■ 回答集計と各ページの分析
*** 【回答集計と分析・高校】 ***
数I/ 数A/ 数II/ 数B/ 数III/ 数C/
[測定条件と信頼性]
■中学1年■ == 正負の数2 ==

■ページ名 「和差積の混じった計算
../math3/seifu_suu_3014.htm
■主な内容  1桁の整数で和差積の混じった計算を行う.(乗除優先,かっこ優先などの正しい処理を問う.)
■要約・解説 25行「最初の問題に着手するまでの時間」は19秒.
 解説を読むことと,金魚がうろうろしている見慣れない場面を理解するには,この程度の時間はかかると考えられる.
■この集計の作成年月日:2009.09.30 ■集計期間2009.05.02〜2009.09.29 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 214件/6723件=3.2%
(時間に関するデータは,極端に長いものを除いて集計)
グラフ1

グラフ2

グラフ3

グラフ4
■小問数
10題


■ヒント
10題

■入力方式
マウス選択

■問題の見え方
1題ずつ順に表示
回答者の内訳は,中一34%,卒業生36%
1題当たりの所要時間は 9.1秒

 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間(秒)を表わす.ただし,第1問は解説を読む時間を含む.
 グラフ3は横軸が問題番号,縦軸は試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
 グラフ4はヘルプ利用率
よくある誤答
第1問 2+3×4 → 20
    2+3を先に計算している
第2問 5+(-2)×3 → 11
    (-2)×3を6と考えている
第3問 3×4−2 → -10
    符号が逆
第4問 4×(-2)-3 → 5 , -5 , 11
    -8+3を計算している
    8-3を計算している
    8+3を計算している
第5問 3+5×(-3) → 18 , -18 , 12
    3+15を計算している
    -3-15を計算している
    -3+15を計算している
第6問 4+(-2)×(-3) → -10
    -4-6を計算している
第10問 3-(-2)×4 → -11 , -5
    -3-8を計算している
    3-8を計算している
表1は各問題におけるマイナスの記号が誤答に及ぼす影響を調べたもので,負の符号,引き算の演算,これらの混在と誤答率との関係を示す.
 ただし,負の数,引き算は見かけで判断するものとする.
  5+(-2)×3:負の数1個で足し算
  -4×3-5 :正の数で引き算2個
 表2は表1から問題の形と誤答率との相関を求めたものである.
 これによると,負の数の個数は誤答にあまり影響しておらず,引き算の回数が誤答と結びつきやすく,特に負の数と引き算が混在するときにダメージが大きい.

学習開始時において平均正答率は80%台で,この頁の問題は回答者にとって「非常にやさしい」問題になる.
この頁の学習により,正答率は81.5%から89.8%へ変化し,ここで扱った項目に関して8.3%の成績アップが見込まれる.
表1
  第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 第7問 第8問 第9問 第10問
負の数
の個数
0 1 0 1 1 2 2 1 0 1
引き算
の回数
0 0 1 1 0 0 1 0 2 1
負と引き算の混在 0 0 0 1 0 0 1 0 0 1
誤答率 13% 14% 10% 23% 16% 16% 22% 15% 21% 33%
表2
誤答率と
の相関
負の数の個数 引き算の回数 負と引き算の混在
0.266 0.496 0.797

■ページ名 「和差商の混じった計算
../math3/seifu_suu_3015.htm
■主な内容  1桁の整数で和差商の混じった計算を行う.(乗除優先などの正しい処理を問う.)
■要約・解説 25行「最初の問題に着手するまでの時間」は7.9秒.
 解説を読むことと,金魚がうろうろしている見慣れない場面を理解するには,この程度の時間はかかると考えられる.
■この集計の作成年月日:2009.09.20 ■集計期間2009.05.08〜2009.09.17 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 33件/1226件=2.7%
グラフ1

グラフ2

グラフ3

グラフ4
■小問数
10題


■ヒント
10題

■入力方式
マウス選択

■問題の見え方
1題ずつ順に表示
回答者の内訳は,卒業生が39%,中1が24%
1題当たりの所要時間は 9.3秒
平均滞在時間は2分41秒
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間(秒)を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は横軸が問題番号,縦軸は試行回数を表わす.
 グラフ4はヘルプ利用率

