![]() ![]() *** 科目 *** 数Ⅰ・A数Ⅱ・B数Ⅲ高卒・大学初年度 *** 単元 *** 式と証明点と直線円軌跡と領域三角関数 指数関数対数関数微分不定積分定積分 高次方程式数列漸化式と数学的帰納法 平面ベクトル空間ベクトル確率分布 ※高校数学Bの「確率分布」について,このサイトには次の教材があります.
この頁へGoogleやYAHOO ! などの検索から直接来てしまったので「前提となっている内容が分からない」という場合や「この頁は分かったがもっと応用問題を見たい」という場合は,他の頁を見てください. が現在地です. ↓確率変数とは ↓確率変数と確率分布 ↓期待値 ↓分散・標準偏差 ↓度数分布→平均,分散,標準偏差 ↓確率変数の変換 ↓同時確率分布と周辺分布 ↓二項分布 ↓連続型確率分布 ↓正規分布 センター試験.数2・B統計(2013年~)-現在地 |
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== センター試験.数学Ⅱ・B.統計(2013~) ==
【2013年度センター試験.数学Ⅱ・B】第5問(選択問題)
次の表は,あるクラスの生徒10人に対して行われた国語と英語の小テスト(各10点満点)の得点をまとめたものである。ただし,小テストの得点は整数値をとり,C>Dである。また,表の数値はすべて正確な値であり,四捨五入されていない。
(1) 10人の国語の得点の平均値Aはア.イ点である。また,国語の得点の分散Bの値はウ.エオである。さらに,国語の得点の中央値はカ.キ点である。 (2) 10人の国語と英語の得点の平均値が8.0点,分散が1.00であることから,CとDの間には関係式 C+D=クケ (C−8)2+(D−8)2=コ が成り立つ。上の連立方程式と条件C>Dにより,C, Dの値は,それぞれサ点,シ点であることがわかる。 |
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【平均値,分散,中央値】
(1)n個のデータx1, x2, ・・・, xnの平均値 分散s2は 中央値は nが奇数個のとき,小さい順に並べて中央に来る値.n(=2m)が偶数個のとき,小さい順に並べてm番目の値とm+1番目の値の平均値とする. (9+10+4+7+10+5+5+7+6+7)÷10=7 だから7.0→ア,イ {(4−7)2+2(5−7)2+(6−7)2+3(7−7)2+(9−7)2+2(10−7)2}÷10=4 だから4.00→ウ,エオ 小さい順に5番目は7,6番目は7だから中央値は7.0点→カ,キ (2) (9+9+8+6+8+C+8+9+D+7)÷10=8 だから C+D=16→ク,ケ {(6−8)2+(7−8)2+3(8−8)2+3(9−8)2+(C−8)2+(D−8)2}÷10=1 だから (C−8)2+(D−8)2=2→コ この連立方程式の解は,9と7になるが、C>Dだから,C=9, D=7→サ,シ |
(3) 10人の国語と英語の得点の相関図(散布図)として適切なものはスであり,国語と英語の得点の相関係数の値はセ.ソタチである。ただし,スについては,当てはまるものを,次の⓪~③のうちから一つ選べ。
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() (4) 同じ10人に対して数学の小テスト(10点満点)を行ったところ,数学の得点の平均値はちょうど5.4点であり,分散はちょうど1.44であった。また,国語と数学の得点の相関係数はちょうど−0.125であった。 ここで,kを1から10までの自然数として,生徒kの国語の得点をxk,数学の得点をyk,国語と数学の得点の合計xk+ykをwkで表す。このとき,国語と数学の得点の合計w1, w2, ・・・, w10の平均値はツテ.ト点である。 |
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(3) 散布図は②→ス
【相関係数】
国語の得点の分散は,B(ウ,エ,オ)の値からn個の2変数データ(x1, y1), (x2, y2) ・・・, (xn, yn)の変数xに関する標準偏差をsx,変数yに関する標準偏差をsy,共分散をsxyとするとき 相関係数 英語の得点の分散は,問題の表から 国語と英語の得点の共分散
{(9−7)(9−8)+(10−7)(9−8)+(4−7)(8−8)+(7−7)(6−8)
したがって,相関係数は+(10−7)(8−8)+(5−7)(9−8)+(5−7)(8−8)+(7−7)(9−8) +(6−7)(7−8)+(7−7)(7−8)}÷10 =(2+3+0+0+0−2+0+0+1+0)÷10=0.4 (4) |
次に,国語と数学の得点の合計w1, w2, ・・・, w10の分散を以下の手順で求めよう。国語の得点の平均値を
とおくと,国語と数学の得点の相関係数は−0.125であるから T=ナニ.ヌネノ である。また,kを1から10までの自然数として, と変形できる。これを利用して,分散 と表すことができるので,分散
⓪
|
