現在地と前後の項目 *** 素因数分解 ***/素数/素因数分解1/素因数分解2/素因数分解3/*** 素因数分解の応用 ***/素因数分解の応用1/素因数分解の応用2/式による証明1/式による証明2/平方根が整数となるnの値/*** 公約数,公倍数 ***/最大公約数と最小公倍数1/最大公約数と最小公倍数2/最小公倍数の応用問題1/最小公倍数の応用問題2/ == 最大公約数,最小公倍数 ==■はじめに
【分数の約分】
■ 分数を約分するときは,分母と分子を同じ数で割る. ![]() ■ このときに登場する「分母と分子の共通の約数(=公約数)」の中で「最も大きな数字(=最大)」のことを「最大公約数」という.
18 の約数は,1 , 2 , 3 , 6 , 9, 18
共通の約数(=公約数) 1 , 2 , 3 , 6 の中で最大のものは 624 の約数は,1 , 2 , 3 , 4 , 6 , 8 , 12, 24 ⇒ 最大公約数は 6 ■ 間違って「最小公約数」などと言わないように.最小公約数は,計算しなくても1に決まっているので「最小公約数」などという用語は使わない.(=当たり前でつまらないことだから) ■ 「最大公約数」は分数の約分のときだけでなく広く使われる重要なものである. ■ 2つの数の最大公約数を求めるには,
(A) 小学校のときに習った「割り算(の裏向き)」のやり方で割れるだけ割っていく方法
がある.
(B) 素因数分解を利用する方法
(A) 割れるだけ割っていく方法で最大公約数を求めるには
例
2 )18 , 24
3 ) 9 , 12
↓ 3 ,
4
最大公約数は2×3=6
■共通に割れる数のうちで最も大きいのが最大公約数(2や3でも割れるが,これらは公約数.最大公約数は6になる.)
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※最大公約数,最小公倍数は分数の約分や通分に欠かせない重要なものである. (小学校で習っていることになっているが,今の教育課程では扱いが薄いという印象を受ける.)
【分数の通分】
分数を通分するときは,2つの分母の「共通の倍数(=公倍数)」のなかで「最も小さい数(=最小)」のものを共通の分母にする. ![]() ※ このときに登場する「共通の倍数(=公倍数)」の中で「最も小さい数(=最小)」のことを「最小公倍数」という.
18 の倍数は 18, 36, 54, 72, 90, 108, 126, 144, ···
共通の倍数(=公倍数) 72 , 144 , ··· の中で最小のものは 7224 の倍数は 24, 48, 72, 96, 120, 144, ··· ⇒ 最小公倍数は 72 ■ 間違って「最大公倍数」などと言わないように.公倍数はいくらでも大きいものがあり,最大のものは決まらず「最大公倍数」などという用語は使わない.(=公倍数には最大のものがないから) ■ 「最小公倍数」は分数の通分のときだけでなく広く使われる重要なものである. ■ 2つの数の最小公倍数を求めるには,
(A) 小学校のときに習った「割り算(の裏向き)」のやり方で割れるだけ割っていく方法
がある.
(B) 素因数分解を利用する方法
(A) 割れるだけ割っていく方法で最小公倍数を求めるには
例
2 )18 , 24
3 ) 9 , 12
└ 3 ,
4
最小公倍数は2×3×3×4=72
■最小公倍数を求めるときは「割った数」だけでなく,「割った結果」も掛ける.
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■ 次の計算を参考にして,与えられた2つの数の最大公約数を求めなさい. [問題1] [問題2] [問題3] |
■ 次の計算を参考にして,与えられた2つの数の最小公倍数を求めなさい. [問題4] [問題5] [問題6] |
(B) 素因数分解を利用してで最大公約数を求めるには
例1
18=2×32
「最大公約数」は共通の約数(=公約数)のうちで「最大のもの」だから,「共通に入っている素因数」をさがす.
24=23×3 の形に直す.(素因数分解という)
※ 2 は 18 には1個,24 には3個入っているから,共通に入っているのは最大で1個
※ 3 は 18 には2個,24 には1個入っているから,共通に入っているのは最大で1個
最大公約数は2×3=6
例2
100=22×52
120=23×3×5 の形に直す.(素因数分解という)
「最大公約数」は共通の約数(=公約数)のうちで「最大のもの」だから,「共通に入っている素因数」をさがす.
※ 2 は 100 には2個,120 には3個入っているから,共通に入っているのは最大で2個
※ 3 は 100 には入っていない,120 には1個入っているから,共通に入っているものはない ※ 5 は 100 には2個,120 には1個入っているから,共通に入っているのは1個
最大公約数は22×5=20
【要点】
最大公約数 ⇒ 共通の素因数に最小の指数を付ける. (※ 「最大」公約数なのに「最小」の指数なのだ♪ 共通に入っているものだから低い方なのだ♪) |
(B) 素因数分解を利用してで最小公倍数を求めるには
例1
18=2×32
「最小公倍数」は共通の倍数(=公倍数)のうちで「最小のもの」だから,両方の倍数になるように「全部の素因数で一番大きな指数をさがす」.
24=23×3 の形に直す.(素因数分解という)
※ 2 は 18 には1個,24 には3個入っているから,両方の倍数になるには3個必要
※ 3 は 18 には2個,24 には1個入っているから,両方の倍数になるには2個必要
最小公倍数は23×32=72
例2
100=22×52
120=23×3×5 の形に直す.(素因数分解という)
「最小公倍数」は共通の倍数(=公倍数)のうちで「最小のもの」だから,両方の倍数になるように「全部の素因数で一番大きな指数をさがす」.
※ 2 は 100 には2個,120 には3個入っているから,両方の倍数になるには3個必要
※ 3 は 100 には入っていない,120 には1個入っているから,両方の倍数になるには1個必要 ※ 5 は 100 には2個,120 には1個入っているから,両方の倍数になるには2個必要
最小公倍数は23×3×52=600
【要点】
最小公倍数 ⇒ 全部の素因数に最大の指数を付ける. (※ 「最小」公倍数なのに「最大」の指数なのだ♪ 両方の倍数にするには大きい方が必要なのだ♪) |
■ 次の素因数分解を参考にして,与えられた2つの数の最大公約数を求めなさい. [問題7] [問題8] |
■ 次の素因数分解を参考にして,与えられた2つの数の最小公倍数を求めなさい. [問題9] [問題10] |
■[個別の頁からの質問に対する回答][最大公約数,最小公倍数について/17.3.19]
中3 素数·素因数分解 最大公約数·最小公倍数(2)
問題7、問題8、問題9、問題10のHELP 間違っている
=>[作者]:連絡ありがとう.めったにない変わったエラーでした・・・指数(肩に付ける小さい数字)が地上に降りていましたので訂正しました. |
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