![]() ![]() *** 科目 *** 数Ⅰ・A数Ⅱ・B数Ⅲ高卒・大学初年度 *** 単元 *** 複素数平面二次曲線媒介変数表示と極座標 数列の極限関数導関数不定積分定積分 行列1次変換 ※高校数学Ⅲの「複素数平面」について,このサイトには次の教材があります.
この頁へGoogleやYAHOO ! などの検索から直接来てしまったので「前提となっている内容が分からない」という場合や「この頁は分かったがもっと応用問題を見たい」という場合は,他の頁を見てください. が現在地です. ↓複素数平面 ↓回転と拡大 ↓点Aの周りの回転 ↓三角形の形状問題 ↓ド・モアブルの定理 ↓ド・モアブルの定理(入試問題) ↓複素数で表される軌跡の方程式 ↓同(2) ↓複素数の1次結合が表す図形 ↓内分点・外分点 ↓2直線の交点-現在地 ↓内分点の内分点 ↓2直線の平行条件・垂直条件 ↓複素数平面の入試問題1 ↓複素数平面の入試問題2 ↓複素数平面の入試問題3 複素数平面の入試問題4 |
【直線の方程式】
(解説)複素数平面において,点A(z1)を通り,複素数z2に平行な直線の方程式は z=z1+tz2 (tは実数) 図1のように,tを変化させると,tz2は直線の方向に伸び縮みするから,z=z1+tz2は,点A(z1)を通り,複素数z2に平行な直線上の点を指し示します.
図1
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この直線の方程式において,z=z1+tz2は「直線の中に埋め込まれたもの」を表しているのではなく,原点から直線上の点に向かうものでることに注意
【2直線の交点を求めるための元になる考え方】
(解説)(複素数の1次独立) (1) z1, z2は平行でなく,0でもない複素数,p,qは実数とする. pz1+qz2=0 ならば p=q=0 が成り立つ. (2) z1, z2は平行でなく,0でもない複素数,p,q,s,tは実数とする. pz1+qz2=sz1+tz2 ならば p=s, q=t が成り立つ. 2つの複素数z1 , z2が平行であるときは,一方を他方の実数倍として表すことができます. z1=sz2 (またはz2=tz1) しかし,2つの複素数z1 , z2が平行でなく,0でもないとき, z1=sz2 (またはz2=tz1) となることはありません. (1) 平行でなく,0でもない複素数z1, z2について, pz1+qz2=0…(A) のとき,もし,p≠0ならば z1=− ![]() このとき, 0z1+qz2=0 qz2=0 (z2≠0) により q=0でなければなりません. 以上により,(A)が成り立つならばp=q=0でなければなりません. (2) pz1+qz2=sz1+tz2 …(B)ならば (p−s)z1+(q−t)z2=0 と変形できるから,(1)の結果からp−s=0, q−t=0でなければなりません. したがって,(B)が成り立つならばp=s, q=tになります. (係数比較が各々等しいといえるということです.) |
(2直線の交点の求め方)
![]() (1) 図の三角形において,頂点Aを表す複素数をz1,頂点Bを表す複素数をz2とし,OAの中点CとOBを2:1に内分する点をDとするとき,CBとADの交点Pを表す複素数をz1 , z2を用いて表してください. (2) さらに,OPの延長が線分ABと交わる点をEとするとき,Eを表す複素数をz1 , z2を用いて表してください. (1) Aを表す複素数はz1 DはOBを2:1に内分する点だから ![]() ![]() ![]() 直線ADはAを通り,−−−−>ADに平行な直線だから,その方程式はsを実数として z=z1+s( ![]() ![]() と書ける. 他方で,Bを表す複素数はz2 CはOAの中点だから ![]() ![]() ![]() 直線BCはBを通り,−−−−>BCに平行な直線だから,その方程式はtを実数として z=z2+t( ![]() ![]() と書ける. 求める交点P(z)は(i)(ii)の両方とも満たすから (1−s)z1+ ![]() ![]() ここで,z1 , z2は平行でなく,0でもないから,係数比較により 1−s= ![]() ![]() この連立方程式を解くと s= ![]() ![]() (i)または(ii)に代入すると z= ![]() (2) EはABの内分点だから, ![]() の形に書ける. ![]() の定数倍としてこの形になるのは ![]() |
【解き方2】(中学校で習う相似図形と比例の関係を使って解く方法) ![]() ![]() OS:SC=OD:DB=2:1 また,OC=CAだから OS:SC:CA=2:1:3 △ACP∽△ASDとなるから, AP:PD=AC:CS=3:1 よって,PはADを3:1に内分する. (1) A(z1 ), D( ![]() ![]() ![]() ![]()
(別解)