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【2014年度センター試験.数学Ⅱ・B】第5問(選択問題)
次の表は,あるクラスの生徒9人に対して行われた英語と数学のテスト(各20点満点)の得点をまとめたものである。ただし,テストの得点は整数値である。また,表の数値はすべて正確な値であり,四捨五入されていないものとする。
(1) 生徒5の英語の得点Aはアイ点であり,9人の英語の得点の分散Bの値は,ウエ.オカである。また,9人の数学の得点の平均値が15.0点であることと,英語と数学の得点の相関係数の値が0.500であることから,生徒6の数学の得点Cと生徒7の数学の得点Dの関係式 C+D=キク C−D=ケ が得られる。したがって,Cはコサ点,Dはシス点である。 |
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(9+20+18+18+A+18+14+15+18)÷10=16.0 A+130=144 A=14→ソタ,チ {(9−16)2+(20−16)2+4×(18−16)2+2×(14−16)2+(15−16)2}÷9 =90÷9=10.00→ウエオカ 9人の数学の得点の平均値が15.0点であることから (15+20+14+17+8+C+D+14+15)÷9=15.0 C+D=32→キク 英語の標準偏差をse,数学の標準偏差をsmで表すと 英語と数学の得点の相関係数の値が0.500であることから {(9−16)(15−15)+(20−16)(20−15)+(18−16)(14−15) +(18−16)(17−15)+(14−16)(8−15)+(18−16)(C−15) +(14−16)(D−15)+(15−16)(14−15)+(18−16)(15−15)} ÷9÷se÷sm=0.500 20−2+4+14+2(C−15)−2(D−15)+1=45 C−D=4→ケ したがって,C=18, D=14→コサ,シス |
(2) 9人の英語と数学の得点の相関図(散布図)として適当なものはセである。セに当てはまるものを,次の⓪~③のうちから一つ選べ。
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
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(3) 生徒10が転入したので,その生徒に対して同じテストを行った。次の表は,はじめの9人の生徒に生徒10を加えた10人の得点をまとめたものである。ただし,表の数値はすべて正確な値であり,四捨五入されていないものとする。
|
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(4) 生徒10が転入した後で1人の生徒が転出した。残った9人の生徒について,英語の得点の平均値は10人の平均値と同じソタ.チ点,数学の得点の平均値は10人の平均値と同じ14.0点であった。転出したのは生徒テである。また,英語について,10人の得点の分散の値を
が成り立つ。さらに,10人についての英語と数学の得点の相関係数の値をr,残った9人についての英語と数学の得点の相関係数をr'とすると が成り立つ。ト,ナに当てはまるものを,次の⓪~⑤のうちから一つずつ選べ。ただし,同じものを選んでもよい。
⓪ −1 ① 1 ②
③ |
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(4) 転出の前後で英語の平均値が変化していないから,転出者の英語の得点は15点.また,数学も平均値が変化していないから,転出者の数学の得点は14点. 以上から,転出したのは生徒8→テ 10人の英語の得点の分散は 残った9人の英語の得点の分散は 10人の英語と数学の得点の相関係数は 10人の数学の得点の分散は18.00 残った9人の数学の得点の分散は 残った9人の英語と数学の得点の相関係数は したがって |
【2015年度センター試験.数学Ⅱ・B】第5問(選択問題)
以下の問題を解答するにあたっては,必要に応じて29ページの正規分布表を用いてもよい。 また,小数の形で解答する場合,指定された (1) 袋の中に白球が4個,赤球が3個入っている。この袋の中から同時に3個の球を取り出すとき,白球の個数をWとする。確率変数Wについて
|
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(1)
【赤球,白球の確率】
白球4個,赤球3個の合計7個が入っている袋の中から同時に3個の球を取り出すとき,白球がW個(0≦W≦3),赤球が3−W個出る確率 • 起こりうるすべての場合の数は • 白球が1個,赤球が2個出る場合の数は 同様にして,W=0~3について,次の表の通りになる
【期待値,分散】
期待値は次の表で表される確率分布について
E(X)=x1p1+x2p2+・・・+xnpn •E(X)=mで表すとき,分散V(X)は V(X)=(x1−m)2p1+(x1−m)2p1+・・・+(xn−m)2pn なお,分散は次の式で求めてもよい.
