![]() ![]() *** 科目 *** 数Ⅰ・A数Ⅱ・B数Ⅲ高卒・大学初年度 *** 単元 *** 式と証明点と直線円軌跡と領域三角関数 指数関数対数関数微分不定積分定積分 高次方程式数列漸化式と数学的帰納法 平面ベクトル空間ベクトル確率分布 ※高校数学Bの「空間ベクトル・空間図形」について,このサイトには次の教材があります.
この頁へGoogleやYAHOO ! などの検索から直接来てしまったので「前提となっている内容が分からない」という場合や「この頁は分かったがもっと応用問題を見たい」という場合は,他の頁を見てください. が現在地です. ↓空間座標と空間ベクトル(1)-現在地 ↓空間座標と空間ベクトル(2) ↓空間における直線の方程式 ↓空間における平面の方程式 空間における平面と直線の方程式 |
【空間の座標】![]() -図1- x軸とy軸を含む平面をxy平面,y軸とz軸を含む平面をyz平面,z軸とx軸を含む平面をzx平面という.これらをまとめて座標平面という.
(疲労回復は雑談で1)
原点を表す記号はアルファベット大文字の (疲労回復は雑談で2)
(疲労回復は雑談で3) ![]() -図2- 右手系では,x軸の正の向きからy軸の正の向きに向かって右ネジを回したときに,ネジが進む方向がz軸の正の向きになります. 高校の数学では,右手系だけを使う. |
![]() -図3- このとき,x軸上の点Aの座標はA(a, 0, 0),y軸上の点Bの座標はB(0, b, 0),z軸上の点Cの座標はC(0, 0, c)となって,残り2つの座標が0になる. また,xy平面上の点Dの座標はD(a, b, 0),yz平面上の点Eの座標はD(0, b, c),zx平面上の点Fの座標はF(a, 0, c)となって,残り1つの座標が0になる. ![]() -図3- 点P(a, b, c)について,次の各点の座標を求めてください. (1) xy平面に関して 点Pと対称な点Q1の座標 (2) yz平面に関して 点Pと対称な点Q2の座標 (3) zx平面に関して点Pと対称な点Q3の座標 (4) x軸に関して点Pと対称な点R1の座標 (5) y軸に関して点Pと対称な点R2の座標 (6) z軸に関して点Pと対称な点R3の座標 (7) 原点Oに関して点Pと対称な点Sの座標 (1) Pからxy平面に垂線を引き,さらに同じ長さだけ反対側まで伸ばすと,赤丸で示した点になり,z座標の符号だけが変わるからQ1(a, b, −c) (2) Pからyz平面に垂線を引き,さらに同じ長さだけ反対側まで伸ばすと,青丸で示した点になり,x座標の符号だけが変わるからQ2(−a, b, c) (3) Pからzx平面に垂線を引き,さらに同じ長さだけ反対側まで伸ばすと,緑色の丸で示した点になり,y座標の符号だけが変わるからQ3(a, −b, c) (4) Pからx軸に垂線を引き,さらに同じ長さだけ反対側まで伸ばすと,茶色の丸で示した点になり,y, z座標の符号が変わるからR1(a, −b, −c) (5) Pからy軸に垂線を引き,さらに同じ長さだけ反対側まで伸ばすと,オレンジ色の丸で示した点になり,z, x座標の符号が変わるからR2(−a, b, −c) (6) Pからz軸に垂線を引き,さらに同じ長さだけ反対側まで伸ばすと,紫色の丸で示した点になり,x, y座標の符号が変わるからR3(−a, −b, c) (7) Pから原点に線を引き,さらに同じ長さだけ反対側まで伸ばすと,灰色の丸で示した点になり,x, y, z座標の符号が変わるからS(−a, −b, −c) |
【問題1】 次の各点の座標を求めてください.(選択肢の中から正しいものを1つクリック)
(1)
点A(−2, 3, 4)に対して,xy平面に関して対称な点の座標
(2)
点B(2, −3, 4)に対して,z軸に関して対称な点の座標 |
(3)
点C(2, 3, −4)に対して,原点に関して対称な点の座標
(4)
点D(2, 3, 4)をx軸に関して対称移動してから,さらにxy平面に関して対称移動したときの点の座標 |
【2点間の距離の公式】
2点