(2) CからOEに平行な直線を引き,ABとの交点をUとすると,△ACU∽△AOEとなるから,CからADに平行な直線を引き,OBとの交点をTとすると,△OTC∽△ODAとなるから, OT:TD=OC:CA=1:1 また,OD:DB=2:1だから TD:DB=1:1 △BPD∽△BCTとなるから, CP:PB=TD:DB=1:1 したがって,PはBCを1:1に内分する. Pを表す複素数は, ![]() ![]() ![]() AU:UE=AC:CO=1:1 また,CP:PB=1:1だから UE:EB=1:1 よって,EはABを2:1に内分する. Eを表す複素数は ![]() 【解き方3】(チェバの定理を使って解く方法) ![]() ![]() ![]() ![]() が成り立つというものです.
この関係は,右図のように分母と分子を順に選んで一周すれば,次の形に書くこともできます.
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ゆえに ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() よって,AE:EB=2:1 Eを表す複素数は ![]() (1) k ![]() が,B(z2 ), C( ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
![]() 右図の三角形において,頂点Aを表す複素数をz1,頂点Bを表す複素数をz2とし,OAを1:2に内分する点をC,OBを2:3に内分する点をDとする. (1)CBとADの交点Pを表す複素数zをz1 , z2を用いて表してください. (2)OPの延長が線分ABと交わる点をEとするとき,Eを表す複素数wをz1 , z2を用いて表してください. (1)直線ADは,A(z1) を通り,−−−−>AD = ![]() ![]() また,直線BCは,B(z2) を通り,−−−−>BC = ![]() ![]() AD, BCの交点は(i)(ii)の両方とも満たすから z1+s( ![]() ![]() ![]() ![]() z1の係数が等しくなるべきことから, 1−s= ![]() ![]() s, tについての上記の連立方程式を解くと 1−s= ![]() ![]() 2s=5−5(3−3s) 13s=10 s= ![]() ![]() 以上により,Pを表す複素数zは s= ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() (2) E(w)はABの内分点だから w= ![]() ![]() ![]() |
![]() (1) DからBCに平行な直線を引き,OAとの交点をSとすると, OS:SC=OD:DB=2:3 また,OC:CA=1:2だから OS:SC:CA=OD:DB=2:3:10 したがって, DS//BCだから△ACP∽△ASD AP:PD=AC:CS=10:3 A(z1 )とD( ![]() ![]() ![]() ![]() (2) E(w)はABの内分点だから w= ![]() ![]() ![]() (2) チェバの定理により ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() より, AE= ![]() ![]() したがって w= ![]() (1) k ![]() が,B(z2 ), C( ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() p:q= ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
≪一般化して公式を作ろう≫![]() 右図の三角形において,頂点Aを表す複素数をz1,頂点Bを表す複素数をz2とし,OAをm:nに内分する点をC,OBをh:kに内分する点をDとする. (1)CBとADの交点Pを表す複素数zをz1 , z2を用いて表してください. (2)OPの延長が線分ABと交わる点をEとするとき,Eを表す複素数wをz1 , z2を用いて表してください.
(正しいものを選んでください)解説
(1)z= ![]() ![]() ![]() ![]() (解き方2:平行線を引く方法で解説する)・・・他の方法でもよい ![]() OS:SC=h:k=mh:mk 他方で,OC:CA=m:n=m(h+k):n(h+k)だから OS:SC:CA=mh:mk:n(h+k) したがって AP:PD=n(h+k):mk z= ![]() ![]() ![]() (2) |
(2) (解き方3:チェバの定理を使う方法で解説する)・・・他の方法でもよい ![]() ![]() ![]() だから, ![]() ![]() AE:EB=nh:mk ゆえに w= ![]() |
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