も求めておくと,分散は |
(2) 確率変数Zが標準正規分布に従うとき
P(−タ≦Z≦タ)=0.99 が成り立つ。タに当てはまる最も適切なものを,次の⓪~③のうちから一つ選べ。
⓪ 1.64 ① 1.96 ② 2.33 ③ 2.58
|
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標準正規分布は左右対称だから,P(−z0≦Z≦z0)=2P(0≦Z≦z0) そこで,29ページの表から0.99÷2=0.495となるz0の値を探すと,z0=2.57またはz0=2.58(ちょうど中間のz0=2.585とすれば,四捨五入してz0=2.58)→③タ |
(3) 母標準偏差σの母集団から,大きさnの無作為標本を抽出する。ただし,nは十分に大きいとする。この標本から得られる母平均mの信頼度(信頼係数)95%の信頼区間をA≦M≦Bとし,この信頼区間の幅L1をL1=B−Aで定める。
この標本から得られる信頼度99%の信頼区間をC≦M≦Dとし,この信頼区間の幅L2をL2=D−Cで定めると が成り立つ。また,同じ母集団から,大きさ4nの無作為標本を抽出して得られる母平均mの信頼度95%の信頼区間をE≦M≦Fとし,この信頼区間の幅L3をL3=F−Eで定める。このとき が成り立つ。 |
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【母平均の推定】
95%の信頼区間は母集団からとった大きさnの標本平均が 母平均mに対する信頼度99%の信頼区間は だから 99%の信頼区間は だから 小数第2位を四捨五入すると,1.3→チ,ツ |
【2016年度センター試験.数学Ⅱ・B】第5問(選択問題)
nを自然数とする。原点Oから出発して数直線上をn回移動する点Aを考える。点Aは,1回ごとに,確率pで正の向きに3だけ移動し,確率1−pで負の向きに1だけ移動する。ここで,0<p<1である。n回移動した後の点Aの座標をXとし,n回の移動のうち正の向きの移動の回数をYとする。 以下の問題を解答するにあたっては,必要に応じて29ページの正規分布表を用いてもよい。 (1)
|
解説を読む |
(2) n回移動したとき,XとYの間に
X=クn+ケY の関係が成り立つ。 確率変数Yの平均(期待値)はコ,分散はサなので,Xの平均はシ,分散はスである。コ~スに当てはまるものを,次の⓪~ⓑのうちから一つずつ選べ。ただし,同じものを繰り返し選んでもよい。 ⓪ np
① np(1−p)
②
③ 2np
④ 2np(1−p)
⑤ p(1−p)
⑥ 4np
⑦ 4np(1−p)
⑧ 16np(1−p)
⑨ 4np−n
ⓐ 4np(1−p)−n
ⓑ 16np(1−p)−n
|
解説を読む
(2) n回移動したとき,正の向きにY回,負の向きにn−Y回だけ移動したとすれば,点Aの座標Xは X=(−1)(n−Y)+3Y=−n+4Y→ク,ケ Yの平均(期待値)は E(Y)=np→⓪コ 分散は V(Y)=np(1−p)→①サ Xの平均は E(X)=E(−n+4Y)=−n+4E(Y)=−n+4np→⑨シ 分散は V(X)=V(−n+4Y)=16V(Y)=16np(1−p)→⑧ス |
(3)
(2)により,Yの平均はセソタ,標準偏差はチツであり,求める確率は次のようになる。
いま,標準正規分布に従う確率変数をZとすると,n=1200 は十分に大きいので,求める確率の近似値は正規分布表から次のように求められる。 P(Z≧テ.トナ)=0.ニヌネ |
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(4) pの値がわからないとする。2400回移動した後の点Aの座標がX=1440のとき,pに対する信頼度95%の信頼区間を求めよう。
n回移動したときにYがとる値をyとし, n=2400 は十分に大きいので,このことを利用し,分散を 0.ノハヒ≦p≦0.フヘホ となる。 |
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【母比率の推定】
X=1440=−2400+4Y母集団の中で,ある性質Aをもつ個体の割合をpとする.標本の大きさnが大きいとき,性質Aを持つ標本比率を Y=960 |
【2017年度センター試験.数学Ⅱ・B】第5問(選択問題)
以下の問題を解答するにあたっては,必要に応じて29ページの正規分布表を用いてもよい。 (1) 1回の試行において,事象Aの起こる確率がp,起こらない確率が1−pであるとする。この試行をn回繰り返すとき,事象Aの起こる回数をWとする。確率変数Wの平均(期待値)mが
|
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【二項分布の期待値,標準偏差】
(1)1回の試行で事象Aの起こる確率がp,起こらない確率が1−pであるとする。この試行をn回繰り返すとき,事象Aの起こる回数の期待値mは m=np 標準偏差σは (#2)の辺々を(#1)で割ると さらに,(#3)を(#1)に代入すると |
(2) (1)の反復試行において,Wが38以上となる確率の近似値を求めよう。
いま と変形できる。ここで, |