(解説)特に,原点O(0, 0, 0)と点P(x, y, z)の間の距離は ![]() ここで, さらに,水色の三角形は∠ADB=90°の直角三角形になるから,三平方の定理により ABは距離だから,平方根のうちの正の方を選ぶと 次に, |
(疲労回復は雑談で4)
この数十年間,(*注)のように書いてある高校の数学の教科書は1冊も見たことがない.教科書には必ず, しかし,それをそのまま授業で教えようとすると,絶対値記号があるだけで半分以上の生徒の「目が点になって,目が泳ぎだして,頭が真っ白になって,頭の線がブチっと切れる音がして,この授業は聞くのをやめよう,公式だけ暗記することにしよう」という強い敵意を感じるようになる. そもそも教科書は「間違ったことを書いてはいけない」「無駄なく正確に書かなければならない」という使命を帯びているので,絶対値記号を付けざるを得ないのは当然である.しかし,これによって半分以上の生徒が理解できなくなったら,失うものが大き過ぎる.数学嫌いを生み出すために授業をやっているのではないのだ! ![]() | |2はさらに理解できないが,結局は2乗するので| |という記号は何も残らない.だから,授業の中では「この式は負になることがあるが,2乗するので気にしない」と一言添えて,脱落者を減らすのが得策かなと…思う. (疲労回復は雑談で5) 誤解を恐れずにはっきり言えば,そもそも小中高で教えているのは,本物の数学そのものではなくて,児童生徒の心身の発達に応じて教育用に加工された教材で,消化不良を起こさないように離乳食を提供しているのと同様である.このページとの関係で言えば,100年以上も前から,ユークリッドの距離 もちろん,高校ではユークリッドの意味での距離が唯一の距離なのであるが,数学ではそうではない. もともと高校数学といっても,消化しやすく加工された作り物に過ぎないのであるから, 未練たらしく親学問の影を残して無理するのでなく, ![]() 子供の夢を壊していいのか? |
【例2】
(解答)次の2点間の距離を求めてください. (1) A(1, 2, 3), B(3, 5, 9) (2) C(−1, 2, 7), D(1, −2, 3) (3) O(0, 0, 0), P(3, −4, 5) (1) (2) (3) |
【問題2】 次の2点間の距離を求めてください.(選択肢の中から正しいものを1つクリック)
(1)
点
(2)
点 |
【三角形の形状問題】 2点間の距離の公式に関連して,三角形の形状問題が出されることがある.これは,三角形ABCの頂点の座標が与えられたときに,その三角形がどのような形の三角形であるかを答えるもので,三辺AB, BC, CAの長さをあらかじめ計算しておき,次のどの型に当てはまるかを答える.
(1) AB=BCなどとなったとき
(※)三辺の長さのみを手掛かりにして三角形の形状を求める問題では,「∠A=120°の三角形」のような形の答えは出ないのが普通です.→ 「AB=BCの二等辺三角形」などと答える
単に「二等辺三角形」と答えた場合には,どの2組の辺が等しいかが書かれていないので,減点にするのが普通です
(2) AB=BC=CA=3などとなったとき→ 「一辺の長さが3の正三角形」などと答える
単に「正三角形」と答えても様々な大きさがあるので,1辺の長さが分かる場合には,それを書くべきだと採点官は考えます
(3) AB2+BC2=CA2などとなったとき→ 「∠B=90°の直角三角形」などと答える
辺の長さだけを手掛かりに三角形の形状を求めるときに,直角という角度の性質を述べることができるのは,三平方の定理の逆から直角三角形が言える場合です.
(4) AB2+BC2=CA2,AB=BCなどとなったときこれに当てはまるかどうかは,2乗の和を試しに求めてみないと分かりません. 単に「直角三角形」と答えるのではなく,どの角が直角かも述べなければなりません.(最長の辺=斜辺に登場しない頂点が直角です.もしくは,2乗の和に2回登場する頂点が直角です) → 「∠B=90°の直角二等辺三角形」などと答える
直角三角形と二等辺三角形の両方が言える場合です.