表1は各問題の形と誤答率の一覧である.ただし,問題は見かけで判断し,6-8÷2のような形は「被除数が正」で「商を引く」とし,9+(-12)÷3のような形は「被除数が負」とし,「商を引く」には数えないものとする.
 表2は,表1に基づいて「除数が負」「被除数が負」「商を引く」と誤答率の相関を調べたものである.
 これによれば,「被除数が負」であることよりは「商を引く」ことが誤答に及ぼす影響が大きいことが分かる.
 例えば第5問は除数も被除数も負であるが正答率は高い.
 これに対して,正答率が最も低い問題は,第9問で
 4-8÷(-2) 
の形となっている.その誤答としては
0 ・・・ おそらく4-4=0
-8 ・・・(途中経過不明)
が多い.
この頁全体の得点傾向とよく合う問題は第10問で,上位群と下位群に分けたときに最も差が出やすい問題も第10問である.

学習開始時において平均正答率は80%台で,この頁の問題は回答者にとって「非常にやさしい」問題である.
この頁の学習により,正答率は80.0%から91.5%へ変化し,ここで扱った項目に関して11.5%の成績アップが見込まれる.
表1
  第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 第7問 第8問 第9問 第10問
除数が負 0 0 0 1 1 0 1 0 1 0
被除数が負 0 0 1 0 1 1 1 0 0 0
商を引く 0 1 0 0 0 1 0 0 1 1
誤答率 3.0% 9.7% 12.1% 18.2% 6.1% 24.2% 22.6% 10.0% 38.7% 26.7%
表2
誤答との
相関係数
除数が負 被除数が負 商を引く
0.333 -0.068 0.602

■ページ名 「和差積商の混じった計算
../math3/seifu_suu_3016.htm
■主な内容  和差積商の混じった整数の演算を行う.(乗除優先などの正しい処理を問う.)
■要約・解説 25行「最初の問題に着手するまでの時間」は15秒.
 解説を読むことと,金魚がうろうろしている見慣れない場面を理解するには,この程度の時間はかかると考えられる.
■この集計の作成年月日:2009.07.06 ■集計期間2009.05.13〜2009.07.04 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 7件/760件=0.9%
グラフ1

グラフ2

グラフ3
■小問数
10題


■ヒント
10題

■入力方式
マウス選択

■問題の見え方
1題ずつ順に表示
回答者の内訳は,中一57%,卒業生14%
1題当たりの所要時間は 16秒
平均滞在時間は4分42秒
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.この頁については無答率が高いので,正答率の通常の定義に従って解答者に対する割合も下に示した.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間(秒)を表わす.ただし,第1問のみは推定.
 グラフ3は横軸が問題番号,縦軸は試行回数を表わす.
表1は各問題の「引き算の個数」「負の数の個数」「負の数の積商の個数」の一覧で,表2はこれらと「第1回目誤答率」との相関係数を調べたものである.
 これによれば,中学校で初めて登場する負の数,負の数の積商よりも引き算の個数が誤答率と深く関わっている可能性がある.
○ 第4問の誤答例として
5-3×(-4)-9= 5 - 12 - 9 = -7 - 9= -16
のような思考過程が考えられる.

学習開始時において平均正答率は60%台で,この頁の問題は回答者にとって「やさしい」問題になる.
この頁の学習により,正答率は62.9%から78.6%へ変化し,ここで扱った項目に関して15.7%の成績アップが見込まれる.
グラフ4

表1
  第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 第7問 第8問 第9問 第10問
引き算の個数 1 0 0 2 1 0 0 0 0 0
負の数の個数 0 1 1 1 2 1 3 3 2 2
負の数の積商 0 1 1 1 2 1 2 2 2 2
誤答率 29% 0% 43% 86% 0% 17% 50% 0% 17% 50%
表2
相関係数 引き算の個数 負の数の個数 負の数の積商
誤答率 0.47 -0.15 -0.16

■ページ名 「正の数負の数の和差積商(入試問題)」
../math2/m1pm05.htm
■主な内容  4個以上の数の和差積商(過去問)
■要約・解説 なし「最初の問題に着手するまでの時間」は2.8秒 
■この集計の作成年月日:2009.06.29 ■集計期間2009.05.09〜2009.06.27 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 17件/1136件=1.5%
グラフ1

グラフ2

グラフ3
■小問数
10題


■ヒント
なし

■入力方式
マウス選択

■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
回答者の内訳は,中1が53%,卒業生が41%
1題当たりの所要時間は 22.7秒
平均滞在時間は3分58秒
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間(秒)を表わす.ただし,第1問のみは推定.
 グラフ3は横軸が問題番号,縦軸は試行回数を表わす.