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(3) 連続型確率変数Xのとり得る値xの範囲がs≦x≦tで,確率密度関数がf(x)のとき,Xの平均E(X)は次の式で与えられる。
aを正の実数とする。連続型確率変数Xのとり得る値xの範囲が−a≦x≦2aで,確率密度関数が
f(x)=
![]() であるとする。このとき,
|
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(3)
【確率変数の1次式の期待値】
Y=2X+7のときa, bが定数で,Y=aX+bのとき E(Y)=aE(X)+b
♪∀~勝手に批評~個人の感想~∅♥
2017年度の数学Ⅱ, B--確率分布・統計の問題は,公式に当てはめれば解けるものばかりで,内容的に難しいものではない.ただし,試験会場でこれらの分数計算を間違わずにやり切るのは大変. |
【2018年度センター試験.数学Ⅱ・B】第5問(選択問題)
以下の問題を解答するにあたっては,必要に応じて29ページの正規分布表を用いてもよい。 (1) aを正の整数とする。2, 4, 6, ・・・, 2aの数字がそれぞれ一つずつ書かれたa枚のカードが箱に入っている。この箱から1枚のカードを無作為に取り出すとき,そこに書かれた数字を表す確率変数をXとする。このとき,X=2a
a=5とする。Xの平均(期待値)はウ,Xの分散はエである。また,s, tは定数でs>0のとき,sX+tの平均が20,分散が32となるようにs, tを定めると,s=オ,t=カである。このとき,sX+tが20以上である確率は0.キである。 |
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(1) X=2aとなる確率は
【期待値,分散】
期待値 E(X)=m=x1 p1+x2 p2+・・・+xn pn 分散 V(X)=σ2=(x1−m)2p1+(x2−m)2p2+・・・+(xn−m)2pn または V(X)=σ2=E(X2)−{E(X)}2
【Y=aX+bの期待値,分散】
E(sX+t)=sE(X)+t=6s+t=20・・・(#1)期待値 E(Y)=aE(X)+b 分散 V(Y)=a2V(X) V(sX+t)=s2V(X)=8s2=32・・・(#2) (#1)(#2)より s=2, t=8→オ,カ P(Y=2X+8≧20)=P(X≧6)
P(X≧6)=3÷5=0.6→キ 《別解》 右図3から直接計算してもよい |
(2) (1)の箱のカードの枚数aは3以上とする。この箱から3枚のカードを同時に取り出し,それらのカードを横一列に並べる。この試行において,カードの数字が左から小さい順に並んでいる事象をAとする。このとき,事象Aの起
この試行を180回繰り返すとき,事象Aが起こる回数を表す確率変数をYとすると,Yの平均mはコサ,Yの分散σ2はシスである。ここで,事象Aが18回以上36回以下起こる確率の近似値を次のように求めよう。 試行回数180は大きいことから,Yは近似的に平均m=コサ,標準偏差σ= えられる。ここで, =0.トナ |
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(2) ある取り出し方の1組(3枚)について 横1列に並べる並べ方の総数は,N=3!=6(通り) その各々について,カードの数字が左から小さい順に並んでいる場合の数は、1(通り) 確率は 分散は 18=30−5×2.4 36=30+5×1.2 P(18≦Y≦36)=P(−2.4≦Z≦1.2)=0.4918+0.3849 =0.8767≒0.88→トナ |
(3) ある都市での世論調査において,無作為に400人の有権者を選び,ある政策に対する賛否を調べたところ,320人が賛成であった。この都市の有権者全体のうち,この政策の賛成者の母比率pに対する信頼度95%の信頼区間を求めたい。
この調査での賛成者の比率(以下,これを標本比率という)は0.ニである。標本の大きさが400と大きいので,二項分布の正規分布による近似を用いると,pに対する信頼度95%の信頼区間は 0.ヌネ≦p≦0.ノハ である。 母比率pに対する信頼区間A≦p≦Bにおいて,B−Aをこの信頼区間の幅と呼ぶ。以下,Rを標本比率とし,pに対する信頼度95%の信頼区間を考える。 上で求めた信頼区間をL1 標本の大きさが400の場合にR=0.6が得られたときの信頼区間の幅をL2 標本の大きさが500の場合にR=0.8が得られたときの信頼区間の幅をL3とする。このとき,L1, L2, L3についてヒが成り立つ。ヒに当てはまるものを,次の⓪~⑤のうちから一つ選べ。
⓪ L1<L2<L3 ① L1<L3<L2 ② L2<L1<L3
③ L2<L3<L1 ④ L3<L1<L2 ⑤ L3<L2<L1 |
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【母平均の推定】
母平均m,母標準偏差σの母集団から抽出された大きさnの無作為標本の標本平均をXとするとき,母平均mに対する信頼度95%の信頼区間は
母標準偏差σが未知のとき,標本標準偏差sを用いてもよい.
