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※高校数学Ⅱの「高次方程式」について,このサイトには次の教材があります.
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複素数の定義・計算
同(2)
同(3)
同(4)
複素数の対称式,値の代入-現在地
複素数のいろいろな問題
共役複素数
2次方程式の解の公式
同(2)
解と係数の関係
判別式
二直線を表す方程式
剰余の定理
同(2)
同(3)
試験問題(剰余の定理)
因数定理
高次方程式
3次方程式の解と係数の関係
同(2)
1の虚数3乗根ω
実係数方程式,有理係数方程式

== 複素数の対称式,値の代入 ==

【対称式の値】
 x2+y2, x2y+xy2などのように文字x, yを入れ替えても式の値が変わらないものを対称式といいます.
 2文字x, yの対称式の値を求めるときは,基本対称式x+yxyで表すようにすると,簡単になり,間違いにくくなります.

【例題1】
x=2+.3√nii, y=2−.3√niiのとき,.yxn+.xynの値を求めてください.
「力まかせに代入」するのではなく,基本対称式x+yxyで表すようにします.
(解答)
 x+y=4, xy=7だから
.yxn+.xyn=.x2+y2xynnnn=.(x+y)2−2xyxynnnnnnnnn=.16−147nnnnn=.27n
○ 2文字x, yの場合に基本対称式x+yxyで表す変形の例
x2+y2=(x+y)2−2xy
x3+y3=(x+y)(x2−xy+y2)=(x+y)((x+y)2−3xy)
.1xn+.1yn=.x+yxynnn

【例題2】
x=.1+.3√nii2nnnnn, y=.1−.3√nii2nnnnnのとき,x3+y3の値を求めてください.
(解答)
x+y=.1+.3√nii2nnnnn+.1−.3√nii2nnnnn=.22n=1,
xy=.1+.3√nii2nnnnnn.1−.3√nii2nnnnnn=.1−3i24nnnn=.1+34nnn=1

だから
x3+y3=(x+y)(x2−xy+y2)=(x+y){(x+y)2−3xy}
=1·(1−3)=−2

問題1
x=.3+.3√nii2nnnnnn, y=.3−.3√nii2nnnnnnのとき,次の式の値を求めてください.
はじめに問題を選び,続いて下の選択肢から解答を選んでください.)

(1) x+y

(2) xy

(3) x2y+xy2

【選択肢】
問題2
x=.−1+.3√nii2nnnnnnn, y=.−1−.3√nii2nnnnnnnのとき,次の式の値を求めてください.
はじめに問題を選び,続いて下の選択肢から解答を選んでください.)

(1) x+y

(2) xy

(3) .yx−1nnn+.xy−1nnn

【選択肢】
問題3
x=..5√ni+.3√nii2nnnnnnn, y=..5√ni.3√nii2nnnnnnnのとき,次の式の値を求めてください.
はじめに問題を選び,続いて下の選択肢から解答を選んでください.)

(1) x+y

(2) xy

(3) x3+x2y+xy2+y3

【選択肢】

○ 「x=.3+.7√nii2nnnnnnのとき,x4−x3+x2+x+9の値は?」
というような問題の場合において,力まかせにx4x3などの値を求めようとすると計算量が多くなり,間違いやすくなります.
 このような問題では,
(1) x=.3+.7√nii2nnnnnnが満たす方程式を作る.
(2) 方程式の左辺で割り算して商と余りに分ける.
(3) 求めるべき式の次数を下げてから代入する.
という手順を踏むのが定石となっています.

(下の解説について:補足説明)
(1)
この変形ではのところで同値関係が崩れていることに注意.すなわち, ならばx2−3x+4=0は成り立ちますが,x2−3x+4=0ならば,必ずしもとは言えず,の場合もあります.
通常,2乗すれば同値関係が崩れます.
それゆえに,x2−3x+4=0の左辺は求める式の次数を下げることには利用できますが,それだけでは答案は完成できず,どちらの解であるのかを使わなければならないことがあります.
たとえば,ならば,途中までは同じ答案になりますが,最後にxの値を代入したときに結果が変わります.
(2)
x2−3x+40になるのなら,この変形は0で割っているのではないかという疑問について
(2)の変形は「恒等式としての変形で,どのようなxに対しても成り立ちます.」すなわち,(2)において「割り算」ではなく掛け算の式を見る限り,矛盾はありません.
(3)
x4−x3+x2+x+9はつねに2x−3に等しいと言えるのかという疑問について
⇒そんなことはありません.この変形ができるのはx2−3x+4=0すなわちまたはのときだけです.他の値については他の式を使わなければなりません.
【例】
(1) x=.3+.7√nii2nnnnnn2x=3+.7√nii2x−3=.7√nii
(2x−3)2=7i24x2−12x+9=−7
4x2−12x+16=0x2−3x+4=0
(2) x4−x3+x2+x+9=(x2−3x+4)(x2+2x+3)+2x−3
この変形は,次の割り算の結果を「割り算の原理」:A÷:B=Q...RA=BQ+Rによって,掛け算と足し算で書き直したものです.
x2+2x+3
x2−3x+4 ) x4−x3+x2+x+9
x4−3x3+4x2
2x3−3x2+x
2x3−6x2+8x
3x2−7x+9
3x2−9x+12
2x−3
(3) x=.3+.7√nii2nnnnnnのとき,x2−3x+4=0だから
x4−x3+x2+x+9=(x2−3x+4)(x2+2x+3)+2x−3=2x−3
=2×.3+.7√nii2nnnnnn−3=3+.7√nii−3=.7√nii …(答)

問題4
x=.3−.5√nii2nnnnnnのとき,2x3−8x2+13x−7の値を
求めたい.次の問いに答えてください.
(下の選択肢から解答を選んでください.)

(1) x=.3−.5√nii2nnnnnnが解となる実係数の2次方程式は


(2) (1)で求めた2次方程式の左辺で2x3−8x2+13x−7を割って,商と余りに分けると
(3) 結局,2x3−8x2+13x−7の値は
【選択肢】
−4 −3 −2 −1

0 1 2 3 4
問題5
x=2+.3√niiのとき,x3−2x2+11の値を求めたい.次の問いに答えてください.
(下の選択肢から解答を選んでください.)

(1) x=2+.3√niiが解となる実係数の2次方程式は
(2) (1)で求めた2次方程式の左辺でx3−2x2+11を割って,商と余りに分けると
【選択肢】
(3) 結局,x3−2x2+11の値は

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■[個別の頁からの質問に対する回答][複素数の対称式,値の代入について/17.5.10]
間違いの指摘です 白い四角の二つ目のところで割り算の説明をしていますが 「この変形は,次の割り算の結果を「割り算の原理」:A÷:B=Q...R ⇔ A=BR+Rによって,掛け算と足し算で書き直したものです.」のところで A=BR+RではなくA=BQ+Rの間違いだと思います
=>[作者]:連絡ありがとう.入力ミスでしたので訂正しました.
■[個別の頁からの質問に対する回答][複素数の対称式,値の代入について/16.12.6]
問題1~3でyが抜けています。
=>[作者]:連絡ありがとう.訂正しました.

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