![]() ![]() *** 科目 *** 数Ⅰ・A数Ⅱ・B数Ⅲ高卒・大学初年度 *** 単元 *** 式と証明点と直線円軌跡と領域三角関数 指数関数対数関数微分不定積分定積分 高次方程式数列漸化式と数学的帰納法 平面ベクトル空間ベクトル確率分布 ※高校数学Ⅱの「円の方程式」について,このサイトには次の教材があります.
この頁へGoogleやYAHOO ! などの検索から直接来てしまったので「前提となっている内容が分からない」という場合や「この頁は分かったがもっと応用問題を見たい」という場合は,他の頁を見てください. が現在地です. ↓円の方程式 ↓同(2) ↓同(3) ↓円の接線の方程式 ↓同(2) ↓円と直線の位置関係 ↓2円の交点を通る円・直線の方程式 ↓円と直線の位置関係(まとめ) ![]() 図形と方程式(センター問題 2013年~) |
教科書の基本:★, 問題集の標準:★★,発展学習:★★★
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【例1】★
(解答)円x2+y2=5と直線y=2xには共有点があるか.あればその座標を求めてください.
2次式(1)と1次式(2)から成り立っているような連立方程式では,1次式の方の1つの文字を2次式の方に代入消去して未知数を1つにするのが基本
次の連立方程式を解く![]() y=2x・・・(2) (2)を(1)に代入する x2+(2x)2=5 5x2=5 x2=1 x=±1 ア)x=1のとき,(2)によりy=2 イ)x=−1のとき,(2)によりy=−2 以上から,共有点は2つある.(1, 2), (−1, −2)・・・(答) ![]() • 2組の実数解は,2交点の座標に対応する. • 1組の重解は,1つの接点の座標に対応する. • 実数解がないとき(虚数解になるとき)は,共有点なしという・・・「交点なし」では接点の場合があるから,交点も接点もないときは「共有点なし」という. |
【問題1-1】★
[解説を読む]円x2+y2=1と直線x−y=1には共有点があるか.あればその座標を求めてください.
次の連立方程式を解く
![]() y=x−1・・・(2) (2)を(1)に代入する x2+(x−1)2=1 x2+x2−2x+1=1 2x(x−1)=0 x=0, 1 ア) x=0のとき,(2)よりy=−1 イ) x=1のとき,(2)よりy=0 以上から,共有点(交点)は2つある.(0, −1), (1, 0)・・・(答) |
【問題1-2】★
[解説を読む]円x2+y2=10と直線y=3x−10には共有点があるか.あればその座標を求めてください.
次の連立方程式を解く
![]() y=3x−10・・・(2) (2)を(1)に代入する x2+(3x−10)2=10 x2+9x2−60x+100=10 10x2−60x+90=0 x2−6x+9=0 (x−3)2=0 x=3(重解) x=3のとき,(2)よりy=−1 以上から,共有点(接点)は1つある.(3, −1)・・・(答) |
【問題1-3】★
[解説を読む]円x2+y2−6x−4y+9=0と直線2x+y−2=0には共有点があるか.あればその座標を求めてください.
