■零行列,単位行列

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行列のn乗(1)
零行列,単位行列,行列のn乗
行列のn乗(2)
行列のn乗(3)
ケーリー・ハミルトンの定理(1)
ケーリー・ハミルトンの定理(2)
行列式(1)
行列式(2)
行列式(3)数値計算
行列式(4).基本性質による因数分解

■解説
●成分がすべて0である行列を零行列といい,型を混同するおそれがなければすべてOで表します。
2次正方行列の零行列は 0=
3次正方行列の零行列は 0=です。

●正方行列のうち対角成分(ここでは主対角線上の成分:行番号と列番号が同じもの)が1で,他の成分が0となる行列を単位行列といい,型を混同するおそれがなければすべてで表します。

2次の単位行列は E=
3次の単位行列は E=です。
※ 以下は,2次の正方行列についてのべます。

●どんな行列でも零行列との積は零行列となります。

任意の行列Aについて,0A=A0=0
(この性質は,数の積における0の働きと類似のものです。
0×a=a×0=0)

●どんな行列も単位行列との積はその行列自身です。

任意の行列Aについて,EA=AE=A

(この性質は,数の積における1の働きと類似のものです。
1×a=a×1=a)
■行列のn乗--(2)
■解説
高校数学では,行列のn乗を求める一般的な方法は,取り扱いません。しかし,次の例のように,2,3個で規則性が分かるものは求めることができます。


・ 2=kE のときは、A10=(kE)5=k5
 

・ 3=A 
 のときは,A4=A2,A5=A
 A6=A2,A7=A
  ・・・
 A2n=A2,A2n+1=A
 A100=A2
・ 3=A
 のときは,A100(A3)33A
 =33A=(A3)11A
 =A11A(A3)3A2A
 =A33=A2
・ A3=0のときは, A1000=A3A997=0A997=0
[要点]
公式なし。
1に実験,2に考察。
■問題・・・(計算用紙が必要です。)
 A=のとき,A11=
[ア]=,[イ]=,[ウ]=,[エ]=
 A=のとき,A10=
[オ]=,[カ]=,[キ]=,[ク]=
 A=のとき,A9=
[ケ]=,[コ]=,[サ]=,[シ]=
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