jsMathのオプションのページは,あなたの必要を満たすためにjsMathの様々な属性を制御する.これらのほとんどは数式を表示するために使用されるフォントに関係している.
- 「すべての数式のスケール」は,そのページ上の残りのテキストと比較して,数式に使用する倍率の設定を行う.もし文字が小さくて読みにくいと思われたなら,倍率を100よりも大きな値,例えば125%に設定することにより(周囲のテキストに相対的に)大きくできる.
- 4個の「フォントラジオボタン」によって,数学的な表記法を示すのに使うフォントのタイプを選ぶことができる.
- TeXのネイティブfontを使ったとき最善の結果が得られるが,これはあなたのコンピュータの初期設定ではたぶんインストールされていない.フォントを得られるfont download pageへのリンクがあるので,インストールされるよう願う.
- 画像フォントは,しばしば次によい描写を与える.この場合において,各々の字体の小さな画像が使用され,少し遅いが,結果はネイティブfontを使っているのとほとんど同じくらいよい.問題が2つある:ページの倍率を変更したとき画像は追随できない,また,数式に色を付けることはできない(ネイティブfontやunicodeフォントを使っているときはできる).初めの問題は,「拡大縮小可能」チェックボックスにチェックすれば解消される.ブラウザの拡大縮小要因を変更すれば,今度はフォントは拡大縮小されるが,例え原寸であっても画像フォントの質に影響する.特に,幾つかの細い線(マイナス符号のような線)は消える.「拡大縮小可能」チェックボックスをチェックせずに,単に新しいサイズでページを再読込する方が,たぶんよい.こうすると,数式は大きいフォントを使って再読込されるはずである.
- 「特殊記号のみに画像を使用」を使うと,ブラウザで自分が選んだフォントに依存し,全部に画像を使うよりも幾分速くなり,拡大縮小された画像が貧弱に見える問題を避けることができ,少し美的には劣った結果を生む.このモードは,方程式の文字にセリフfontのイタリック体を,数字やその他の標準的な記号に普通のセリフfontを,数学記号の残り全部に画像フォントを用いる.これは幾つかの場合によりよい結果を生むが,イタリック体は幾つかのブラウザでよくは見えない.
- 最後に,「ネイティブunicodeフォント」を使うと,それらのフォントに利用可能な数学記号にアクセスするために,unicodeの字体参照を使おうとする.これがうまく働くかどうかは利用可能なunicodeフォントに大きく依存する.字体が広く異なるフォントから取ってこられるので,うまく一緒に働かず,幾つかの記号は全く利用できない.これがその方法が少なくともうまくいくことであるが,拡大縮小可能で,印刷でき,文字色が使える長所があるので,TeXフォントなしでこれらの特徴を使いたいことがあるかも知れない.
- もし,「最善フォントの自動選択」が選択されていれば,jsMathは利用可能な最善の選択を取る(通常,TeXフォントがあればこれを選び,そうでない場合のみ「記号のみ画像」を選ぶ).上のフォントの選択を変えたら,あなたの選んだフォント方法が実質的に残るように自動的に(最善フォントの)チェックは,はずされる.
- 「フォント警告を出す」チェックボックスは,ページ上端に「TeXフォントがありません」のメッセージを表示するかどうかを制御する.デフォルトでは,これはあなたが見た最初のページだけに示され,ブラウザを再起動するまでは二度と表示されない.一旦メッセージが一度示されるならば,チェックボックスはチェックをはずされるが,再びチェックすればメッセージを得ることができる(それが示されたら).
- 「アルファ・チャンネルの画像を使用する」チェックボックスは,フォントのアンチエイリアスがWebページの上で背景色や画像とうまく相互作用できるように,画像フォントの特別な性質をコントロールする.アルファチャンネルが許されたらフォントは背景色にうまくアンチエイリアスされるが,許可されなければそれは白色になる.幾つかのブラウザ(特にInternet
Explorer)は,画像のアルファチャンネルをうまく処理しないか,まったく処理しないので,(このチェックボックスは)自動的にはチェックされない.幾つかのブラウザは,アルファチャンネルをうまく印刷できないので,Webページを印刷する前に,このチェックを外したくなるかもしれない.