答え方としては,直角の角か二等辺の辺の組かいずれかも示すようにします 辺の長さだけを手掛かりにした場合に,初歩的に角度の性質が答えられるのは,三平方の定理の逆を使う直角三角形(90°)と三辺の長さが等しい場合の正三角形(60°)ぐらいのもので,それ以外は超応用問題になります. |
【問題3】 次の3点を頂点とする三角形はどのような形の三角形か述べてください.(選択肢の中から正しいものを1つクリック)
(1)
点
(2)
点 |
(3)
点
あらかじめ3辺の長さを計算しておきます
♪~なんで分かるの?
以上により,AB2+BC2=CA2が成り立つから試しに足してみようと思うことが大切 29+57=86 は小学生でもわかる 「∠B=90°の直角三角形」 …(答)
(4)
点
あらかじめ3辺の長さを計算しておきます
♪~なんで分かるの?
以上により,AB2+CA2=BC2が成り立つから試しに足してみようと思うことが大切 69+30=99 は小学生でもわかる ただし, 「∠A=90°の直角三角形」 …(答) |
【座標平面に平行な平面の方程式1】![]() x=a…(1) y軸と点(0, b, 0)で交わり,zx平面に平行な平面の方程式は y=b…(2) z軸と点(0, 0, c)で交わり,xy平面に平行な平面の方程式は z=c…(3) ![]() 例えば,y軸上の点(0, 4)を通り,y軸に垂直(x軸に平行)な直線の方程式は,y=4になります. 同様にして,平面上でx軸に垂直(y軸に平行)な直線の方程式は,x=aの形で書かれます. 例えば,x軸上の点(3, 0)を通り,x軸に垂直(y軸に平行)な直線の方程式は,x=3になります.
これらの方程式は,普通に見慣れているy=2x+1のような直線の方程式とは少し違うように感じますが,y=4の方は,傾きが0なのでy=0x+4とも書けます.
そもそも,y=4の直線上の点の座標は (0, 4), (1, 4), (2, 4), ...のように, ![]() y=4 を満たしています.直線の方程式というのは,その直線上にあるために変数x, yが満たすべき関係式,すなわち「制限」のことですが,数学では「制限のないものは書かなくもよい.書かない.」ことになっているので,この直線の方程式はy=4になります. 同様にして,x軸上の点(3, 0)を通り,x軸に垂直(y軸に平行)な直線上の点の座標は (3, 0), (3, 1), (3, 2), ...のように, ![]() yの値は何でもよい(yの値には制限がない) を満たしています.「制限のないものは書かなくもよい.書かない.」ので,この直線の方程式はx=3になります. |
![]() (3, 0, 0), (3, 1, 0), (3, 2, 0), ... (3, 0, 1), (3, 1, 1), (3, 2, 1), ... ![]() y, zの値は何でもよい(y, zの値には制限がない) を満たしています.「制限のないものは書かなくもよい.書かない.」ので,この平面の方程式はx=3になります.
同様にして,例えばy軸上の点(0, 4, 0)を通り,y軸に垂直(yz平面に平行)な平面上の方程式はy=4になります.
また,z軸上の点(0, 0, 5)を通り,z軸に垂直(xy平面に平行)な平面上の方程式はz=5になります. ![]() ※座標軸に,「串かつが刺してある」ときの軸の座標を書けばよいね!
【座標平面に平行な平面の方程式2】
(解説)![]() yz平面に平行な平面の方程式は x=a…(1) zx平面に平行な平面の方程式は y=b…(2) xy平面に平行な平面の方程式は z=c…(3) 点P(a, b, c)を通り,yz平面,zx平面,xy平面に平行な平面は,座標軸と各々点(a, 0, 0), (0, b, 0), (0, 0, c)で交わるから,【座標平面に平行な平面の方程式1】で述べた公式が使える. |
【問題4】 次の平面の方程式を求めてください(選択肢の中から正しいものを1つクリック)
(1)
点A(3, 4, 5)を通り,y軸に垂直な平面の方程式
(2)
点B(−5, 6, −4)を通り,xy平面に平行な平面の方程式 |
【空間のベクトル】
平面の場合と同様に,3次元空間においても「図形的に矢印を用いて」ベクトルを導入することができる.またベクトルを「成分を使って」表すこともできる.
