○wxMaximaで関数の不定積分を求めるには,メニューから[微積分]→[積分]を選び,対話型メニューに「関数」「変数」を入力して(定積分にチェックを付けないで)「OK」ボタンを押すと integrate(..., x) のように,入力すべき式が書き込まれるようになっている.画面上で (%inn) の右にある入力欄を直接書き換えてもよい. 入力に当たっては,2xなどの書き慣れた記号を2*xと書かなければならないことに注意しましょう. 以下においてはいずれも積分定数は省略されている. |
■教科書や問題集でよく出会う公式 【多項式・分数関数の不定積分】
(1)
○wxMaximaでの入力例integrate(x^n, x); このとき,Is n equal to -1?と表示される.ここでは,No だから n を入力してShift+Enterすると次の「公式」が得られる. ○結果 (積分定数は省略される[以下同様])
(2)
○wxMaximaでの入力例integrate(x^(-1), x);…(2) ○結果 ※この問題のように結果が対数関数になる場合に,真数に絶対値記号を付けて表示するには,(2)を実行する前にあらかじめ次のコマンドを実行しておき,logabs変数にtrueを代入しておく.こうすると結果は次のように絶対値記号のついた式になる.
(3)
○wxMaximaでの入力例integrate((a*x+b)^n,x); このとき,Is n equal to -1?と表示されるので,その表示の右に n (Yes ならy , No なら n)を入力してShift+Enterすると次の「公式」が得られる.
n=−1のときは不定積分が対数関数になるので,n=−1であるかn≠−1であるかを尋ねている.
○結果ここで,n≠−1としても,この仮定は次の行からの入力に影響しない. また,この結果を得るためにはa≠0も必要であるが,こちらの方は問われない.
(4)
○wxMaximaでの入力例logabs : true;(←それまでに一度実行していれば省略可能.以下#1で示す) integrate(1/(a*x+b), x);
この式ではa≠0でなければならないが,省略されている
○結果
(5)
○wxMaximaでの入力例integrate(1/(x^2+a^2),x);
Maximaでは逆三角関数arctanxもしくはtan−1xはatan(x)と表示されるので,この式は
○結果を表す.(a≠0)
(6)
○wxMaximaでの入力例logabs : true; ←#1 integrate(1/(x^2-a^2),x); さらに,次のコマンドを実行すると,得られた式で対数を和差→積商に直すことができる(直前の出力式は単に % で表される) logcontract(%);
この式ではa≠0でなければならないが,省略されている
○結果●次の計算を筆算で行う場合は,部分分数分解によって行う
(7)
○wxMaximaでの入力例logabs : true; ←#1 integrate(1/((x+a)*(x+b)),x); さらに,次のコマンドを事項すると,得られた式で対数を和差→積商に直すことができる(直前の出力式は単に % で表される) logcontract(%);
この式ではa≠bでなければならないが,省略されている
○結果
(8)
[例]
○wxMaximaでの入力例logabs : true; ←#1 integrate((x-a)/((x-b)*(x-c)),x);
この式ではc≠bでなければならないが,省略されている
○結果[例]logcontract(%);も実行すると
(9)
○wxMaximaでの入力例logabs : true; ←#1 integrate(1/(x^3-1),x); ○結果 |