問題の出題順序は乱数的に決まるため,画面上の問題番号は元の番号とは異なる.
[元の番号]
▼第4問 -10+(-6)÷2
◎第5問 5×(-2)+4
◎第6問 24÷(-3)×4
▼第9問 18÷(-3)-4×(-2)
⇒ 問題の形と正答率の関係ははっきりしない.
暗算だけでは無理,別途筆算を行うとするとこのくらいの時間を要し,納得のいく学習状況がうかがえる.

 分数計算そのものは,中学校の数学の中心的なテーマではないが,弱い人は多く,高校入試でもよく出される.
学習開始時において平均正答率は80%台で,この頁の問題は回答者にとって「非常にやさしい」問題である.
この頁の学習により,正答率は84.7%から92.4%へ変化し,ここで扱った項目に関して7.6%の成績アップが見込まれる.

■ページ名 「3つ以上の数の和差」
../math3/seifu_suu_3019.htm
■主な内容  計算の順序を考えながら3つ以上の数の和差を求める
■要約・解説 ゲームの進め方を指示したものが22行ある「最初の問題に着手するまでの時間」は38秒で,この解説は読まれている. 
■この集計の作成年月日:2009.10.21 ■集計期間2009.05.05〜2009.10.21 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 51件/2687件=1.9%
グラフ1

グラフ2

グラフ3
■小問数
10題


■ヒント
10題

■入力方式
マウス選択

■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
回答者の内訳は,中一21%,中三13%,卒業生54%
1題当たりの所要時間は 13秒
平均滞在時間は6分46秒
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間(秒)を表わす.ただし,第1問は解説を読む時間を含む.
 グラフ3は横軸が問題番号,縦軸は試行回数を表わす.
 ヘルプはほとんど利用されていない.
表1は問題の形と誤答率の一覧で,この表をもとに誤答率との相関を調べたものが表2である.(「小-大になる」とは結果から言えば負の数になることであるが,回答者が問題を見たときの印象で表わしたもの.)
 これによれば,予想通り「負の数の個数」「小-大になる」が誤答に影響していおり,この頁全体がこれを克服するために作った問題ではあるが,これらの苦手意識はなかなか頑固であることが分かる.

学習開始時において平均正答率は80%台で,この頁の問題は「ほとんどの回答者ができる」問題である.
この頁の学習により,正答率は83.1%から93.6%へ変化し,ここで扱った項目に関して10.5%の成績アップが見込まれる.
表1
  第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 第7問 第8問 第9問 第10問
負の数の個数 1 2 2 2 2 3 2 3 3 4
小-大になる 1 1 1 0 0 1 0 1 1 1
誤答率 18% 8% 21% 13% 10% 23% 13% 13% 18% 33%
表2
誤答率と
の相関
負の数の個数 小-大になる
0.615 0.458

■ページ名 「3つ以上の数の和差3」
../math3/seifu_suu_3020.htm
■主な内容  計算の順序を考えながら3つ以上の数の和差を求める
■要約・解説 ゲームの進め方を指示したものが22行ある「最初の問題に着手するまでの時間」は2.9秒で,指示文書はほとんど読まれていない. 
■この集計の作成年月日:2009.03.18 ■集計期間2008.12.11〜2009.02.20 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 12件/545件=2.2%(上記は,ページ滞在時間の長い方1件,短い方1件を除く10件について分析したもの)
■小問数
10題


■ヒント
10題

■入力方式
マウス選択

■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
「平均解答数」 12.1題,「平均正答数」 9.5題(同一問題を正解になるまでやり直すことができるので,解答数,正答数とも小問数よりも多くなることがある)であったことから,正答率は高い.

1題当たりの所要時間は 16.9秒であった.
このくらいの時間はかかると思われる.