矢印を使って図形的に考えるベクトル
• 平面の場合と同様に,空間においても始点Aから終点Bに向かうベクトルを• ベクトルを1つの名前で • ベクトルの長さ(大きさ)は,絶対値記号を使って ![]() • 2つのベクトル 右図の例では, • ベクトルの和は,平面のときと同様に(1)「平行四辺形の対角線」または(2)「三角形の2辺の和」の考え方で求めることができる. ![]() ![]() ![]() また,(2)の考え方は,2点を結ぶベクトルの和について, ![]() |
【例3】
(解答)(1) (2) (1) しりとりになるように並べ替える (2) しりとりになるように並べ替える |
【ベクトルの1次独立とベクトルの分解】
【ベクトルの1次独立の定義】
(解説)零ベクトルでない3つのベクトル を満たすとき,これらのベクトル 1次独立でないとき,ベクトル ![]() これに対して,1次独立は,x軸上に 1次独立の定義のうちで,←すなわち, は自明である( 重要なのは,→すなわち, の部分で,1次結合が 例えば,s≠0ならば と書けるから,1次従属になる.したがって,1次独立であるためには,s=0でなければならない.同様にして,t=u=0も示される. |
【1次独立なベクトルによるベクトルの分解】
(解説)ベクトル の形にただ1通りに表すことができる. (このとき,この式を ![]() とすることができる. (このとき,定数s, t, uがただ1通りに定まることは,次のように示せる) が成り立つとすれば ここで(1)の1次独立の定義により, が成り立つ.したがって,ただ1通りになる. |
![]() 右図のような平行6面体ABCD-EFGHがあるとき,1次独立な3つのベクトル を用いて, をそれぞれ表してください. 平行四辺形の対角線が表すベクトルは,2辺が表すベクトルの和になるから (1)+(2)−(3)より 同様にして
※図形的に描かれたベクトルを用いて,ベクトルの分解を求める問題は,教科書や問題集でほとんど見かけない.ベクトルの分解の問題は,むしろ,ベクトルの成分表示に関連して出題されることが多い.
例えば,ベクトル となる係数s, t, uを求める問題がこれに当たる.この問題は,連立方程式の解き方の問題となるが,ベクトルの成分表示の項で扱う. |
【ベクトルの成分表示】【基本ベクトル表示】![]() 点Aの座標が を 基本ベクトル をベクトル
【基本ベクトル表示】
(注1) 普通の授業では,基本ベクトル表示はこの一瞬だけ現れて,二度と登場しない.成分表示を定義するために必要であるが,以後の計算などはすべて成分表示で行う.【成分表示】 (注2) ![]() 偽物の記号を作ってはダメだ! そもそも, これに対して, こんな物を書いたら→ (注3) ![]() 右の図では,平面ベクトルの場合を描いているが,3次元空間ではこれが立体になる. 「単位ベクトル」は,造り酒屋の杉玉のように向きが異なる長さが1の矢印で,無限個あるが,「基本ベクトル」は座標軸の正の向きを向いたもので3個しかない. |
【ベクトルの成分表示の例】![]() 右図のベクトルは |
【空間ベクトルの成分計算】 空間ベクトルの相等,ベクトルの和,差,実数倍についての計算は,z成分が追加されるだけで,内容的には平面ベクトルの場合と同じになる. ■ベクトルの相等 ![]() ■ベクトルの和 ■ベクトルの差 ■ベクトルの実数倍 ■ベクトルの1次結合 |
【例3】
(解答)(1) (2) (3) (1) (2) (3) |
【2点を結ぶベクトル】※2点を結ぶベクトルの大きさ と2点間の距離 とは同じものです. すなわち, |
【例4】
(解答) |
【空間ベクトルの内積】
2つのベクトル
で定義する. (2) (3) が成り立つ.
