![]() ![]() *** 科目 *** 数Ⅰ・A数Ⅱ・B数Ⅲ高卒・大学初年度 *** 単元 *** 数と式不等式二次関数二次不等式三角比三角比と図形集合・命題・証明順列・組合せ確率整数の性質 ※高校数学Ⅰ・Aの「数と式」について,このサイトには次の教材があります. この頁へGoogleやYAHOO ! などの検索から直接来てしまったので「前提となっている内容が分からない」という場合や「この頁は分かったがもっと応用問題を見たい」という場合は,他の頁を見てください. が現在地です. ↓単項式と多項式
↓指数法則 ↓展開公式1 ↓展開公式2 ↓置き換えによる展開 ↓展開の順序 ↓展開公式の応用問題 ↓対称式の値 ↓2次式の因数分解 ↓いろいろな因数分解 ↓1文字について整理 ↓たすき掛け因数分解 ↓同(1文字) ↓同(1文字)2 ↓たすき掛け因数分解(2文字) ↓同(2文字)2 ↓3次以上の因数分解 ↓因数分解の応用問題 ↓因数分解の入試問題 ↓実数と根号(公式と例) ↓根号計算 ↓同2 ↓分母の有理化 ↓無理数の独立 ↓式の値(無理数の対称式) ↓xn+1/xnの値 ↓センター問題 平方根の計算 ↓根号計算の入試問題 ↓二重根号 ↓文字式を含む根号計算 ↓絶対値 ↓絶対値2つの外し方 ↓絶対値の入試問題 センター共通 数と式(2013~) |
x2=aならば が成り立ちます. 【例1】 32=9だから ○ xとして根号を含む例を考えると,次の関係が成り立ちます. ○一般に
a,b>0 のとき,
a>b>0 のとき, が成り立つ.
[二重根号をはずすための基本公式] (1) a,b>0 のとき,
和がa+b,積がabなる2数 a,b を見つけると
(2) a>b>0のとき,と変形できる.
和がa+b,積がabなる2数 a,b を見つけると
と変形できる.
※根号内にマイナス記号がある方の二重根号を外す場合は,a, bのうちの大きい方を前にして引き算をしないと
例えば のように2乗はいずれも等しいが のように,小さい根号が左にある方は符号が逆のものを表している. ※上の公式は (A+B)2=(A2+B2)+2AB の展開公式を用いて, もしくは, とおいて とするものなので,2がなければ二重根号ははずれない.この 2 は二重根号をはずすために絶対必要な前提となるものなので,この頁では以下 2 のことを「金」に例えて解説する.
※この頁では二重根号になっている式を変形して一重根号にすることを平凡な日常用語で「二重根号をはずす」と表現していますが,書物によっては二重根号の簡約とか,二重根号を解くと書かれていることもあります.
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【問題2】 次の二重根号を外してください.各々正しいものを下の選択肢から選んでください.(クリックする) |
■備考■ [1]二重根号ははずれない方が多い 二重根号の問題がそこそこできるようになると「二重根号は,必ずはずせるんだ」と考えるかもしれませんが,それは正しくありません. 生徒が出合う問題は「解ける問題」「はずせる問題」だけで,はずせない問題に触れる機会が少なく,「必ずはずれるんだ」という錯覚を持ってしまうのかもしれません. 説明のために, の形の二重根号で の形の(一重)根号になるかどうか調べてみる. 例えば, 同様にして, の解になっているので,そもそも実数解を条件 すなわち を満たしていなければなりません.以下,この実数条件(2)を満たしているものだけを扱うと,
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○1 これらの整数点は図1のように何本かの直線上に並びます.
[2]二重根号がはずれない例黒で示した横線は上の(##)で述べたb=1,4,9,16,25,···でbが平方数で元の式がそもそも二重根号とは言えないことを表しています. 青の斜め線はb=a−1の直線になります. 緑の斜め線はb=2a−4の直線になります. オレンジの斜め線はb=3a−9の直線になります. 一般に,各々のaに対して,低い方からk番目の点は ○2 上の表1においてa=6の場合を例にとって解説する. ![]() となる 1) m=1とおくと,n=6−1=5, b=mn=5 このとき となる. 2) m=2とおくと,n=6−2=4, b=mn=8 このとき となる. 3) m=3とおくと,n=6−3=3, b=mn=9 となってbが平方数になります. *) 3<m<6のときは上記の解の順序を入れ換えたものになります. このようにm+n=6のときはm=1, 2になれるから2組になります. a=6の場合 次の表で背景色が水色の組は二重根号がはずれ,赤字で示したのはbが平方数になっているもの.
同様にして,a=10のとき b=a−1 b=2a−4 b=3a−9 b=4a−16 のうちで下2個が平方数になっているので,運悪く二重根号がはずれるのは2組だけになります.
最も運がよい場合でも1つの値aに対して,二重根号がはずれるbの値は すなわち の a=6 → 2個 a=10 → 4個(実際には2個) a=20 → 9個(実際には7個) などとなり,aの値が大きくなるほど(実数条件を満たすもののうちで)二重根号がはずれる確率は薄くなります. ○3 図1において横の座標が偶数で実数条件の境界線 だから,接線の方程式は a=6の場合 次の表で背景色が水色の組は二重根号がはずれ,水色になっているものははずれないもの,赤字で示したのはbが平方数になっているものです.
例えば の二重根号をはずそうとすると,和が6で積が2となる2数を探すことになるので,解と係数の関係から の2つの解 を用いて となります.さらに,この を2次方程式 の2つの解を用いて求めようとすると が登場して,堂々巡りになり,結局はずれません. なども同様にして堂々巡りになり,はずれません. [3]二重根号は,現在高校の教科書では扱われていない 読者のやる気に水を注すような発言で申し訳ないのですが,この頁で取り上げた二重根号をはずす問題は「整数問題の処理」「論理的思考」の訓練にはなりますが,日常生活とのかかわりとなると非常に薄いものです. 社会生活で実際に扱うデータは小数であることも多く,さらには二重根号,三重根号,3乗根,...12乗根など何でもありですが,それらはコンピュータで瞬時に処理できます.この頁で扱った「筆算だけで二重根号をはずす技術」というのは,日常生活ではほとんど出合わないと考えられます.
※このような訳で,二重根号のはずし方という問題は,現在のもしくは近未来の重点項目ではないと考えられますが「読者からの質問が多い」ので教材を置いています. |
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■[個別の頁からの質問に対する回答][二重根号について/18.4.30]
「二重根号は,現在高校の教科書では扱われていない」ということに驚きました。また、それにも関わらずこのようにわかりやすく詳しい解説・問題を掲載してくださっていることに感謝します。ぜひ無くなさないでいただきたいです。
=>[作者]:連絡ありがとう.この教材を作ったころ(ゆとりの時代)には,学習指導要領で「二重根号をはずす計算は扱わないものとする」とされ,どんな事情があっても例外は許されないという意味の「~ものとする」で強く否定されていましたが,2018年現在の教科書では,発展学習として参考程度に触れられていることがあります. |
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