・・・数列の総和・・・ ○Xmaxima,wxMaxima のインストール方法,基本操作については[この頁]参照 ○Xmaximaでは,数式がアスキーアート風に出力されることが多い.wxMaximaでは数学で通常用いる記号に近い形で結果が示される.以下ではwxMaiximaを用いた場合の例と答を示す. ○wxMiaximaを起動すると,はじめ何もない画面になるので,単純にEnterキーを押して空打ちすると入力欄ができる.またメニューから[微積分]→[数列の総和]→何も書かずにそのままOKを押すなど,1つコマンドを実行して,画面上に入力欄 (%i1)を作るってもよい.こうしておいて,(%inn) を出して,その右にある入力欄を次々と書き換えて行くとよい. ○入力に当たっては,2xなどの書き慣れた記号を2*xと書かなければならないことに注意しましょう.べき乗(指数)を2^nなどと書くのは,TeXの書き方とほぼ同じです. |
【数列の総和を求めるには】
(1)
○wxMaximaでの入力例で表される数列の総和を求めるには メニューから[微積分]→[数列の総和]を選ぶと,対話型記入欄になるので
関数 2*k+1
を書き込んで,初期設定で[式の変形」にチェックが入っているのでそのままOKを押す.変数 k 下端 1 上端 n ⇒ 入力欄には sum(2*k+1, k, 1, n), simpsum; と書き込まれる. ○結果
(*1) (%inn) で示されるコマンド入力欄に直接書き込んでもよい.
○数列の総和を求めるときに,nusum( )という関数も使えます.こちらは入出力とも変数の「多項式,階乗,二項式,有理関数の積」として表現可能なものであればよいとされています.(*2) 上記のようにアシストモードで入力すると,simpsum;が自動的に書き込まれて,変数simpsum;の値をtrueとして結果が示される.このsimsum変数は,総和の結果を整理して表示するか否かを決めるものとされており,simpsum:false;の設定で sum(2*k+1, k, 1, n); を実行した場合は の式そのものが表示されます.(高校の数学では 2k+1 のかっこが必要であるが,ここでは付かない.) (*3) 高校で習うように,Σ記号の内部変数 k と関数 f(k) とが同じ変数であれば,総和としては同じものとなるので,次の式 に対応する入力 sum(2*j+1, j, 1, n), simpsum; が行われた場合も同じ結果が得られます. nusum(2*k+1, k, 1, n); ○結果 ←因数分解形になっている ≪教科書や問題集に載っている様々な公式を確かめるために使える≫
(2)
○wxMaximaでの入力例で表される数列の総和を求めるには sum((2*k-1)*r^(k-1), k, 1, n),simpsum; によっては総和は得られない nusum((2*k-1)*r^(k-1), k, 1, n);からは下記の結果が得られる ○結果
(解説)
この問題のように一般項が
(等差型:)×(等比型:)
となっている数列は循環数列と呼ばれることがあります.高校の数学で筆算で求めるときは,循環数列の総和は,結果を覚えるのではなく,次のように
を作って等比型にする
という方法をマスターするように教えています.ここで{ }内は,初項2r,公比r,項数n−1の等比数列の和だから, (ア) r≠1のとき (イ) r=1のとき 以上のようにmaxiamから出力されるのは,r≠1のときの結果となっている.
(3)
一般項はになる.で表される数列の総和を求めるには ○wxMaximaでの入力例 sum(1/((2*k-1)*(2*k+1)), k, 1, n), simpsum; によっては総和は得られない nusum(1/((2*k-1)*(2*k+1)), k, 1, n);からは下記の結果が得られる ○結果
(4) もしくは
※この級数の和は,フーリエ級数の応用として出てくるもので,高校数学の範囲では求められないが,maximaを使えば結果は得られる.で表される数列の総和を求めるには
はp≧−1のとき収束せず,p<−1のときは収束することまでは,高校で扱うが,その値を求めることまでは要求していない.
※正の無限大:∞を表す記号定数として,maximaでは infを使う.※「数列の和を求めて」から「極限を求める」の2段階で行うと,数列の和が式として確定しないせいかうまくいかない.次のように,和の上端を inf にするとできる. ○wxMaximaでの入力例 nusum(1/k^2, k, 1, inf);からは下記の結果が得られる ○結果 その他,次のような級数の和は求められる. 無理関数や三角関数の和になるものはうまく計算できない.有理関数でも少し複雑なもの例えば次のような式は求められないようである. 次のような区分求積法に関する計算も上で述べた方法では求めらない.定積分に直せば計算できる. integrate(sin(%pi*x), x, 0, 1); |
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