【要点】
(1) 0でない2つの複素数の積の絶対値は各々の絶対値の積になり,偏角は各々の偏角の和になります.
|z1z2|=|z1| |z2|
arg(z1z2)=arg(z1)+arg(z2) (2) 0でない2つの複素数の商の絶対値は各々の絶対値の商になり,偏角は各々の偏角の差になります.
【例題1.1】
(解答)複素数平面上に,原点Oとは異なる2点A(α), B(β)があり,β=(1−i)αを満たしている.このとき,△OABはどのような三角形か求めよ. (奈良県立医大2016年)
だから ∠BOA=45° になる. したがって,∠OAB=90°の直角二等辺三角形 【問題1】
(1)
複素数平面において,α=3+i, β=5−3iとする.点βを,点αを中心として だけ回転した点を表す複素数γを求めよ. (広島市立大2016年)
(2)
複素数平面上の2点α=1+2i, β=2+2iに対し,点αを,点βを中心として正の向きに(つまり反時計回りに)120°だけ回転した点を表す複素数はウである. (慶応義塾大2005年看護医療)
(3)
複素数z1, z2, z3を表す複素数平面上の点を,それぞれA, B, Cとする.3点A, B, CがAB:BC:CA=1:の三角形を作るとき :2 =ヌ±iである. (早稲田大2016年人間科)
(4)
複素数平面上で,点P(1−i)を中心とする円に内接する正三角形がある.この正三角形の頂点の1つが点A(2)であるとき,残りの2つの頂点を表す複素数を求めよ.ただし,iは虚数単位とする. (岩手大2016年理工)
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【要点】
△ABCの面積は で求められる. でもよい そこで,複素数平面上でA(z1), B(z2), C(z3)であるとき,△ABCの面積を求めるには を使って計算すればよい.
【例題2.1】
(解答)複素数zをz=1+2iとする.複素数平面上で,1, z, z2を表す点をそれぞれ,A, B, Cとするとき,∠BACの大きさはオであり,三角形ABCの面積はカである. (広島工業大2005年)
だから ∠BAC= になる. 三角形の面積は ここでAB=|2i|=2, AC=2×だから 【問題2】
(1)
複素数zが|z|=2を満たすとき,複素数平面上の4点0, z, (1+i)z, 2izを頂点とする四角形の面積を求めよ.ただし,iは虚数単位とする. (武蔵工業大2005年)
だから,(1+i)zはzの大きさを 倍して 回転したものになる.
右図の△OABの面積は だから,2izはzの大きさを 倍して 回転したものになる. 右図の△OBCの面積は 合計で2+4=6 |
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