 回答者のほとんどが卒業生であったことから,復習の意味で行ったものと考えられる.
 「和差積の混じった計算」では,マイナスが符号と演算の両方に使われる問題で誤答が多かったが,この問題では卒業生が多いためか,その傾向は見られない.

■ページ名 「積商と引き算」
../math2/seifu_suu_4000.htm
■主な内容  積商の結果を引く計算がきっちりできるかどうか確かめるもの
■要約・解説 なし「最初の問題に着手するまでの時間」は1.9秒で,直ちに問題に取りかかっている. 
■この集計の作成年月日:2009.10.31 ■集計期間2009.07.12〜2009.10.28 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 45件/1899件=2.4%
グラフ1

グラフ2

グラフ3

グラフ4

表1
  第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 第7問
aが負 0 0 0 0 0 0 0
bが負 0 0 0 1 1 1 1
cが負 0 1 1 0 0 1 1
演算が÷ 0 0 1 0 1 0 1
小-大の形 1 1 0 1 0 1 0
誤答率 16% 32% 8% 12% 12% 24% 16%
  第8問 第9問 第10問 第11問 第12問 第13問 第14問
aが負 1 1 1 1 1 1 1
bが負 0 0 0 1 1 1 1
cが負 0 1 1 0 0 1 1
演算が÷ 0 0 1 0 1 0 1
小-大の形 1 1 0 1 0 1 0
誤答率 40% 20% 4% 20% 4% 24% 24%
表2
誤答率
との相関
aが負 bが負 cが負 演算が÷ 小-大の形
0.27 -0.11 0.10 -0.64 0.64
表3
I-T相関 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 第7問
0.50 0.67 0.61 0.47 0.57 0.49 0.49
第8問 第9問 第10問 第11問 第12問 第13問 第14問
0.65 0.53 0.75 0.59 0.47 0.51 0.54
■小問数
14題


■ヒント
採点後にヘルプが表示される

■入力方式
マウス選択

■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
回答者の内訳では,中一18%,卒業生51%
1題当たりの所要時間は 12秒であった.
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
 グラフ4はヘルプ利用率.
誤答原因の分析
(※暗号解読のような推論になる.)
各問題は a-b×c ,a-b÷c の形をしており,そのa,b,cの符号と×÷の演算および誤答率の一覧が表1で,これを元に問題の形と誤答率との相関を調べたものが表2である.
 まず,aの符号がわずかに影響しているのみで,b,cの符号は誤答に影響していないことが分かる.
 次に演算が÷となっているものは負の相関が見られる・・・演算が÷→誤答が減る(演算が×→誤答が増える)
 かけ算の方が得点が低いのは常識に反することなので,生徒の約10%〜20%の気持ちの動きを解読するために次の仮説を考えた:「後の演算が×→引き算が小-大の形となる→いやだという気持ちが起こる」.
 この仮説を確かめるために,表1において「演算の途中経過が小-大の形になるか否か」と誤答率との相関も調べたところ,下記の表のように正の相関が見られた.
 これは,3-6 ,3-(-6),-3-6 のような小-大の形で躓く可能性を示している.
 重回帰分析を適用したとき,以上の原因で説明できる誤答は全体の約半数(48%)である.
【隠れた誤答原因と対策】
 生徒の約10%〜20%(多い!!)は「小-大の形の計算」に自信が持てない.
 このようなよく出会う計算パターンでは,すでにバイパスのような裏道が形成されてしまっていることが考えられるので,1回注意する程度では直らない.
 関連計算が登場するたびに直前に15秒広告のようなものを入れることが考えられる.
 3−8=−5
 3−(−8)=3+8=11 など
問題・答案の整合性・信頼性
 表3は各問題の得点と合計得点との相関(I-T相関)で,どの問題も相関が高く,整合性・信頼性が認められる.
識別力
 グラフ5は回答者全体をその合計得点によって上位群,中位群,下位群(各3分の1)に分けたときの群別・問題別正答率のグラフである.
 これによれば,第4問,第12問で上位群と下位群の差(U-L指数)が0.2未満となり,これらはテスト問題には向かないことが分かる.(※ -(-○) が+○になることは,ほとんどの回答者に理解できており,テストする必要がない.)
 他の問題では識別力は高い.ただし,中位群の正答率が高くなる問題で下位群の成績が低くなるなど,群間で増減が逆になる問題が幾つかある.