【母比率の推定】母集団の中で,ある性質Aをもつ個体の割合をpとする.標本の大きさnが大きいとき,性質Aを持つ標本比率を 標準偏差は だから,母比率pに対する信頼度95%の信頼区間は ここでnが十分大きいとき,大数の法則によりrはpに近いとに見なせるから,根号内のpをrに替えると(2)になる. (3) だから |
【2019年度センター試験.数学Ⅱ・B】第5問(選択問題)
以下の問題を解答するにあたっては,必要に応じて29ページの正規分布表を用いてもよい。 (1) ある食品を摂取したときに,血液中の物質Aの量がどのように変化するか調べたい。食品摂取前と摂取してから3時間後に,それぞれ一定量の血液に含まれる物質Aの量(単位はmg)を測定し,その変化量,すなわち摂取後の量から摂取前の量を引いた値を表す確率変数をXとする。Xの期待値(平均)はE(X)=−7,標準偏差はσ(X)=5とする。 このとき,A2の期待値はE(X2)=アイである。 また,測定単位を変更してW=1000Xとすると,その期待値はE(W)=−7×10ウ,分散はV(W)=5エ×10オとなる。 |
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(1)
【期待値,分散】
V(X)=σ2=E(X2)−{E(X)}2にE(X)=−7, σ=5を代入すると期待値 E(X)=m=x1 p1+x2 p2+・・・+xn pn 分散 V(X)=σ2=(x1−m)2p1+(x2−m)2p2+・・・+(xn−m)2pn または V(X)=σ2=E(X2)−{E(X)}2 25=E(X2)−49 E(X2)=74→アイ
【Y=aX+bの期待値,分散】
W=1000Xの変換により期待値 E(Y)=aE(X)+b 分散 V(Y)=a2V(X) E(W)=1000E(X)=−7×103→ウ V(W)=1000000V(X)=25000000=52×106→エ,オ |
(2) (1)のXが正規分布に従うとするとき,物質Aの量が減少しない確率P(X≧0)を求めよう。この確率は
であるので,標準正規分布に従う確率変数をZとすると,正規分布表から,次のように求められる。 P(Z≧カ.キ)=0.クケ・・・① 無作為に抽出された50人がこの食品を摂取したときに,物質Aの量が減少するか,減少しないかを考え,物質Aの量が減少しない人数を表す確率変数をMとする。Mは二項分布B(50, 0.クケ)に従うので,期待値はE(M)=コ.サ,標準偏差はσ(M)= |
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(2) 正規分布表から
【二項分布の期待値,標準偏差】
E(M)=50×0.08=4.0→コ,サ1回の試行で事象Aの起こる確率がpである試行をn回行う二項分布は,記号B(n, p)で表される. 二項分布B(n, p)の期待値はnp,標準偏差は |
(3) (1)の食品摂取前と摂取してから3時間後に,それぞれ一定量の血液に含まれる別の物質Bの量(単位はmg)を測定し,その変化量,すなわち摂取後の量から摂取前の量を引いた値を表す確率変数をYとする。Yの母集団分布は母平均m,母標準偏差6をもつとする。mを推定するため,母集団から無作為に抽出された100人に対して物質Bの変化量を測定したところ,標本平均Yの値は−10.2であった。
このとき,Yの期待値はE(Y)=m,標準偏差はσ(Y)=セ.ソである。Yの分布が正規分布で近似できると
みなすことができる。 正規分布表を用いて|Z|≦1.64となる確率を求めると0.タチとなる。このことを利用して,母平均mに対する信頼度タチ%の信頼区間,すなわち,タチ%の確率でmを含む信頼区間を求めると,ツとなる。ツに当てはまる最も適当なものを,次の⓪~③のうちから一つ選べ。
⓪ −11.7≦m≦−8.7 ① −11.4≦m≦−9.0
② −11.2≦m≦−9.2 ③ −10.8≦m≦−9.6 |
