← PC用は別頁
【解説】 数列の「各項の差」からなる数列を元の数列の階差数列と言います。 【例】 次の数列{bn}は,数列{an}の階差数列です. 元の数列よりもその差から作った階差数列の方が簡単な規則性を持っていることが多いので,階差数列で規則性を見つけて,元の数列の一般項を求めることができます。
○【階差数列の定義】
(1)の解説元の数列を{an}, 階差数列を{bn}で表わすとき
bn = an+1−an …(1)
○【階差数列から元の数列を求める公式】
n=1のときan=a1
n≧2のとき…(2) (後の項)−(前の項) でできる数列が階差数列 {bn} なので
b1=a2−a1
b2=a3−a2 b3=a4−a3 一般に bn=an+1−an になります.
○ n=1のときan=a1は当然のようですが,n=1の場合
だけ他とは異なる計算になりますので,分けて書くことは重要です. ○ n≧2のとき
※この公式は,「階差数列の一般項は分かる」が「元の数列の一般項が分からない」場合に,
始発駅a1と地下通路b1 , b2 , b3 , ...が分かっているときに,地下通路を1区間行けば第2の駅に達します.「階差数列」から「元の数列」を求めるという場面を考えると,使い道が分かります. 始発駅から,地下通路を2区間行けば第3の駅に達します. an=a1+(b1+b2+···+bn−1 ) Σで書けば |
補足説明
※ 高校では,Σの部分は「実際に和を表わしていること」が条件になります。次の例において,k=1〜0は(上下逆転のため)和を表わしません。
の式をn=1の場合に使うと となって,Σ記号の初めと終わりで逆転が起こります.だから,n=1のときはこの公式は使えないという約束になっています. |
例題1 次の数列の一般項を求めなさい。
答案例
元の数列を{an},階差数列を{bn}とおくと
※ 上の答案において,次の箇所に気をつけましょう。
1 bn=2n+3 を Σ内に入れるときにbk=2k+3に直すこと。
|
[問題]
1 次の数列の一般項を求めなさい。
[答案]
n≧2のとき, |
|||||||||||||||
(各々正しいものを選びなさい。)
|
|||||||||||||||
2 次の数列の一般項を求めなさい。
[答案]
n≧2のとき, |
|||||||||||||||
(各々正しいものを選びなさい。)
|
[解説] 階差数列を1回求めても簡単にならないとき,2回・・と求めて,一般項が求まったら,順に戻ります。(それぞれ第1階差数列,第2階差数列・・と呼びます。) 第2階差{cn}で一般項が求まれば以下のようにして、元の数列の一般項を求めます。 (1) cnからbnを求める n=1のときbn=b1…(i) n≧2のとき…(ii) 以上の(i)(ii)を「結果的に」まとめることができれば,1つの式で表す. n≧1のとき,bn=… (2) bnからanを求める n=1のときan=a1…(i) n≧2のとき…(ii) 以上の(i)(ii)を「結果的に」まとめることができれば,1つの式で表す. n≧1のとき,an=… |
※ 第2階差数列→第1階差数列においてもΣはn-1項まで加えることに注意してください。
Cの項数が減って n−2 までの和と考える生徒が多いようですが,bnを求めるためにはcは n−1 まで加えます。(「一般項bn」を求めると考えた方が分かりやすい。) ではなく が正しい
例題2 次の数列の一般項を求めなさい。
答案例
元の数列を{an},第1階差数列を{bn},第2階差数列を{cn}とおくと {bn} : 2,3,6,11,18,・・・ {cn} : 1,3,5,7,・・・だから |
[問題]
3 次の数列の一般項を求めなさい。
[答案]
|
|||||||||||||||||||||
(各々正しいものを選びなさい。)
|
|||||||||||||||||||||
4 次の数列の一般項を求めなさい。
[答案]
|
|||||||||||||||||||||
(各々正しいものを選びなさい。)
|
■[個別の頁からの質問に対する回答][階差数列について/18.7.20]
■[個別の頁からの質問に対する回答][階差数列について/18.9.24]
最高によき
■[個別の頁からの質問に対する回答][階差数列について/17.6.21]
=>[作者]:連絡ありがとう. わかりやすかった
=>[作者]:連絡ありがとう. ...(携帯版)メニューに戻る ...メニューに戻る |