【2直線の平行条件】
(解説)複素数平面上に4点A(z1 ), B(z2 ), C(z3 ), D(z4 ) があるとき,AB//CDとなるための条件は z4−z3=k(z2−z1 )
となる実数kが存在すること.
k>0のときは同じ向きに平行
k<0のときは逆向きに平行
また,AB//CDならば,このような実数kが必ず定まります. =(実数)と考えてもよい.
【3点が1直線上にあるための条件】
(解説)複素数平面上に3点A(z1 ), B(z2 ), C(z3 )があるとき,これらの3点が1直線上にあるための条件は z3−z1=k(z2−z1 )
となる実数kが存在すること.
0<k<1のときはA,C,Bの順に並ぶ
k>1のときはA,B,Cの順に並ぶ
k<0のときはC,A,Bの順に並ぶ
なお,赤で示したようにABを引き延ばして(または縮めて)ACに重ならなければ1直線上になく,1直線上になければABを引き延ばして(または縮めて)ACに重ならない. =(実数)と考えてもよい.
【例1】
(解答)複素数平面上の4点A(−1+i), B(1+4i), C(3+3i), D(1+yi)について,AB//CDとなるように,実数yの値を定めてください. AB : 2+3i , CD : −2+(y−3)iだから AB//CDとなるためには 2+3i=k{ −2+(y−3)i } となることが条件となる. 2=−2k , 3=k(y−3) より y=0 (k=−1)…(答) |
【例2】
(解答)複素数平面上の3点A(1+3i), B(i), C(x−i)が1直線上にあるように,実数xの値を定めてください. AB : −1−2i , AC : (x−1)−4iだから (x−1)−4i=k(−1−2i) となることが条件となる. x−1=−k , −4=−2k より x=−1 (k=2)…(答) |
【2直線の垂直条件】
(解説)複素数平面上に4点A(z1 ), B(z2 ), C(z3 ), D(z4 ) があるとき,AB⊥CDとなるための条件は z4−z3=ki(z2−z1 )
となる実数kが存在すること.
i(z2−z1 ) はABを反時計回りに回転したものになる. したがって, ア) k>0のときは,反時計回りに回転して拡大縮小したものがCDと一致する. イ) k<0のときは,時計回りに回転して拡大縮小したものがCDと一致する. いずれの場合も, z4−z3=ki(z2−z1 ) (kは実数) となれば,AB⊥CDとなる. =(純虚数)と考えてもよい. |
【例3】
(解答)複素数平面上の3点A(i), B(3+2i), C(x)について,AC⊥BCとなるように,実数xの値を定めてください. AC : x−i , BC : (x−3)−2iだから (x−3)−2i=ki(x−i) (kは実数) となることが条件となる. x−3=k , −2=kx −2=(x−3)x x2−3x+2=0 (x−1)(x−2)=0 x=1, 2 より x=1, 2 (k=−2, −1)…(答) |
【例4】
(解答)複素数平面上の3点A(z1 ), B(z2 ), C(z3 )について, z3−z1=(1+i)(z2−z1) が成り立つとき,AB⊥BCとなることを示してください. BC : z3−z2 に,z3=(1+i)(z2−z1 )+z1=(1+i)z2−iz1 を代入すると z3−z2=(1+i)z2−iz1−z2 =iz2−iz1=i(z2−z1 ) となるから AB : z2−z1 を90°回転したものがBC : z3−z2になる. |
【問題】 |
AB : 2+i , CD : 1−2i ==i (=純虚数) だから AB//CDは不成立 AB⊥CDは成立 AC : 2 , BD : 1−3i == (≠実数,≠純虚数) だから AC//BDは不成立 AC⊥BDは不成立 |
AB : −2+3i , CD : 4+(y−3)i だから 4+(y−3)i=k(−2+3i) より 4=−2k , y−3=3k y=−3 (k=−2)…(答) |
AB : −2+3i , CD : (x+2)+2i だから (x+2)+2i=ki(−2+3i)=−3k−2ki より x+2=−3k , 2=−2k x=1 (k=−1)…(答) |
AB : 5−5i , AC : (x+1)−i だから (x+1)−i=k(5−5i)=5k−5ki となるには x+1=5k , −1=−5k x=0 (k=)…(答) |
(5)複素数平面上の3点A(z1 ), B(z2 ), C(z3 )について,
z3−z1=(1+i)(z2−z1) が成り立つとき,次のうち正しいものを選んでください. 解説 3点A,B,Cは1直線上にある AB⊥BC AC⊥CB BA⊥AC |
z3=(1+i)(z2−z1)+z1=(1+i)z2−iz1 を代入すると z3−z2=i(z2−z1) となるから AB⊥BC…(答) |
AC⊥BCとなればよい. AC : (x+2)−2i BC : (x−4)−4i だから (x−4)−4i=ki{ (x+2)−2i }=2k+(x+2)ki より x−4=2k , −4=(x+2)k x=2k+4を代入してkの2次方程式を解くと −4=(2k+4+2)k k2+3k+2=0 (k+1)(k+2)=0 k=−1, −2 このとき x=2 , 0 |
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