![]() ![]() *** 科目 *** 数Ⅰ・A数Ⅱ・B数Ⅲ高卒・大学初年度 *** 単元 *** 式と証明点と直線円軌跡と領域三角関数 指数関数対数関数微分不定積分定積分 高次方程式数列漸化式と数学的帰納法 平面ベクトル空間ベクトル確率分布 ※高校数学Bの「ベクトル」について,このサイトには次の教材があります.
この頁へGoogleやYAHOO ! などの検索から直接来てしまったので「前提となっている内容が分からない」という場合や「この頁は分かったがもっと応用問題を見たい」という場合は,他の頁を見てください. が現在地です. ↓ベクトルの定義 ↓ベクトルの和 ↓ベクトルの差 ↓2点間のベクトル ↓ベクトルの実数倍 ↓ベクトルの実数倍・和・差 ↓ベクトルの図形への応用 ↓同(2) ↓同(3) ↓同(4) ↓同(5) ↓同(6) ↓内分点の内分点 ↓同(2) ↓点の存在範囲 ↓同(2) ↓2直線の交点1 ↓2直線の交点2 ↓外心,重心,垂心,内心,オイラー線 ↓ベクトル成分の計算 ↓ベクトルの大きさ ↓ベクトルの内積-現在地 ↓ベクトルの内積(成分) ↓ベクトルのなす角 ↓|a|の変形 ↓ベクトルの平行条件,垂直条件 ↓一直線上にある条件 ↓ベクトル方程式(内積) ↓ベクトルの公式一覧 センター試験.ベクトル.三角関数(2013年~) |
ベクトルの内積
[解説]● ベクトルのなす角
2つのベクトル
![]() ● ベクトルの内積の定義
2つのベクトル
上の定義において,(1)は矢印で表される図形ベクトルに対応し,(2)は成分表示に対応します.
高校の教科書では,初めに矢印を使ってベクトルを図形的に導入しますので,(1)を定義として(2)を結果とします.
しかし,このページの少し後の方(※)に書いていますように,成分で表したベクトルを先に習った場合,(2)を定義として(1)をその性質とすることもできます. 1. 図形で表されたベクトルの内積
図1
【例】![]() ●図1の場合
次に,これら2つのベクトルの始点が重なっていることを確かめます.
始点が重なった状態で,2つのベクトルのなす角はθ=60°だから
とします.
数学Ⅰで習った三角比の値
図2
●図2の場合![]()
次に,これら2つのベクトルの始点が重なっていることを確かめます.
始点が重なった状態で,2つのベクトルのなす角はθ=90°だから
とします.
数学Ⅰで習った三角比の値
この例では,
すなわち, この結果は,ベクトルを習うときに何度も登場します.
図3
●図3の場合![]()
次に,これら2つのベクトルの始点が重なっていることを確かめます.
この問題で2つのベクトルのなす角は0°だと考えてはいけません.ここまでの例で,始点を確かめる話は,何の役に立っているのか?と疑問に思う人もあるかもしれませんが,始点を重ねると2つのベクトルのなす角が180°だと分かります.
始点が重なった状態で,2つのベクトルのなす角はθ=180°だから
とします.