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(3) 母標準偏差がσ=6,標本の大きさがn=100のとき,標本平均の標準偏差は 正規分布表から0≦Z≦1.64となる確率は,0.4495だから,P(|Z|≦1.64)=2×0.4495=0.8990≒0.90→タ,チ −10.2+1.64×0.6=−9.216≒−9.2 −10.2−1.64×0.6=−11.184≒−11.2→②ツ |
【2020年度センター試験.数学Ⅱ・B】第5問(選択問題)
以下の問題を解答するにあたっては,必要に応じて29ページの正規分布表を用いてもよい。 ある市の市立図書館の利用状況について調査を行った。 (1) ある高校の生徒720人全員を対象に,ある1週間に市立図書館で借りた本の冊数について調査を行った。 その結果,1冊も借りなかった生徒が612人,1冊借りた生徒が54人,2冊借りた生徒が36人,3冊借りた生徒が18人であった。4冊以上借りた生徒はいなかった。 この高校の生徒から1人を無作為に選んだとき,その生徒が借りた本の冊数を表す確率変数をXとする。
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解説を読む
(1)
また,確率分布表 4からX2の期待値を求める
【分散】
上で求めた値をσ2=E(X2)−{E(X)}2V(X)=σ2=E(X2)−{E(X)}2 に代入すると |
(2) 市内の高校生全員を母集団とし,ある1週間に市立図書館を利用した生徒の割合(母比率)をpとする。この母集団から600人を無作為に選んだとき,その1週間に市立図書館を利用した生徒の数を確率変数Yで表す。
p=0.4のとき,Yの平均はE(Y)=キクケ,標準偏差
くと,標本数600は十分に大きいので,Zは近似的に標準正規分布に従う。このことを利用して,Yが215以下になる確率を求めると,その確率は0.シスになる。
|
解説を読む
(2) P(Y≦215)=P(Y≦m−2.08σ)=P(Z≦−2.08) =P(Z≧2.08) 29ページの正規分布表により P(Z≧2.08)=0.5−0.4812=0.0188≒0.02→シス また,p=0.2のとき,E(Y’)=600×0.2=120 これは,E(Y)=600×0.4=240の |
(3) 市立図書館に利用者登録のある高校生全員を母集団とする。1回当たりの利用時間(分)を表す確率変数をWとし,Wは母平均m,母標準偏差30の分布に従うとする。この母集団から大きさnの標本W1 , W2 , ···, Wnを無作為に抽出した。
利用時間が60分をどの程度超えるかについて調査するために U1=W1−60, U2=W2−60, ···, Un=Wn−60 とおくと,確率変数U1, U2, ···, Unの平均と標準偏差はそれぞれ E(U1)=E(U2)= ··· =E(Un)=m−タチ σ(U1)=σ(U2)= ··· =σ(Un)=ツテ である。 ここで,t=m−60として,tに対する信頼度95%の信頼区間を求めよう。この母集団から無作為抽出された100人の生徒に対してU1, U2, ···, U100の値を調べたところ,その標本平均の値が50分であった。標本数は十分大きいことを利用して,この信頼区間を求めると トナ.ニ≦t≦ヌネ.ノ になる。 |
解説を読む
(3)
【Y=aX+bの期待値,分散】
各々のkについて,Uk=Wk−600だから期待値 E(Y)=aE(X)+b 分散 V(Y)=a2V(X) E(Uk)=E(Wk)−600=m−600→タ,チ σ(Uk)=σ(Wk)=30→ツ,テ
※各々のWkは母集団から抽出された大きさ1の標本の値だから母平均,母標準偏差に等しい.後に出てくる,標本平均を確率変数とした場合の
44.12≦t≦55.88 44.1≦t≦55.9→トナ,ニ,ヌネ,ノ |
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