高校の教科書での取り扱いと同様に,ここでは(1)を内積の定義として,(2)を性質とする.[(2)を定義として(1)が成り立つことを証明することもできる.(1)はベクトルを矢印を用いて図形的に考えるときに適しており,(2)は成分表示に対応している]
a1
(2)を定義とする方法なら,小学生が買い物をする場面でも使う平易な計算になる.すなわち,単価×個数を足したものが内積で,合計金額を表す.(また,4次元でも品目が4種類になっただけだから,平気で扱える.) |
(1)をベクトル内積の定義とする立場に立てば,その証明はできない.使い方の説明をするだけになる.![]() (1) 基本ベクトル
1)
(2) 右図のベクトル2) 3) 4) 5) (1) 1) 2)3) 同様にして 4) 5) 同様にして
基本ベクトル
(2) 同一物との内積が1 → 異なる物との内積が0 → になる
正三角形だから ベクトルの内積は1つの数です.1つの空間ベクトルは3次元ですが,その3次元ベクトル2個の積が1つの数になります.ベクトルになるのではありません. (注意2) 同じベクトル2つの内積は などと書いてはいけません. これに対して,
これはあり!→
これはあり!→ これはない!→ |
空間ベクトルの内積の定義![]() になる.
【例6】
(解答)右図の直方体ABCD-EFGHにおいて,次の内積を求めてください. ![]() (2) (3) (4) (1)
HEに沿ってx軸を,HGに沿ってy軸を,HDに沿ってz軸を導入し,成分で計算する場合(以下同様)
(2)
成分で計算する場合
(3)
成分で計算する場合
(4) 図形で計算する方法は,結構大変!(以下の通り)三平方の定理を使って,3辺AC,AF,FCの長さを求めると 余弦定理により cos∠CAF=
成分で計算する場合
|
を定義として を証明する方法 ![]() 余弦定理とは,△ABCについて などが成り立つことをいう. 右図の△ABCでは, これを成分で表す これらを代入すると ゆえに ※ほとんどの生徒は,この証明を嫌がる.全然分からないから!そこで,筆者は次の証明の方を好む. |
(基本ベクトル表示を使う証明) だから ここで表1を思い出すと,
(証明終わり) |
(3) を証明する方法 だから (証明終わり)
この公式は,
例えば, 三角関数表を見ればθは約82° |
【例7】
(解答)次の2つのベクトルの内積となす角θを求めてください. (1) (2) (3) (1) cosθ=0だからθ=90° (2) θ=60° (3) θ=120° |
【ベクトルの平行条件,垂直条件】
空間において
(解説)(Ⅰ) 平行となる条件は,次の(1)(2)(3)のいずれかが成り立つこと (ただし,分母が0のときは分子も0とする) (Ⅱ) 垂直となる条件は,次の(4)(5)のいずれかが成り立つこと
※(1)と(4)は重要.他のものは覚えなくてもよい.
![]() となる実数tが存在すれば,2つのベクトルは平行だと言える.また,平行ならばこのような実数tが定まる.
【例8】
(解答)次の2つのベクトル ![]() y=−2t 2=t この連立方程式を解くと,x=6, y=−4…(答) (2)の解説 (1)の結果を使うと,2つのベクトル この式は と書ける.ただし,分母が0のときは分子も0を表すものとする.
(2)式は(1)式から直ちに作ることができるから,覚えるほどのものではない.
(3)の解説また,分母や分子が0になるとき,当惑することがあるので,有利な公式とは言い難い. であるから,2つのベクトルが同じ向きに平行ならば 逆向きに平行ならば
(3)式は
(3)を使わなければ解けないような問題は,めったにない |
(4)の解説 空間において が成り立つとき, 仮定により cosθ=0 したがって θ=90° 逆も成り立つことは明らか.
高校では,零ベクトル
(5)は(4)を成分で書いたもの
大学では,零ベクトル 数年で手のひらを返されるが, |
【例9】
(解答)(1) (2) 2つのベクトル (3) 2つのベクトル (1) ここで,仮定により また,
高校の答案で,垂直であることを言うためには,内積が0になることだけでなく,各々が零ベクトルでないことを書く必要がある
以上から,(2) x=5…(答) (3) 求めるベクトルを x+y=0 y+z=0 この連立方程式を解く |
![]() ![]() |
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