幾つかの状況においては(特に,数式のスケーリングが大きいとき) ブラウザは,数式の境界を示すボックスが,視覚的な広がりよりも大きいとみなすかもしれない.線が分離しないようにjsMathはこれをブラウザから隠すが,ボックスが数式の下にある行の上端よりも広がり,ブラウザにおけるマウスクリックの処理を妨げるかもしれない.例えば,ブラウザは数式の下にある行のリンクが(仮にそうは見えなくても)数式によって覆われていると解されて,このリンクを選択することができないかもしれない.解決策は数式の境界を再考するために,ブラウザにクリッピング領域を強いることであるが,これはまだ実装されていない.幾つかの場合において当面の解決策は,メインのテキストをすっかり覆ってしまうよりは背後に見せるように,数式のz-indexが-1になるようにCSSを使用することである.これは,それ自身は何か他のものを覆っていない要素の中に数式が現われるときだけ有効となる.例えば,もし数式が背景色を伴うブロックにあるならば,z-indexを設定すると数式は背後に隠れ見えなくなる.
自分の文書で,z-indexにグローバルに次を挿入する.
<STYLE>
.typeset {z-index: -1; position:relative}
</STYLE>
一つの選択肢は,リンクやその他のインタラクティブな内容をより高いz-indexにすることである.
<STYLE>
a, input, textarea {z-index: 2; position:relative}
</STYLE>
オーバーラップの問題を起こしそうな特定のものだけを変えるためにクラスを使いたくなるかもしれないが,これが,そのページにある"すべての"アンカータグ,入力タグに影響することに注意しなければならない.マウスクリックを要する他の内容があれば,このリストに他のタグを同様に含めてもよい.