次の連立方程式を解く
![]() y=−2x+2・・・(2) (2)を(1)に代入する x2+(−2x+2)2−6x−4(−2x+2)+9=0 x2+4x2−8x+4−6x+8x−8+9=0 5x2−6x+5=0
いきなり判別式が出てくるのではなく,解の公式を使って解き始めると
判別式をDとおくととなって「虚数解になる」が,この虚数解自体は答案に書いても意味のない数字だから,虚数を書かずに,単に判別式が負になるということだけに「書き換える」 D’=D/4=9−25=−16<0 だから,実数解なし. 共有点なし・・・(答) |
2. 円と直線の共有点の個数
「円と直線の共有点の個数」を求めるには (A) 円の方程式と直線の方程式から,1文字(多くの場合はy)を消去して得られる2次方程式について,判別式の符号(正,負,零)によって判断するのが基本です ![]()
• D>0⇔2点で交わる
(B) 点と直線の距離の公式を使って,円の中心(x1, y1)から直線ax+by+c=0までの距離dが,半径rよりも大きいか小さいかで判断することもできる.• D=0⇔1点で接する • D<0⇔共有点なし ![]() • d<r⇔2点で交わる • d=r⇔1点で接する • d>r⇔共有点なし |
【例2】★
(解答)円x2+y2=5と直線y=2x+aの共有点の個数は,aの値が変わると,どのように変わるかを調べてください. y=2x+aをx2+y2=5に代入すると x2+(2x+a)2=5 5x2+4ax+(a2−5)=0 判別式をDとおくと D’=D/4=(2a)2−5(a2−5) =−a2+25 ア)−5<a<5のときD’>0となるから,2点で交わる イ)a=±5のときD’=0となるから,1点で接する ウ)a<−5, 5<aのときD’<0となるから,共有点なし (別解) 円の中心(0, 0)から直線2x−y+a=0までの距離dは 円の半径は ア)d<r すなわち |a|<5 −5<a<5 のとき,2点で交わる イ)d=r すなわち |a|=5 a=±5 のとき,1点で接する ウ)d>r すなわち |a|>5 a<−5, 5<a のとき,共有点なし |
【問題2-1】★
[解説を読む]円x2+y2−2y=0と直線y=mx−3が異なる2点で交わるような定数mの値の範囲を求めてください.
(解答)
y=mx−3をx2+y2−2y=0に代入する x2+(mx−3)2−2(mx−3)=0 x2+m2x2−6mx+9−2mx+6=0 (m2+1)x2−8mx+15=0 判別式をDとおくと D’=D/4=(−4m)2−15(m2+1) =m2−15>0 円の方程式は,x2+(y−1)2=1と書けるから,中心が(0, 1)で半径が1の円であり,直線の方程式はmx−y−3=0と書ける. そこで,円の中心(0, 1)から直線mx−y−3=0までの距離dが,円の半径r=1よりも小さくなるような定数mの値の範囲を求める. |
【問題2-2】★
[解説を読む]円(x−1)2+(y+3)2=5と直線y=2x+kが1点で接するように定数kの値を定めてください.
(解答)
y=2x+kを(x−1)2+(y+3)2=5に代入する (x−1)2+(2x+k+3)2=5 x2−2x+1+4x2+k2+9+4kx+6k+12x=5 5x2+2(2k+5)x+(k2+6k+5)=0 判別式をDとおくと D’=D/4=(2k+5)2−5(k2+6k+5) =−k2−10k=0 k(k+10)=0 k=0, −10・・・(答) (別解) 中心が(1,−3)から直線2x−y+k=0までの距離が,円の半径 |5+k|=5 辺々2乗すると 25+10k+k2=25 k(k+10)=0 k=0, −10・・・(答) |
【問題2-3】★
[解説を読む]円(x−2)2+(y−1)2=13と直線2x−3y+k=0の共有点の個数は,kの値が変わると,どのように変わるかを調べてください.
(解答)
両辺に9を掛けて分母を払う 判別式をDとおくと D’=D/4=(2k−24)2−13(k2−6k−72) =−9k2−18k+1312 =−9(k2+2k−168) =−9(k+14)(k−12) ア) −14<k<12のとき,D’>0だから 異なる2点で交わる.(共有点は2個) イ) k=−14, 12のとき,D’=0だから 1点で接する.(共有点は1個) ア) k<−14, 12<kのとき,D’<0だから 共有点なし.(共有点は0個) (別解) 円の中心(2, 1)から直線2x−3y+k=0までの距離dは 円の半径は
※この問題のように,原点以外に中心がある円と直線との共有点の個数を調べるときは,判別式で調べるよりも点と直線の距離で調べる方が,計算量は少なくて済む.