学習開始時において回答者の平均正答率は80%台で,多くの回答者はこの頁の問題を処理できる.
この頁の学習により,正答率は79.5%から93.8%へ変化し,ここで扱った項目に関して14.3%の成績アップが見込まれる.
グラフ5

■ページ名 「2乗と3乗」
../math3/seifu_suu_3018.htm
■主な内容  正負の数の累乗(特に2乗と3乗)を扱うもの
■要約・解説 34行「最初の問題に着手するまでの時間」は18.8秒.
 解説はチラリと見た程度.
■この集計の作成年月日:2009.10.07 ■集計期間2009.05.03〜2009.10.05 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 92件/5282件=1.7%
グラフ1


グラフ2

グラフ3

グラフ4
■小問数
10題


■ヒント
10題

■入力方式
マウス選択

■問題の見え方
1題ずつ順に表示
回答者の内訳では,中一30%,卒業生47%
1題当たりの所要時間は 19秒であった.
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.この頁については無答答案が多いので,各問題の解答者に対する割合も下に示す.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間を表わす.ただし,第1問は解説を読む時間を含む.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
 グラフ4はヘルプ利用率.
選択問題であるが,選択肢が各々20個もあると運よく当たることはほとんどない.

第1問 (-1)3×(-2)2
第2問 (-2)3+(-1)2
第3問 (-24)÷(-1)3
第4問 (-23)−(-12)
第5問 (-1)3−(-2)2
第6問 (-22)×(-1)2−(-32)
第7問 (-2)4−(-1)3+(-12)
第8問 (-32)×(-2)2÷(-1)3
第9問 (-32)−(-2)3÷(-1)4
第10問 (-3)2−(-2)2−(-1)3
表1は各問題の形と誤答率の一覧で,表2は問題の形と誤答率との相関を調べたものである.(無答を除く)
 これによれば -(-o)n の形が最も誤答に結びつきやすいことが分かる.

○得点傾向が頁全体の得点傾向に近い問題は第8問で上位群と下位群の差が出やすい問題は第6問である.

学習開始時において回答者の平均正答率は60%台で,この頁の問題は「基本問題の正答率としては普通」である.
この頁の学習により,正答率は69.0%から83.4%へ変化し,ここで扱った項目に関して14.3%の成績アップが見込まれる.
表1
  第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 第6問 第7問 第8問 第9問 第10問
(-o)nの個数 2 2 1 0 2 2 2 2 2 3
(-on)の個数 0 0 1 2 0 1 1 1 1 0
-(-o)nの個数 0 0 0 0 1 0 1 0 1 1
-(-on)の個数 0 0 0 1 0 1 0 0 0 1
-( )nの個数 0 0 0 1 1 1 1 0 1 2
和差の個数 0 0 0 1 1 1 1 0 1 2
積商の個数 1 0 1 0 0 1 0 2 1 0
誤答率 29% 30% 18% 16% 33% 20% 19% 6% 47% 24%
表2
  (-o)nの個数 (-on)の個数 -(-o)nの個数 -(-on)の個数 -( )nの個数 和差の個数 積商の個数
誤答率 0.28 -0.39 0.50 -0.25 0.20 0.20 -0.27

■ページ名 「2乗と3乗」
../math/m1sqcu01.htm
■主な内容  正負の数の累乗(特に2乗と3乗)の計算問題
■要約・解説 なし「最初の問題に着手するまでの時間」はほぼ0秒.
■この集計の作成年月日:2009.10.07 ■集計期間2009.05.09〜2009.10.06 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 222件/6816件=3.3%
グラフ1

グラフ2

グラフ3

グラフ4
■小問数
10題


■ヒント
なし

■入力方式
マウス選択
(多対多)

■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
回答者の内訳は,中1が39%,卒業生が35%
1題当たりの所要時間は 5.6秒であった.
問題はランダムな順序で表示され元の順序と同じではない.グラフ1〜3に示した元の順序は次の通り.
第1問 22
第2問 -32
第3問 (-3)2
第4問 (-2)3
第5問 (-1)2
第6問 -(-2)2
第7問 (-4)2
第8問 -42
第9問 -(-1)2
第10問 -(-2)3

 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間(秒)を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
どんな間違いがあるのか
第2問  -32 → 9
第9問 -(-1)2 → 1
第10問 -(-2)3 → -8
 ⇒ 符号の間違いが多い.

