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※高校数学Ⅲの「微分・導関数」について,このサイトには次の教材があります.
この頁へGoogleやYAHOO ! などの検索から直接来てしまったので「前提となっている内容が分からない」という場合や「この頁は分かったがもっと応用問題を見たい」という場合は,他の頁を見てください.  が現在地です.
微分係数,連続,微分可能
積の微分
商,分数関数の微分
合成関数の微分
無理関数の微分
媒介変数表示のときの微分法
同(2)
陰関数の微分法
重要な極限値(1)_三角関数
三角関数の微分
三角関数の微分(2)
指数関数,対数関数の微分
対数微分法-現在地
微分(総合演習)
漸近線の方程式
同(2)
凹凸と変曲点
総合--増減.極値.凹凸.変曲点.漸近線(1)
分数関数の増減.極値.漸近線
グラフの概形と漸近線(一覧)

== 対数微分法 ==
 幾つかの関数の積.商になっている関数や累乗の形をした関数では,直接微分するよりも両辺の対数をとってから微分すると簡単になることが多い.(ただし,真数の符号が負になる可能性があるときは,両辺の絶対値の対数をとる.)
 このような微分法を対数微分法という.
 対数をとると,積は和になり,商は差になり,累乗は積になるので,微分計算が簡単になることを利用したものです.
【函数の積.商になっているものの例】
y=(x2)3x(x1)2
y=x(x+1)x+23
【累乗の形になっているものの例】
y=xx
y=xcosx

【例1】
y=(x+1)(x2)
この程度の微分なら暗算でもできますが,結果の分かる簡単な問題を使って,対数微分法には「どんな長所があるのか」「何に気を付けるべきか」を一度は確かめておく必要があります.
y x 0 -1 2
 両辺の対数をとると
logy=log{(x+1)(x2)}
となるが,右のグラフから分かるように,−1<x<2の区間で,真数(x+1)(x−2)の符号が負になるから,高校ではこの対数は定義できない.***注意点は,負になる式には対数がとれないということです***
 そこで,はじめの
y=(x+1)(x−2)において「両辺の絶対値の対数をとる」と
y∣=∣(x+1)(x2)
logy∣=log(x+1)(x2)
logy∣=logx+1+logx2…(1)
となって,真数が負になる問題を回避できる.
***長所は,(1)が足し算に変わるということです***
 次に,両辺をxで微分するのであるが,左辺については,z=logyという関数を微分するために,合成関数の微分法を思い出す.
dzdx=dzdydydx…(2)
 さて,ここで最終的に求めたいものは,dydxすなわちyなので,dydxyと書き換えて見やすくしておきます.
 また,dzdyすなわちddy(logy)=1y…(3)になります.

(3)の解説
 (3)は,logxxで微分すると,x>0のときもx<0のときも,
ddx(logx)=1x…(4)
となることを,変数をyにして表したものです.
y x 0 -1 1 P x Q
 y=logxのグラフは,右図の青で示した曲線で,x>0の部分でだけ定義されています.右図Pの接線の傾きから分かるように,y=logxは正です.(右上がりになる)
 これに対して,y=log(x)のグラフは,右図の赤で示した曲線で,−x>0すなわち,x<0の部分でだけ定義されています.このグラフは,青で示したy=logxのグラフを鏡写しにしたものになっています.また,右図Qの接線の傾きから分かるように,y=1xは負です.(右下がりになる)
 これら2つのグラフを合わせたものが,y=logxのグラフで,x>0のときもx<0のときも,
ddx(logx)=1x
となります.
 変数を書き換えると,ddy(logy)=1yです.

 以上により,(2)はdzdy=1y,dydx=yになるので,
dzdx=dzdydydx=yy
 このようにして,対数微分法によって左辺のlogyxで微分すると,つねにyyが登場します.これは,ワンパターンの変形になりますので覚えておきます.
【対数微分法の左辺は,いつでも】
yy…(5)
 本題に戻って,(1)の両辺をxで微分すると
yy=1x+1+1x2=(x2)+(x+1)(x+1)(x2)
=2x1(x+1)(x2)
結局
y=y×2x1(x+1)(x2)
=(x+1)(x2)×2x1(x+1)(x2)
=2x1
となって,y=x2x2を微分した結果と一致します.
【対数微分法の要点】
ddx(logx)=1x…(4)
ddx(logx+k)=1x+k(kは定数)…(4’)
ddx(logy)=yy…(5)

【例2】
y=x+2x(x+1)
(解答)
y∣=|x+2x(x+1)|
logy∣=log|x+2x(x+1)|
=log|x+2|log|x|log|x+1|
両辺をxで微分すると
yy=1x+21x1x+1
=x(x+1)(x+1)(x+2)x(x+2)x(x+1)(x+2)
=x2+xx23x2x22xx(x+1)(x+2)
=x24x2x(x+1)(x+2)=x2+4x+2x(x+1)(x+2)
y=x2+4x+2x(x+1)(x+2)×x+2x(x+1)
=x2+4x+2x2(x+1)2…(答)
※この問題も,直接微分しようと思えばできる.

【例3】
y=x+2x(x+1)3
(解答)
y∣=|x+2x(x+1)3|
logy∣=log|x+2x(x+1)3|
logy∣=13log|x+2x(x+1)|
=13(log|x+2|log|x|log|x+1|)
両辺をxで微分すると(例2の結果が使える)
yy=13(1x+21x1x+1)
=x2+4x+23x(x+1)(x+2)
y=x2+4x+23x(x+1)(x+2)×x+2x(x+1)3
=x2+4x+23x43(x+1)43(x+2)23
=x2+4x+23x(x+1)x(x+1)(x+2)23…(答)

【例4】
y=xx(x>0)
(解答)
logy=logxx=xlogx
両辺をxで微分すると
yy=logx+x×1x=logx+1
y=xx(logx+1)…(答)

【問題1】 次の関数を微分してください.(やさしい問題)
(1.1)
y=x(x+1)2(x+2)3
解説を読む

(1.2)
y=x3x+1(x>0)
解説を読む

(1.3)
y=xcosx(x>0)
解説を読む

(1.4)
y=xlogx(x>0)
解説を読む

【問題2】 次の関数を微分してください.(難しい問題)
(2.1)
y=xxx(x>0)
解説を読む

(2.2)
y=x(x+1)2x2+13
解説を読む

(2.3)
y=(sinx)cosx(0<x<π2)
解説を読む

その他の類題と解答(力試しにやってみるとよい)
y=xsinx(x>0)
y=xsinx(cosxlogx+sinxx)
y=(sinx)x(0<x<π)
y=(sinx)x(log(sinx)+xtanx)
y=(sinx)tanx(0<x<π)
y=(sinx)tanx(log(sinx)cos2x+1)
y=(tanx)sinx(0<x<π2)
y=(tanx)sinx(cosxlog(tanx)+1cosx)
y=(logx)x(x>1)
y=(logx)x(log(logx)+1logx)
y=x2(x+1)3(x+2)4
y=x(x+1)2(x2+8x+4)(x+2)5
y=x+1x13
y=23(x1)(x1)2(x+1)23
y=(x2+2)(x2+3)x2+1
y=x(x4+2x21)(x2+1)(x2+1)(x2+2)(x2+3)
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