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○同じ式が何度も（2回でも！）登場するときは，その式を１つの文字（Aなど）で表すと，見やすく因数分解しやすくなります．

【例１】
a(x+y)−b(x+y)を因数分解してください．

これでできたと思ってこのまま答えにしてはいけません．(x+y)=Aとしたのは，回答者の都合で他の人は(x+y)=Bとしているかもしれませんし，採点官は(x+y)=Cとしているかもしれません．
だから，最終形は問題文に使われていた文字だけで書きます．

○次の式を因数分解してください．
○各自で計算用紙を使ってゆっくり考えてから，下の選択肢のうちの１つをクリックしてください．

【問題１】
a(x−y)+b(x−y)解説

(a+b)(x+y) (a+b)(x−y)
(a−b)(x+y) (a−b)(x−y)

(x−y)をAとおくと
aA+bA
共通因数Aでくくります
(a+b)A
Aを元に戻すと
(a+b)(x−y)…（答）
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【問題２】
x(x−1)−y(x−1)解説

(x+y)(x+1) (x+y)(x−1)
(x−y)(x+1) (x−y)(x−1)

(x−1)をAとおくと
xA−yA
共通因数Aでくくります
(x−y)A
Aを元に戻すと
(x−y)(x−1)…（答）
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【問題３】
(a+b)x−3(a+b)解説

(a+b)(x+3) (a+b)(x−3)
(a−b)(x+3) (a−b)(x−3)

(a+b)をAとおくと
Ax−3A
共通因数Aでくくります
A(x−3)
Aを元に戻すと
(a+b)(x−3)…（答）
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【例２】
(a+b)x−2a−2bを因数分解してください．

【問題４】
3x+6y−a(x+2y)解説

(3+a)(x+2y) (3+a)(x−2y)
(3−a)(x+2y) (3−a)(x−2y)

見かけ上は共通因数がないように見えますが，少し変形すれば作ることができます．
3(x+2y)−a(x+2y)と変形します．
(x+2y)をAとおくと
3A−aA
共通因数Aでくくります
(3−a)A
Aを元に戻すと
(3−a)(x+2y)…（答）
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【問題５】
a(x−y)+(y−x)解説

a(y−x) (a−1)(y−x)
a(x−y) (a−1)(x−y)

引かれる式と引く式を入れ換えたものは，全く別のものではなくて符号が変わるだけであることに注意しましょう．
そこで，a(x−y)−(x−y)と変形します．
−a(x−y)+(y−x)でもよい
(x−y)をAとおくと
aA−A
共通因数Aでくくります
(a−1)A
Aを元に戻すと
(a−1)(x−y)…（答）
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【問題６】
(a+b)2+(a+b)解説

(a+b)(a+b−1) (a+b)(a+b)
(a+b)(a+b+1) (a+b)(a+b+2)

(a+b)をAとおくと
A2+A
共通因数Aでくくります
A(A+1)
Aを元に戻すと
(a+b)(a+b+1)…（答）
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【例３】
(a+b)2−2(a+b)−8を因数分解してください．

【問題７】
(x−2y)2+(x−2y)−6解説

(x−2y+3)(x−2y+2) (x−2y+3)(x−2y−2)
(x−2y−3)(x−2y+2) (x−2y−3)(x−2y−2)

(x−2y)が２回登場しますので，(x−2y)=Aとおきます．
A2+A−6
Aの２次式として因数分解し，積が−6和が1となる２つの数を探すと3と−2だから
(A+3)(A−2)
Aを元に戻すと
(x−2y+3)(x−2y−2)…（答）
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【問題８】
(a−b)2+(b−a)−2解説

(a−b+1)(a−b+2) (a−b+1)(a−b−2)
(a−b−1)(a−b+2) (a−b−1)(a−b−2)

引き算の順序を入れ換えると符号が変わるから
(b−a)=−(a−b)
元の問題は
(a−b)2−(a−b)−2になります
そうすると(a−b)が２回登場しますので，(a−b)=Aとおきます．
A2−A−2
Aの２次式として因数分解し，積が−2和が1となる２つの数を探すと1と−2だから
(A+1)(A−2)
Aを元に戻すと
(a−b+1)(a−b−2)…（答）
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【問題９】
(2x+3y)2−8x−12y+4解説

(2x+3y+2)2 (2x+3y−2)2
(2x−3y+2)2 (2x−3y−2)2

見かけ上は共通因数がないように見えますが，少し変形すれば作ることができます．
−8x−12y=−4(2x+3y)
元の問題は
(2x+3y)2−4(2x+3y)+4になります
そうすると(2x+3y)が２回登場しますので，(2x+3y)=Aとおきます．
A2−4A+4
Aの２次式として因数分解し，積が−4和が4となる２つの数を探すと−2と−2（この因数分解は積と和から考えてもできますが，a2−2ab+b2=(a−b)2の公式で考えてもよい）
(A−2)(A−2)=(A−2)2
Aを元に戻すと
(2x+3y−2)2…（答）
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【問題10】
(x+y)(x+y−1)−2解説

(x+y+2)(x+y+1) (x+y+2)(x+y−1)
(x+y−2)(x+y+1) (x+y−2)(x+y−1)

因数分解といえるためには「一番大きな区切りが積の形」になっていなければなりません． そこで，元の問題は，そのままでは因数分解できているとは言えませんので，一度展開してから全体を因数分解します．
ただし，全くバラバラにしてしまうと見通しが効かなくなりますので，２回登場するx+yをAとおきます．
A(A−1)−2=A2−A−2
Aの２次式として因数分解し，積が−2和が−1となる２つの数を探すと−2と1
(A−2)(A+1)
Aを元に戻すと
(x+y−2)(x+y+1)…（答）
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【例４】
(a+b)2−(x+y)2を因数分解してください．

【問題11】
(a+b)(x−y)−(y−x)解説

(a+b)(x−y) (a+b+1)(x−y)
(a+b−1)(x−y) (a+b−1)(y−x)

引き算の順序を入れ換えると符号が変わるから
(y−x)=−(x−y)
元の問題は
(a+b)(x−y)+(x−y)になります
(x−y)は２回登場しますので，(x−y)=Aとおきます．(a+b)は１回しか登場しないので特に置き換えなくてもできます．（置き換えてもよい）
(a+b)A+A
共通因数Aでくくると
(a+b+1)A
Aを元に戻すと
(a+b+1)(x−y)…（答）
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【問題12】
(a+b)(x−y+1)+(a+b)(x−y−2)解説

(a+b)(2x−2y) (a+b−1)(2x−2y)
(a+b)(2x−2y−1) (a+b−1)(2x−2y−1)

(a+b), (x−y)が２回ずつ登場するので「文字を２つ使って」(a+b)=A, (x−y)=Bとおきます．
A(B+1)+A(B−2)
共通因数Aでくくると
A(B+1+B−2)=A(2B−1)
A, Bを元にすと
(a+b)(2x−2y−1)…（答）
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