== 合成関数 ==

■解説
○ 合成関数とは

 xuy のように対応しているとき( ux の関数で,yu の関数になっているとき),x から y への対応を考えることができる.

__________u=x+1
___y=2u のとき
___- - - - - - - - - -
___y=2(x+1)
一般に
___________u=f(x)
___y=g(u) のとき
___- - - - - - - - - -
___y=g(f(x))
 関数 g(x)x の代わりに関数 f(x) を代入したものを g(f(x)) で表わし,fg合成関数といい,gf で表わす.
fg の合成関数というとき,g(f(x)) すなわち gf を表わす.[記号の順序とは逆で対応の順序,xf(x)ug(u)y と一致])
 g(f(x)) は (gf)(x) とも書かれる.

(※初歩的) 関数の合成と関数の積とは別のものである.
  f(x)=x+1 , g(x)=2x のとき,
___________関数の積 f(x)g(x)=(x+1)(2x)=2x2+2x
___________関数の合成 f(g(x))=2x+1
___________関数の合成 g(f(x))=2(x+1)=2x+2

(※初歩的) x が複数個あるような関数と合成するときは,それら全部を関数に置き換える.
  f(x)=x2+x , g(x)=3x のとき,
___________f(g(x))=(3x)2+(3x)=9x2+3x

1. g(f(x))f(g(x)) とは一般に異なるものとなる.すなわち
  関数の合成について,交換法則は(常には)成り立たない.
fggf
2. 他方で,結合法則は常に成り立つ.
f(gh)=(fg)h
例1_________________u=3x2
________y=2u+1
________のとき,
- - - - - - - - - - - - - - - -
________________y=2(3x2)+1

 f(x)=3x2 , g(x)=2x+1 のとき,
___________g(f(x))=2(3x2)+1

例2 f(x)=sinx , g(x)=2x のとき,
___________f(g(x))=sin( 2x)
___________g(f(x))=2sin x
例3 f(x)= , g(x)= のとき,

___________f(g(x))=

___________g(f(x))=

例4 f(x)=x2+x+1 , g(x)=x+2 のとき,

___________(fg)(x)=(x+2)2+(x+2)+1=x2+5x+7

___________(gf)(x)=(x2+x+1)+2=x2+x+3

問題1
 左の合成関数に等しいものを右から選べ.
初めに左から1つ選び,続いてそれに対応する合成関数を右から1つ選べ.右側にはジョーカーが含まれている.
○間違った場合は,解説を読む場合でも読まない場合でも,問題を選び直せば再開できる.

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■[個別の頁からの質問に対する回答][合成関数について/17.2.2]
解説、とても分かりやすいです。 (g゜f)(x) = g(f(x))というのはわかったのですが、((f゜g)゜h)(x) や(g゜(f゜h))(x)、(h゜g゜f)(x)といった場合はどのように考えればよろしいでしょうか? 解き方というよりも、このページの右上にあるようなイメージをつかみたいです。 よろしくお願いします。
=>[作者]:連絡ありがとう.(fg)h(x)=f(g(h(x)))x→h(x)→g(h(x))→f(g(h(x)))のように右から順に作用していきます.
g(fh)(x)=g(f(h(x)))x→h(x)→f(h(x))→g(f(h(x)))の順,
(hgf)(x)=h(g(f(x)))x→f(x)→g(f(x))→h(g(f(x)))の順です.