○失敗から学ぼう!
 上位群はすべての問題について正解しており,「2乗や3乗を先に計算してから残りの符号を考える」ことがしっかり出来ている.
 中位群や下位群の回答者は,おそらく「全体の雰囲気で符号を決めてから数字を計算して」いる.
【ポイント】
 2乗,3乗をきっちり作ってから残りの符号を考えることが重要

学習開始時において回答者の平均正答率は80%台で,この頁の問題は「ほとんどの者ができる」.
この頁の学習により,正答率は81.0%から96.4%へ変化し,ここで扱った項目に関して15.4%の成績アップが見込まれる.

■ページ名 「2乗と3乗(試験問題)」
../math2/m1pm06.htm
■主な内容  正負の数の累乗(特に2乗と3乗)の過去問
■要約・解説 なし「最初の問題に着手するまでの時間」はほぼ0秒.
■この集計の作成年月日:2009.10.07 ■集計期間2009.05.22〜2009.10.07 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 34件/1007件=3.4%
グラフ1

グラフ2

グラフ3
■小問数
10題


■ヒント
なし

■入力方式
マウス選択
(多対多)

■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
回答者の内訳は,中一38%,卒業生26%
1題当たりの所要時間は 15.8秒
平均滞在時間は4分9秒
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間(秒)を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
問題の出題順序は乱数的に決まるため,画面上の問題番号は元の番号とは異なる.
[元の番号] 
第1問 7-(-3)2
第2問 3+(-2)2   
第3問 (-5)2−(-3) 
第4問 3×(-4)+23 
第5問 (-3)3−2×3 
第6問 -32-(-3)2
第7問 (-4)2+3-(-22) 
第8問 (-22)×(-3)3  
第9問 (-22)×3  
第10問 23-32 
選択肢が限られているためか正答率には差異が少ない.むしろ第5問の所要時間が目立っている.これは (-3)3 の計算に手まどっていることを示している.

学習開始時において回答者の平均正答率は80%台で,この頁の問題は「基本問題の正答率としては普通」である.
この頁の学習により,正答率は81.5%から92.6%へ変化し,ここで扱った項目に関して11.2%の成績アップが見込まれる.

■ページ名 「分数2個の和差[特訓]」
../math3/bunsuu3001.htm
■主な内容  分数の2個の和差に絞って特訓するもの
■要約・解説 解説なし.指示文書3行「最初の問題に着手するまでの時間」は8.5秒で,答え方は直ちに分かったものと考えられる.
■この集計の作成年月日:2009.09.30 ■集計期間2009.05.05〜2009.09.28 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 79件/4046件=2.0%
グラフ1

グラフ2

グラフ3
■小問数
5題


■ヒント
5題

■入力方式
マウス選択
(多対多)

■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
回答者の内訳は中1が41%,卒業生が44%
1題当たりの所要時間は 33秒であった.

 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
 ヘルプはほとんど利用されていない.
表1は問題の形と誤答率の一覧で,表2はこれをもとに問題の形と誤答率との相関を調べたものである.
 これによれば,第1項が負であることが誤答に結びつきやすい傾向が見られる.
(ただし,問題数がわずか5問であるため,この傾向を確認するためにはさらに別の組合わせで調べる必要がある.)

学習開始時において回答者の平均正答率は80%台で,この頁の問題は「ほとんどの者ができる」.
この頁の学習により,正答率は81.5%から99.7%へ変化し,ここで扱った項目に関して18.2%の成績アップが見込まれる.
表1
  第1問 第2問 第3問 第4問 第5問
第1項が負 0 0 0 1 1
第2項が負 0 0 1 0 1
演算がマイナス 0 1 0 0 1
誤答率 19% 11% 10% 20% 32%
表2
  第1項が負 第2項が負 演算がマイナス
誤答率 0.792 0.255 0.322

