【 グラフの平行移動 】
【 グラフの平行移動 】 ・・・(1)
関数 例 y=f(x) のグラフを右に 2,上に 3 だけ平行移動すると, ○ あるグラフ上の任意の点 (x , y) が満たす関係式 y=f(x) をこのグラフの方程式とする. グラフの移動と言っても,いきなりグラフ全体を移動すると考えると難しくなるので,古い点をそれぞれ移動させて,出来た新しい点をつないだものが新しいグラフだと考える.○ 移動前のグラフ(旧グラフ)上の点を (X , Y) ,移動後のグラフ(新グラフ)上の点を (x , y) とおくと,旧グラフ上の点 (X , Y) は y=f(x) 上にあるから, 点 (X , Y) を x 軸の正の向きに(右に)p,y 軸の正の向きに(上に)q だけ平行移動したものが点 (x , y) だから y=Y+q …(3) ここまでは,常識通り,右に移動するときは x 座標がプラスされ,上に移動するときは y 座標がプラスされている. |
○ 新しいグラフの方程式を求めるのだから,新座標 (x , y) が満たす関係式を求めればよい. そのためには,(2)(3)から旧座標 (X , Y) を(1)に代入消去すればよい. Y=y−q …(3’) 通常よく使う y= の形にすれば, q を移項して 右に 2 移動するときに x+2 ではなくて,x - 2 になるのは我慢するとしても,x だけマイナスにされて y だけプラスになっているのは不公平じゃないのか? ○ 公式をよく見てみると,手品でも何でもなくて y−q=f(x−p) のように,旧座標 (X , Y) の関係が書かれているだけであることが分かる.(透かしのように浮かび上がる) ○ 新座標から旧座標を求めるには Y=y−q …(3’) |
具体例 (1) 1次関数
直線 y=x のグラフを x 軸の正の向きに(右に) 2 だけ平行移動してできるグラフの方程式は
y=x−2
放物線 y=3x2 のグラフを x 軸の正の向きに(右に) 2,y 軸の正の向きに(上に) 4 だけ平行移動してできるグラフの方程式は
y=3(x−2)2+4
直角双曲線 y= のグラフを x 軸の正の向きに(右に) 3,y 軸の正の向きに(上に) 4 だけ平行移動してできるグラフの方程式は
y=+4
y= のグラフを x 軸の正の向きに(右に) 3,y 軸の正の向きに(上に) 4 だけ平行移動してできるグラフの方程式は
y=+4
y=3 sin x のグラフを x 軸の正の向きに(右に) ,y 軸の正の向きに(上に) 1 だけ平行移動してできるグラフの方程式は
y=3 sin(x−)+1
円のグラフの方程式のように,y= ··· の形に(陽に)解いた形に書けないものは,右の(2)の形でグラフの移動を考える.
x2+y2=r2 のグラフを x 軸の正の向きに(右に) p,y 軸の正の向きに(上に) q だけ平行移動してできるグラフの方程式は
数十年前に生徒から受けた質問:「公式には f があるのに,例題には f がない. f はどこに行ったのか?」 ⇒ f(x) というのは,関数に付けた名前で x のところに値を入れて使えるようになっている.
|
【 グラフの平行移動 】 ・・・(2)
■読み終わったら→ ここ ←をクリック■ |
[注]直前にPC版から入られた場合は,自動転送でスマホ版に来ていますので,ブラウザの[戻るキー]では戻れません(堂々巡りになる).下記のリンクを使ってメニューに戻ってください.
...(携帯版)メニューに戻る...(PC版)メニューに戻る |