== 内積を用いたベクトル方程式 ==

※直線の方程式は,「方向ベクトル」で表す方法と,「法線ベクトル」で表す方法があります。この頁では「法線ベクトル」で表す方法を取り扱っています.
[要点]
○平面上において点Aを通り法線ベクトルnに垂直な直線の方程式は,
n(pa)=0…(1)

※ 「法」という言葉は,縦の関係に使われます。
「法面工事中」「法令」などの法は縦の関係です。



※ 数学では,接線と法線が分かればOKです。
[解説]
(1)←
 APnならばPAを通りnに垂直な直線上にあります。
 また,Aを通りnに垂直な直線上にあれば,
APnが成り立ちます。
 2つのベクトルが垂直(直角)となる条件は (内積)=0 の関係で表せるので,以上の関係は
nAP=0
すなわち
n(pa)=0…(1)
で表せます.
(ここで,です.直線の中に埋まっているのことではないので注意しましょう。)


【例1】
A(a)を通り,ベクトルOAに垂直な直線のベクトル方程式を求めてください.
APaとなればよいから
a(pa)=0…(答)
展開して次の形で答えてもよい
pa=aa…(答)

【例2】
2点A(a)B(b)を結ぶ線分ABの垂直二等分線のベクトル方程式を求めてください.

ABの中点M(a+b2)を通り,ベクトルAB=baに垂直な直線になるから,
(ba)(pa+b2)=0…(答)

○平面上において点Cを中心とする半径rの円の方程式は,
|pc|=r…(2)
又は
(pc)(pc)=r2…(2')
(2)←
 定点C,定数rに対して,CP=rを満たす点はCからの距離がrですから,半径rの円周上にあります。Cを中心とする半径rの円周上にあれば,CP=rです。
 これをベクトルの大きさ| |で表すと,
|pc|=r…(2)
2乗すれば,同じものの内積になりますので(2’)と書くこともできます。
【例3】
A(a)を中心とする半径3の円のベクトル方程式を求めてください.

|pa|=3…(答)

【例4】
2点A(a)B(b)を直径の両端とする円のベクトル方程式を求めてください.

ABの中点C(a+b2)を中心とする半径|AB|2=|ba|2の円だから,
|pa+b2|=|ba|2…(答4.1)

※この問題には,次のような別解があります.
右図のように,APB=90°となれば点Pはその円周上にあるから
APBPを式で表せばよい.
(pa)(pb)=0…(答4.2)
(点PABに一致するときもこれで成り立つ.)
これら2つの式が同じものであることは,次のように示すことができます.
(4.1)→(pa+b2)(pa+b2)=(ba)(ba)4
ppp(a+b)+aa+2ab+bb4=aa2ab+bb4
ppp(a+b)+ab=0
(pa)(pb)=0 →(4.2)
逆の変形もできます.

【問題】(ややむずかしい)
 平面上に原点と異なる2点M,Nがあるとき,次の方程式で表される点Pが表す図形を答なさい。
○初めに問題を選び,続いて選択肢の図形[赤で示した部分]を選びなさい。
○問題を選択して反転している間に「ヒント」ボタンを押すと下にヒントが出ます。
== 問題1 ==


== 選択肢 ==

ヒント

== 問題2 ==

== 選択肢 ==
ヒント

== 問題3 ==


== 選択肢 ==
ヒント

  
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