ア)d<rすなわち |1+k|<13 1+2k+k2<169 k2+2k−168<0 (k+14)(k−12)<0 −14<k<12 のとき,2点で交わる イ)d=r すなわち,k=−14, 12 のとき,1点で接する ウ)d>r すなわち,k<−14, 12<k のとき,共有点なし |
ここまでに学んでいるように (1) (x1, y1)が円x2+y2=r2の円周上の点であるとき x1x+y1y=r2 は,接点(x1, y1)における接線の方程式になる. (2) (x1, y1)が円(x−p)2+(y−q)2=r2の周上の点であるとき (x1−p)(x−p)+(y1−q)(y−q)=r2 は,接点(x1, y1)における接線の方程式になる. しかし,(x1, y1)が円の周上の点でなく,円外の1点であるとき x1x+y1y=r2 (x1−p)(x−p)+(y1−q)(y−q)=r2 は,点(x1, y1)を通る接線の方程式にならない. ![]() 以下においては,円外の1点を通る直線の方程式を求める方法を3通り示す.
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【例3】★★
点(1, 3)から円x2+y2=5に引いた接線の方程式を求めてください.
• 接線となる条件:判別式D=0が使える.
(解答A)• 一般に,判別式を使う方法は「考え方はやさしい」が「計算は複雑」になることが多い 点(1, 3)を通る直線の方程式は y−3=m(x−1) y=mx+(3−m)・・・① とおける.そこで,①が円 x2+y2=5・・・② に接するようなmの値を求める ①を②に代入 x2+{mx+(3−m)}2=5 x2+m2x2+2m(3−m)x+(3−m)2−5=0 (m2+1)x2+2m(3−m)x+(m2−6m+4)=0 判別式をDとおくと D’=D/4=m2(3−m)2−(m2+1)(m2−6m+4) =m4−6m3+9m2−m4−m2+6m3−16m−4m2−4 =2(2m2+3m−2)=2(2m−1)(m+2)=0 ア) m=−2のとき y=−2x+5・・・(答) イ) x−2y+5=0・・・(答) (別解B)
• 接線となる条件:点と直線の距離の公式
点(1, 3)を通る直線の方程式はが使える. • 一般に,考え方は難しくなるが,計算は簡単になる. y−3=m(x−1) mx−y+(3−m)=0・・・① とおける.円 x2+y2=5・・・② の中心(0, 0)から,①までの距離が円の半径に等しくなるようにmの値を定める ア) m=−2のとき y=−2x+5・・・(答) イ) x−2y+5=0・・・(答) (別解C) 円x2+y2=5の周上にある接点の座標を(p, q)とおく 接線の方程式は px+qy=5 この接線が点(1, 3)を通るから p+3q=5・・・① また,接点(p, q)は円x2+y2=5の周上にあるから
• 接線となる条件:接線の公式
p2+q2=5・・・②が使える. • 未知数が2個なるが,計算はさらに簡単になる. p, qの連立方程式①②を解くと ア) p=2, q=1のとき 2x+y=5・・・(答) イ) p=−1, q=2のとき −x+2y=5・・・(答) |
【問題3-1】★★
(解答A)[解説を読む]点(−7, 1)から円x2+y2=25に引いた接線の方程式を求めてください.
