空間図形と三平方の定理

 右の図のように,AB=8cm,AD=7cm,AE=4cmの直方体ABCD−EFGHがある.頂点Aから,辺CD,GH,EF上をこの順に通って,頂点Bまでたるまないようにひもを巻き付け,ひもの長さが最小になるようにする.ひもが辺CD,GHと交わる点をそれぞれP,Qとするとき,次の問い(1)・(2)に答えよ.
(1) ひもが通る線を展開図にかき,AP:PQを最も簡単な整数の比で答えよ.
(2) 上の直方体における線分AQの長さを求めよ.
 
 
(H11年度京都府高校入試問題の引用)
■ 考え方
(1)
 次の左図のように,線分ABで切り開いて展開すると,展開図は右図のようになります.
ひもの長さは展開図で考えるとよいから,長さが最小となるのは,右図のようにA−P−Q−Bが直線になるとき.
このとき,DC,HGは平行であるから,AP:PQ=AD:DH=[ア]:[イ]
ア=
イ=
 
 


(2)
◇◇◇「直方体における線分AQの長さ」は
「展開図におけるAQの長さ」とは異なるので注意すること◇◇◇
(1)の展開図において,AD+DH=HE+EA=11cmだから,Qはひもの真ん中で,
HQ=[ウ]cm
△ADQは∠D=90゜の直角三角形.また,DQは三平方の定理により4√2 だから、△ADQに三平方の定理を用いて、AQ=[エ]cm

ウ=
エ=
 
 




《類題》 次の直方体の対角線AGの長さはいくらですか.





 右の図Iは,1辺の長さが4cmの立方体ABCD−EFGHで,点Pは辺ADの中点,点Qは辺AE上の点です.

 また,図IIは図Iの立方体の展開図で,この立方体のうちA,B,E,Fだけをかき入れたものです.
 このとき,次の(1),(2)の問いに答えなさい.
(1) 図IIの展開図を図Iのように組み立てたとき,立方体の頂点Dにあたるところを展開図に●印でかき入れなさい.
(2) PQ+QFの長さが最小になるように点Qをとったとき,PQ+QFの長さを求めなさい.
 
 
 
 
 

(H11年度岩手県高校入試問題の引用)
図I

図II
■ 考え方
(1)
 立体の辺は,展開図の2か所に表示され,頂点はそれが共有されている平面の数だけ表れます.この問題では,点Dは展開図の3か所に現れます.
 右の図において,立方体の頂点Dにあたる所3か所を押しなさい.(途中でやり直すときはResetを押してから,やり直しなさい.)
(2)
 PQ+QFの長さが最小になるのは点PQFが一直線上にあるときです.このとき,PQ+QFの長さは
 


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