■ページ名 「和差積商の混じった分数」
../math3/seifu_suu_3017.htm
■主な内容  分数の四則計算で和差積商の混じったものを扱う
■要約・解説 解説などが25行ある「最初の問題に着手するまでの時間」は44.6秒で,よく読まれている.
■この集計の作成年月日:2009.03.26 ■集計期間2008.12.19〜2009.02.15 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 9件/629件=1.4%
■小問数
10題


■ヒント
10題

■入力方式
マウス選択

■問題の見え方
1題ずつ順に表示
「平均解答数」 14.9題,「平均正答数」 8.2題,ヒント利用回数1.1回
 

1題当たりの所要時間は 45.7秒であった.
 さすがに分数計算が苦手な読者がやっているせいか,じっくり考えて答えている.
回答者の内訳では卒業生が多い.

■ページ名 「分数計算」
../math2/m1fr21.htm
■主な内容  (正負2つの)分数の四則計算で高校入試の過去問を扱っている
■要約・解説 なし「最初の問題に着手するまでの時間」はほぼ0秒.
■この集計の作成年月日:2009.08.25 ■集計期間2009.05.09〜2009.08.24 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 89件/6687件=1.3%
グラフ1

グラフ2
■小問数
10題


■ヒント
なし

■入力方式
マウス選択
(多対多)

■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
回答者中の内訳は卒業生が53%,中1が11%
1題当たりの所要時間は 24秒
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間を表わす.ただし,第1問は初めからの時間.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)
 この頁の問題は高校入試問題の過去問で,回答者もうで試し的に利用したと考えられる.
(※ 問題及び解答は毎回順序が変るため各自が行うときの問題番号は,ここで集計した元番号とは一致しない.)
第4問:負の分数との積 2/5×(-25/4)
第9問:負の分数で割る計算(6÷(-2/3))
第10問:負の整数と分数との積 -16×5/12
など負の数が積商で登場すると苦手意識のために正常な判断がぐらつく印象を受ける.
 ただし,どの問題も概ね正答率80%以上あり,概ね合格といえる.グラフ1では正答率に少し凹凸が見られるが,統計的には(分散分析)有意差は認められない.

学習開始時において平均正答率は90%台で,この頁の問題は回答者にとって「非常にやさしい」.
この頁の学習により,正答率は91.5%から94.2%へ変化し,ここで扱った項目に関して2.7%の成績アップが見込まれる.
グラフ3

■ページ名 「分数計算(試験問題)」
../math2/m1fr22.htm
■主な内容  (正負3つの)分数の四則計算で高校入試の過去問を扱っている
■要約・解説 なし「最初の問題に着手するまでの時間」は8秒.進め方とルール解説が1行あるだけだが,どの問題から始めるか迷ったのかもしれない.
■この集計の作成年月日:2009.07.07 ■集計期間2009.05.02〜2009.07.01 ■集計期間中のこのペ−ジに対するアンケート回答数/読まれた回数 16件/2438件=0.7%
グラフ1

グラフ2
■小問数
10題


■ヒント
なし

■入力方式
マウス選択

■問題の見え方
一度に全部見える形になっている
回答者の内訳は,卒業生44%,中一6%,中三6%
1題当たりの所要時間は 49秒
平均滞在時間は20分36秒
 左のグラフ1は問題ごとの正答,誤答,無答の割合(正誤は最初の採点)で,黄色で示したものは初め誤答で再試行の結果正答に変った割合を表わす.
 グラフ2は横軸が問題番号,縦軸は直前の操作以降その問題の採点までの経過時間を表わす.ただし,第1問のみは推定.
 グラフ3は問題ごとの試行回数を表わす.(ただし,同一問題を16回以上試行した答案については16回と見なす.)

前のページの回答状況と比較してみると,分数が3個になった分だけ時間がかかっている.
学習開始時において平均正答率は80%台で,この頁の問題は回答者にとって「非常にやさしい」問題である.
この頁の学習により,正答率は85%から88.1%へ変化し,ここで扱った項目に関して3.1%の成績アップが見込まれる.
※ この頁の問題は高校入試問題の過去問で,回答者もうで試し的に利用したと考えられる.
第1回目の試行において正答率は上限に近く,この頁の学習による成績アップは少ない.
グラフ3

○===メニューに戻る