点(−7, 1)を通る直線の方程式を
y−1=m(x+7) y=mx+(7m+1) とおく ![]() x2+y2=25・・・(2) より x2+{mx+(7m+1)}2=25 (m2+1)x2+2m(7m+1)x+(7m+1)2−25=0 判別式をDとおくと D’=D/4=m2(7m+1)2−(m2+1){(7m+1)2−25} =(7m+1)2{m2−(m2+1)}+25(m2+1) =−(7m+1)2+25(m2+1) =−49m2−14m−1+25m2+25 =−24m2−14m+24 =−2(12m2−7m+12) =−2(4m−3)(3m+4)=0 より ア) イ) |
(解答B)[解説を読む]
点(−7, 1)を通る直線の方程式を
y−1=m(x+7) mx−y+(7m+1)=0・・・(1) とおく 円x2+y2=25の中心(0, 0)から,直線(1)までの距離が円の半径5と等しければよいから 辺々2乗する ア) イ) |
(解答C)[解説を読む]
接点の座標を(p, q)とおくと,接線の方程式は
px+qy=25・・・(1) (1)が点(−7, 1)を通るから −7p+q=25・・・(2) (p, q)は円周上にあるから p2+q2=25・・・(3) p, qの連立方程式(2)(3)を解く q=7p+25を(3)に代入 p2+(7p+25)2=25 50p2+350p+600=0 p2+7p+12=0 (p+3)(p+4)=0 p=−3, −4 ア) p=−3のとき,(2)によりq=4 接線の方程式は,−3x+4y=25 イ) p=−4のとき,(2)によりq=−3 接線の方程式は,−4x−2y=25 3x−4y+25=0, 4x+3y+25=0・・・(答) |
【問題3-2】★★
(解答A)[解説を読む]点(2, 7)から円(x−1)2+(y−2)2=13に引いた接線の方程式を求めてください.
点(2, 7)を通る直線の方程式を
y−7=m(x−2) y=mx+(7−2m) とおく ![]() (x−1)2+(y−2)2=13・・・(2) より x2+{mx+(5−2m)}2=13 (m2+1)x2+2(5m−2m2−1)x+(4m2−20m+13)=0 判別式をDとおくと D’=D/4=(5m−2m2−1)2−(m2+1)(4m2−20m+13) =25m2+4m4+1−20m3+4m2−10m−4m4−4m2 +20m3+20m−13m2−13 =12m2+10m−12=2(3m−2)(2m+3)=0 より ア) 2x−3y+17=0 イ) 3x+2y−20=0 2x−3y+17=0, 3x+2y−20=0・・・(答) |
(解答B)[解説を読む]
点(2, 7)を通る直線の方程式を
y−7=m(x−2) mx−y+(7−2m)=0・・・(1) とおく 円の中心(1, 2)から直線(1)までの距離が,円の半径と等しくなるには 辺々2乗すると ア) 2x−3y+17=0 イ) 3x+2y−20=0 2x−3y+17=0, 3x+2y−20=0・・・(答) |
(解答C)[解説を読む]
【公式】
接点の座標を(p, q)とおくと,接線の方程式は円(x−a)2+(y−b)2=r2の円周上の点P(p, q)における接線の方程式は (p−a)(x−a)+(q−b)(y−b)=r2 (p−1)(x−1)+(q−2)(y−2)=13・・・(1) (1)が点(2, 7)を通るから (p−1)(2−1)+(q−2)(7−2)=13 p+5q=24・・・(2) また,(p, q)は円の方程式を満たすから (p−1)2+(q−2)2=13・・・(3) (2)(3)をp, qの連立方程式として解く (2)より p=24−5q・・・(2’) (2’)を(3)に代入 (24−5q−1)2+(q−2)2=13 529−230q+25q2+q2−4q+4=13 26q2−234q+520=0 q2−9q+20=0 (q−4)(q−5)=0 q=4, 5 ア) q=4のとき(2)よりp=4 (1)に代入すると,(4−1)(x−1)+(4−2)(y−2)=13 3x+2y−20=0 イ) q=5のとき(2)よりp=−1 (1)に代入すると,(−1−1)(x−1)+(5−2)(y−2)=13 2x−3y+17=0 以上より 2x−3y+17=0, 3x+2y−20=0・・・(答) |
※ここまで,解答が整数係数になる直線ばかりを扱ってきましたが,根号を含む解になることもあります.
