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ケーリー・ハミルトンの定理(1)
ケーリー・ハミルトンの定理(2)
行列式(1)
行列式(2)
行列式(3)数値計算
行列式(4).基本性質による因数分解

■一般の行列のn乗
 左から掛ける行列の列数と右から掛ける行列の行数が等しいときだけ行列の積が定義されるので,行数と列数が異なる行列については2乗は定義されません.したがって,3乗以上の累乗も定義されません.
【2乗が定義できない例】

A=(123456)のとき A2=(123456)(123456)を計算しようとしても,例えば (1,1)成分を求めるときに
(123)(14)となって,3の相手がいない.他の成分についても同様

■正方行列のn乗
  • 正方行列については,次のように順次2乗,3乗,4乗・・・を定義することができます。

  • 2=A・A
    一般に,n≧2のとき,=An-1・A (=A・An-1
  • nが大きくなると行列のn乗の成分を求める計算は,特別な例外を除けば,膨大な計算量となります。
■Aの計算機
入力可能な文字は,「半角数字(0~9)」「小数点(. )」及び「符号のマイナス( - )」です。(a,b,x,nなどの文字式は使えません)
上の表のAの成分を入力し、下のボタンをクリックすれば,Aの累乗が計算できます。

A=


■研究
上の表を利用して2,3の実験を行うことにより,次の性質が成り立つことを確かめることができます。
右図のように,行番号i≠列番号j となる成分が0となる行列は対角行列と呼ばれます。対角行列のn乗は,対角行列になります。
(λ00μ)n=(λn00μn)
  
右図のように,行番号i>列番号j となる成分が0となる行列は上三角行列と呼ばれます。上三角行列のn乗は,上三角行列になる。

(ab0c)(xy0z)において(2,1)成分は
0×x+c×0=0になります
  
右図のように,行番号i<列番号j となる成分が0となる行列は下三角行列と呼ばれます。下三角行列のn乗は,下三角行列になります。

(a0bc)(x0yz)において(1,2)成分は
a×0になります
  

【問題】
 次の行列を計算して,正しいものを下の選択肢から選んでください.
(1)
(13)2

(26) (19) (1313) 定義されない
(2)
(102010)2

(104010) (5001) (102010204) 定義されない
(3)
(2003)4

(4009) (80012) (160081) 定義されない
(4)
(1a01)3

(13a01) (1a301) (103a1) 定義されない
(5)
(2030)2

(4090) (0409) (4060) 定義されない
(6)
(0034)2

(001216) (00916) (012016) 定義されない
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