数学Ⅰで習った三角比の値
一般に,
が成り立ちますが, だから になります. すなわち,2つのベクトルのなす角が90°よりも大きいとき(鈍角のとき),内積は負の値になります. |
≪例≫ 図形で表されたベクトルの内積を求めるには,
(1) 2つのベクトル
これだけです.(2) 2つのベクトル (3) 定義に従って, ただし,2つのベクトルのなす角を求めるときに,上で述べた図1~図3のように始点がそろっているときはそのまま測れますが,次の図4~図6のように始点がそろっていないときは
「始点がそろうように移動させてから測ること」
に注意が必要です.「角度は0°≦θ≦180°で求めること」
図4
(1) ![]() (2) (3)
図5
(1) ![]() (2) (3)
図6
(1) ![]() (2) (3) |
《問題》=== 図形で表されたベクトルの内積 === 左から問題を選び,次にその答を右から選びなさい.なお,次の余弦の値を参考にしてよい. ![]() ○「左から問題を一つクリック」し,続けて「右からその答をクリック」すると消えます.間違えば消えません. ○間違った場合,下に参考答案が出ます. ![]() |
2 成分で表されたベクトルの内積
≪定義≫成分で表されたベクトルの内積を求めるには,
(1) 2つのベクトル
これだけです.(2) それらの和を求める ≪例≫ ##簡単な話に見えますが,間違う生徒は多い## ◎内積の正しい計算(相方と掛け合う) |
《問題》=== 成分で表されたベクトルの内積 === 次の2つのベクトルの内積 (正しいものを下から選べ)
正しいと思う選択肢をクリック(タップ)すれば,採点結果と解説が出ます.解答しなければ解説は出ません.
(1) −4 −3 −2 −1 0 1 2 3 4 5 (2) −4 −3 −2 −1 0 1 2 3 4 5 (3) −4 −3 −2 −1 0 1 2 3 4 5 (4) −4 −3 −2 −1 0 1 2 3 4 5 (5) −4 −3 −2 −1 0 1 2 3 4 5 |
※少々込み入った話…たぶんためになるが,混乱しそうなら読み飛ばしてもよい ≪なぜベクトルの内積を
この話は,高校の数学の教科書を何冊か見ても明確に書かれたものはなく,自分が高校で教えていたときも踏み込んでしまうと相手によっては余計に混乱してしまうおそれのであえて触れなかった.
本当は,成分表示はじめて習うときには,「なぜ 筆者が高校生のときは,頭ごなしに のように定義すると,3次元になっても,4次元になっても,いろいろと使えるので(1)になるようにしたいというのが本音です.そこで,(1)になるようにするには のように定義する必要があるのです. ![]() ![]() だから これを(5)を使って成分で表すと 簡単にすると (3)を用いて(7)の右辺を表すと 以上のように,ベクトルの内積を(1)のように成分で定義すると,(2)のように
教科書では,通常,内積について(2)のように図形的に定義し,成分に直す方法は後から教えるので,上のような説明を行う機会は少ない.
ベクトルを図形から定義すれば,数学・理科以外での使い道が分からなくなるが,成分で定義すれば列になったデータは何でもベクトルと見なせる.今日では,生徒は4次元,5次元どころか数十,数百次元のデータでも普通に処理しており,それがベクトルで,各成分の積の和が内積なのだと言えばもっと関心を持ってもらえるかもしれない.
左の表において,
価格は(縦に読む)6次元のベクトル, 個数は(縦に読む)6次元のベクトルで, その内積(積の和:Excelで言えば=SUMPRODUCT( ))が合計の売上高を表します. ※統計では,数学とはちょっと違って「上端の表題をベクトルの名前」とし,特に→を付けずに日本語漢字,ひらがな何でもありで「ベクトルの名前」に使います. この例では(価格)·(個数)は内積になり,¥48,644です. |
![]() ![]() ∀∅ 太陽がくれた季節.青い三角定規 ♪♫ ∀∅ コーヒールンバ 西田佐知子 ♪♫ |
■[個別の頁からの質問に対する回答][ベクトルの内積について/17.1.16]
いやー時代が変わりましたね。素晴らしいの一言です。私は第2世代ベビーブームの薬剤師です。
人生をやり直した気持ちでやってみました。今後もっともっと素晴らしいサイトを構築してくださいませ。
■[個別の頁からの質問に対する回答][ベクトルの内積について/16.11.15]
=>[作者]:連絡ありがとう. 左と右から選んで消していく問題について、誤タップから選択を消す方法がないので、再度タップすると選択中の赤枠が消えるなどあると使いやすい。
=>[作者]:連絡ありがとう.問題の選び直し(=いわゆる迷い箸のようなもの)については考えておきます. |