【問題3-3】★★
[解説を読む](1) 点(−1, −2)から円x2+y2+2x−4y+1=0に引いた接線の方程式を求めてください. (2) 原点(0, 0)から円x2+y2−4x+3=0に引いた接線の方程式を求めてください. |
【問題4-1】★★
[解説を読む]点P(0, 2)から円x2+y2−4x+6y+3=0に引いた接線の長さを求めてください. |
【問題4-2】★★
[解説を読む]点P(0, 3)から円x2+y2−2x+4y−5=0に引いた接線の長さを求めてください. |
【問題5-1】★★
[解説を読む]円x2+y2=1とx2+(y−3)2=9の共通接線の方程式を求めてください.また,そのうちの1つの共通接線について,2接点間の距離を求めてください.
円x2+y2=1上の接点を(p, q)とおくと,接線の方程式は
px+qy=1・・・(1) ここで,(p, q)は,円x2+y2=1上の点だから p2+q2=1・・・(2) を満たす.また,(1)はx2+(y−3)2=9に接するから,中心(0, 3)からの距離が半径3に等しい (2)も使うと ここで(2)より−1≦q≦1だから (2)により 接線の方程式は ![]() L2+22=32 |
【問題5-2】★★
[解説を読む]円(x+2)2+y2=1と(x−2)2+y2=4の共通接線の方程式を求めてください.また,共通外接線,共通内接線の長さを求めてください.
円(x+2)2+y2=1上の接点を(p, q)とおくと,接線の方程式は
(p+2)(x+2)+qy=1 (p+2)x+qy+(2p+3)=0・・・(1) ここで,(p, q)は,円(x+2)2+y2=1上の点だから (p+2)2+q2=1・・・(2) を満たす.また,(1)は(x−2)2+y2=4に接するから,中心(2, 0)からの距離が半径2に等しい (2)も使うと ![]() のとき,(2)により 接線の方程式は イ) のとき,(2)により 接線の方程式は (※図を見れば|p|の大きい方が共通外接線に対応することが分かる.) 円の半径はr=1, R=2,中心C, D間の距離はd=4,共通外接線の長さをL1とすると より 共通内接線の長さをL2とすると より |
![]() (1) 右図3のように半径rの円と直線が2点で交わるとき,円の中心と直線の距離をdとすると l2+d2=r2 によって定まるlの長さを2倍したもの,2lが弦の長さになる. (2) 右図4のような2つの円の共通弦の長さを求めるには,2つの円の交点を通る直線の方程式を求めて,その直線と円の中心との距離を使って,(1)と同様に求めるとよい.(2つの円のどちらを使ってもよい) |
【例6】★★
直線x+y=1が円x2+y2=4によって切り取られる弦の長さを求めてください. ![]() ここで出題しているのは「弦」だから,「直線が円によって切り取られる」ものを尋ねている 円の中心(0, 0)と直線x+y−1=0の距離は 円の半径は2だから,三平方の定理により |
【問題6-1】★★
[解説を読む]直線x+2y=9が円(x−2)2+(y−1)2=10によって切り取られる弦の長さを求めてください.
(解答)
円の中心(2, 1)から直線x+2y−9=0までの距離dと円の半径rから,三平方の定理を使って弦の長さ2lを求めることにする に代入すると (別解) 2つの交点の座標を求めて,2点間の距離を計算する
連立方程式を解く![]() x=9−2y・・・(2) (2)を(1)に代入 (7−2y)2+(y−1)2=10 5y2−30y+40=0 y2−6y+8=0 (y−2)(y−4)=0 y=2, 4 ア)y=2のとき,x=9−4=5 ⇒ P(5, 2) イ)y=4のとき,x=9−8=1 ⇒ Q(1, 4) |
【例7】★★
(解答)円x2+y2=20と円x2+y2−9x+3y+10=0の共通弦の長さを求めてください.