- 「画像フォント印刷のヘルプ」チェックボックスは,低解像度の画像フォントを使用しているページを印刷するときに,jsMathがメッセージを挿入すべきかどうかを示す.このメッセージは,印刷結果の品質を改善する方法を知らせるもので,jsMathのメインコントロールパネルから入手可能な高解像度フォントを選んだならば示されない.
- 「常に高解像度フォントを使用」チェックボックスはjsmathが使用する画像フォントに用いられる解像度を制御する.多くのページを印刷していれば,セッションを通して高解像度フォントを使えることは便利であると気づく.そのため,各々のページについてコントロールパネルで明示的に高解像度フォントの使用を選択することなく印刷出力を高品質にできる.さらに,ブラウザが画像をうまく拡大縮小できるとき(Mac上のブラウザはほとんどうまくできるが,PC上のブラウザはそうではない),ページをうまく拡大でき,ページを印刷したいとき特別なステップを踏まなくてもよいので,常に高解像度フォントを使いたくなるかもしれない.
次の4つのオプションは,数式が処理されるときの見え方を制御する.
- 「jsMathボタンの表示」チェックボックスは,浮遊しているjsMathボタン(通常右下のコーナーにある)を表示するかどうかを制御する.このボタンでコントロールパネルが起動できるが,気が散るかも知れないし,幾つかのブラウザでは各ページの印刷に出てしまうので,そのような状況ではボタンを無効にしたくなるかもしれない.jsMathボタンが見えないときは,任意の数式表現の上でALT+クリックすることにより,コントロールパネルを起動できる.
- 「進行メーッセージの表示」チェックボックスは,jsmathが進行メッセージのためにブラウザウィンドウの中に分離したパネルを使用するかどうかを選択する(もしチェックされなければ,jsmathは進行メッセージにウィンドウのステータスバーを使用する).そのページの数式処理に同期が取れていないとき,これらのメッセージはjsMathとどれくらい離れているかを示す.これらのメッセージは,jsMathがいつ非同期で補助ファイルをロードしているかを示す.
- ページの著者は,ページが表示される前に数式が処理されるか,ページが表示されてから数式が処理されるかを指定できる(後者の場合,数式が活字に組まれるとき,明滅するのが見える).通常,ページが短いか,多くの数式を含まないとき,ページが表示される前に数式を処理することは合理的であるが,ページに多くの数式が含まれるとき,長い時間がかかり,最初に(ページを)見せるというのが,たぶんよい考えである.「非同期処理の強制」チェックボックスは著者の設定にオーバーライドするのに使用でき,jsMathにページを最初に表示させることができるので,すぐにページを読み始めることができる(しかし,処理が行われる間,ページは明滅する).
- 「完成するまでページを表示しない」チェックボックスは,その逆を行う.ページの非同期処理を伴うページ「明滅」は,一部の読者を悩ますかもしれない.あなたにもこれが当てはまるなら,このチェックボックスを使って,数式が完成されるまで空白ページに見えるようにできる(メッセージボックスはずっと示されるので,進捗状況を知ることができ,必要に応じてjsMathをキャンセルできる).これはある意味で前のチェックボックスの逆で,もし著者が非同期処理を指定したら,これは数式が完成するまでページを見せない効果を持っている.
最後に,次のような雑多なコントロールがある.
tex2math プラグインを使用するページのための「tex2mathを可能にする 」チェックボックスは,そのプラグインを使うかどうかを決める.このプラグインによって,Webページの著者は,ページ上で数式が表示される場所をマークするのに,簡単なメカニズムを使うことができるが,時々数式でないものを誤って数式とみなすことがある.この場合には,プラグインをオフにしてページを再読込してください.無効にしたときページ内の数式は活字組みされない.
- 「グローバルモードを使用する」メニューは,jsMathが処理する方程式を蓄積するグローバルキャッシュを使用するかどうか制御できるようにする(すでに現われた方程式の処理を速める).詳細はglobal modeのために文書参照
- 「設定を保存する」メニューで,現在のオプション設定の効果をいつまで残すか選択できる.デフォルトでは,このブラウザのセッションの間だけ設定は保存される(ブラウザを終わらせばなくなる)が,望むならもっと長い期間その設定を保存できる.設定は,サイトごとの維持されるので,同一サイトにあるすべてのページは,同じjsMathの設定となる.
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