y−q=± ![]() 【解説】 (1)の双曲線上の点を (X , Y ) とおくと, ![]() ![]() ![]() x=X+p …(B) y=Y+q …(C) が成り立つ. (B)(C)より,X=x−p , Y=y−q を(A)に代入すると, ![]() ![]() |
![]() x 軸の正の向きに p,y 軸の正の向きに q だけ平行移動しているときに, ![]() ![]() になるので,見かけの符号と逆になる点に注意. ![]() ![]() ならば,x 軸の負の向きに p,y 軸の負の向きに q だけ平行移動したものとなる. これは,x=X+p , y=Y+q ←→ X=x−p , Y=y−q の関係による. ![]() ![]() のように移動前後の座標を重ねてみると,移動前の座標 X , Y についての関係式が浮かび上がる.このとき,移動前の座標は X=x−p , Y=y−q のように引き算で表わされている. |
例題 x2−y2−4x−6y−6=0 の概形を描き,頂点の座標,焦点の座標,漸近線の方程式を求めよ. 答案 次のように変形する. x2−4x+4 - (y2+6y+9)=1 (x−2)2−(y+3)2=1 (x−2)2−(y+3)2=1 対応する標準形は x2−y2=1 a=1 , b=1 → c= ![]() 頂点は (1 , 0) , (−1 , 0) 焦点は ( ![]() ![]() 漸近線の方程式は y=x , y=−x |
![]() これらを x 軸の正の方向に 2 , y 軸の正の方向に −3 だけ平行移動すると, 頂点は (3 ,−3) , (1 ,−3) 焦点は (2+ ![]() ![]() 漸近線の方程式は y=(x−2)−3=x−5 y=−(x−2)−3=−x−1 |
問題 (1) 双曲線 ![]() ![]() 平行移動してできる曲線の方程式,頂点の座標,焦点の座標,漸近線の方程式を求めよ. |
→閉じる← (1) ![]() ![]() ![]() a=4 , b=3 だから c= ![]() 移動前 → 移動後 頂点 (4,0)→(1,4) (- 4,0)→(−7,4) 焦点 (5,0)→(2,4) (- 5,0)→(−8,4) 漸近線 y= ![]() ![]() ![]() ![]() y=− ![]() ![]() ![]() ![]() (2) ![]() 4x2+8x+4−(y2−2y+1)=−4 4(x+1)2−(y−1)2=−4 (x+1)2− ![]() a=1 , b=2 → c= ![]() ![]() 移動前 → 移動後 頂点 (0,2)→(- 1,3) (0,−2)→(−1,−1) 焦点 (0, ![]() ![]() (0,− ![]() ![]() 漸近線 y=2x → y=2(x+1)+1=2x+3 y=−2x → y=- 2(x+1)+1=−2x−1 |
[注]直前にPC版から入られた場合は,自動転送でスマホ版に来ていますので,ブラウザの[戻るキー]では戻れません(堂々巡りになる).下記のリンクを使ってメニューに戻ってください.
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■[個別の頁からの質問に対する回答][双曲線の方程式について/17.8.27]
中学校で習う直角双曲線xy=aは、一般的双曲線x2/a2-y2/b2=1の特殊解として導くことはできるのでしょうか?教えて下さい。
![]() これに対して, そもそも,中学校で習う直角双曲線 このグラフ(旧グラフ)上の点の座標を この変換式を(1)に代入して旧座標を消去すると新座標の関係式 |
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