【2円の交点を通る円の方程式】
上記の公式において,k=−1のとき,共通弦となる直線の方程式を表す.2円x2+y2+ax+by+c=0,x2+y2+dx+ey+f=0が交わるとき x2+y2+ax+by+c+k(x2+y2+dx+ey+f)=0 は2円の交点を通る円を表す. 特に,k=−1のときは,2円の交点を通る直線を表す. x2+y2−20−(x2+y2−9x+3y+10)=0 9x−3y−30=0 3x−y−10=0・・・(1) 円x2+y2=20の中心はO(0, 0)で半径は (1)と円の中心との距離は より 求める共通弦の長さは (別解)・・・2交点間の距離を計算する y=3x−10を円の方程式に代入して,交点の座標を求める x2+(3x−10)2=20 10x2−60x+80=0 x2−6x+8=0 (x−2)(x−4)=0 x=2, 4 交点の座標は,P(2, −4), Q(4, 2) 共通弦の長さは, |
【問題7-1】★★
[解説を読む]円(x−1)2+(y+1)2=25と円(x−3)2+(y−1)2=5の共通弦の長さを求めてください.
(解答)
(x−1)2+(y+1)2−25+k{(x−3)2+(y−1)2−5}=0 において,k=−1のときは,共通弦となる直線の方程式を表す. (x−1)2+(y+1)2−25−{(x−3)2+(y−1)2−5}=0 4x+4y−28=0 x+y−7=0・・・(1) (1)と円(x−1)2+(y+1)2=25の中心(1, −1)の距離は 求める共通弦の長さは (別解) 2交点間の距離で計算してもよい.また,円(x−3)2+(y−1)2=5を使って求めてもよい. |
【例8】★★
円(x−3)2+y2=4と原点Oを通る直線y=mxとの交点をP, Qとするとき,OP·OQの積は一定であることを示してください. ![]() 次の連立方程式を考える ![]() (x−3)2+y2=4・・・(2) (1)を(2)に代入 (x−3)2+m2x2=4 (m2+1)x2−6x+5=0・・・(3) (3)の判別式をDとおくと D’=D/4=9−5(m2+1) =4−5m2 異なる2点で交わる条件は,D’>0より (4)の条件の下で2交点のx座標をα, β (>0)とおくと,(3)の解と係数の関係から P, Qからx軸に降ろした垂線の足をP', Q'とすると (4)の条件下で,これらを用いると となって,積は一定になる・・・■証明終■ |
【問題8-1】★★
[解説を読む]円x2+y2=1と点P(−2, 0)を通る直線y=m(x+2)との交点をA, Bとするとき,PA·PBの積は一定であることを示してください.
(解答)
次の連立方程式を考える ![]() x2+y2=1・・・(2) (1)を(2)に代入 x2+m2(x2+4x+4)=1 (m2+1)x2+4m2x+(4m2−1)=0・・・(3) (3)の判別式をDとおくと D’=D/4=(2m2)2−(m2+1)(4m2−1) =−3m2+1 異なる2点で交わる条件は,D’>0より (4)の条件の下で2交点A, Bのx座標をα, βとおくと,(3)の解と係数の関係から A, Bからx軸に降ろした垂線の足をA', B'とすると (4)の条件下で,これらを用いると となって,積は一定になる・・・■証明終■ |
【問題8-2】★★
[解説を読む]a, b, rを正の数,mを実数とする. 円(x−a)2+(y−b)2=r2と原点O(0, 0)を通る直線y=mxとが2点A, Bで交わるとき,OA·OBの積をa, b, rを用いて表してください. ![]() 次の連立方程式を考える ![]() (x−a)2+(y−b)2=r2・・・(2) (1)を(2)に代入 (x−a)2+(mx−b)2=r2 (m2+1)x2−2(a+mb)x+(a2+b2−r2)=0・・・(3) 2点で交わるとき,2交点A, Bのx座標をα, βとおくと,(3)の解と係数の関係から A, Bからx軸に降ろした垂線の足をA', B'とすると |
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