![]() ![]() *** 大区分 *** 数Ⅰ・A数Ⅱ・B数Ⅲ高卒・大学初年度 *** 中区分 *** ベクトル・行列連立方程式複素数関数・数列微分積分微分方程式統計maxima ※高校から大学初年度レベルの「微分方程式」について,このサイトには次の教材があります.
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■ベルヌーイ形の微分方程式
(解説)次の形の微分方程式はベルヌーイの微分方程式とよばれ,y1−n=uとおくことにより線形微分方程式に直して解くことができます.
n=0の場合は線形微分方程式になり,n=1の場合は変数分離形になりますので,ここではこれらの場合は考えないことにします.
![]() (1)の両辺をynで割ると y−n ![]()
合成関数の微分法
ここで,u=y1−nとおくと![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]()
【例1】
![]()
上の公式においてP(x)=1 , Q(x)=ex , n=2となる場合になっています.
(解答)両辺をy2で割ると y−2 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]()
はじめに同次方程式
そこで非同次方程式(3)に対して定数変化法により![]() ![]() ![]() ![]() |u|=ex+C1=eC1ex u=±eC1ex=C2ex u=z(x)ex…(4)の形の解を求める.
u'=z'ex+zexだから
さらに(2)に戻すと(3)は次の形になる. z'ex+zex−zex=−ex z'ex=−ex z'=−1 z=−∫ dx=−x+C (4)に戻すと u=ex(C−x) y= ![]() |
||||
○ 1階の常微分方程式のうちで,初等的に(有限回の変形と積分計算によって)解く方法が解明されているものは限られていますが,この頁に登場するベルヌーイ(Bernoulli)の微分方程式は,変数変換によって線形微分方程式に直して解くことができます.
○ ただし,「理論上は解ける」ということと,実際に多項式や指数関数,対数関数,三角関数などの合成として示すことができるかどうかということの間には大きな溝かあります.左の欄のP(x), Q(x)の組合せによって,例えば次のような積分計算が登場する場合には,その結果を多項式や指数関数,対数関数,三角関数などの合成として示すことはできません. ∫ e−x2dx , ∫ ![]() ![]() ![]() ○ このような関数が必要になるときは,その不定積分(または積分区間の上端または下端をxとする定積分)によって新たに関数を定義して使うことになります. 次のような関数があります. ∫ ![]() ∫ ![]() ![]() ![]() これらの関数において,それぞれのxに対する具体的な値を求めたいときは,数値積分が利用できます.(必要な精度で求めるとよい)■■
【例2】
![]() ![]()
上の公式においてP(x)=−
(解答)![]() 両辺をy3で割ると y−3 ![]() ![]()
合成関数の微分法
u=y−2…(1)とおくと![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]()
はじめに同次方程式
そこで非同次方程式(2)に対して定数変化法により![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() log|u|+log|x|=C1 log|ux|=C1 |ux|=eC1 ux=±eC1=C2 u= ![]() u= ![]()
I=∫ xsinx dx
は,部分積分法により求めることができます.
=−x cos x+sinx+C3
u'=
さらに(1)に戻すと![]() ![]() (2)は次の形になる. ![]() ![]() ![]() ![]() z=−2∫ xsinx dx =−2(−x cos x+sinx+C3 ) =2x cos x−2sinx+C (3)に戻すと u= ![]() ![]() ![]() y2(2xcosx−2sinx+C)=x…(答) |
【問題1】
微分方程式 ![]() 1y=2e−x+Ce−2x 2y= ![]() 3 ![]() ![]() ![]()
元の方程式の両辺をy3で割ると
y−3 ![]() そこで,u=y−2…(1) とおくと ![]() ![]() となるから,uに関する方程式は − ![]() ![]() ![]() となり,線形微分方程式になります.
はじめに,同次方程式
![]() ![]() ∫ ![]() log|u|=4x+C1 |u|=e4x+C1=eC1e4x u=±eC1e4x=C2e4x
次に,定数変化法を使ってu=z(x)e4x…(3)の形で(2)の解を求める.
積の微分法により ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() z=−2∫ e−3xdx= ![]() (3)に戻すと u=( ![]() = ![]()
(1)に戻すと
![]() ![]() |
||||||||
【問題2】
微分方程式 ![]() ![]() ![]() 1y3=x+Cx3 2y3=x3+Cx 3 ![]() ![]()
元の方程式の両辺をy4で割ると
y−4 ![]() ![]() ![]() そこで,u=y−3…(1) とおくと ![]() ![]() となるから,uに関する方程式は − ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() となり,線形微分方程式になります.
はじめに,同次方程式
![]() ![]() ![]() ![]() ∫ ![]() ![]() log|u|=3log|x|+C1=log|x3|+C1 =log|x3|+log eC1=log|eC1x3| |u|=|eC1x3| u=±eC1x3=C2x3
次に,定数変化法を使ってu=z(x)x3…(3)の形で(2)の解を求める.
積の微分法により ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() z=x−2+C (3)に戻すと u=(x−2+C)x3=x+Cx3
(1)に戻すと
![]() |
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【問題3】
微分方程式 ![]() ![]() 1 ![]() ![]() ![]() 3 ![]() ![]() ![]()
元の方程式の両辺をy2で割ると
y−2 ![]() ![]() そこで,u=y−1…(1) とおくと ![]() ![]() となるから,uに関する方程式は − ![]() ![]() ![]() ![]() となり,線形微分方程式になります.
はじめに,同次方程式
![]() ![]() ![]() ![]() ∫ ![]() ![]() log|u|=log|x|+C1=log|x|+log eC1=log|eC1x| |u|=|eC1x| u=±eC1x=C2x
次に,定数変化法を使ってu=z(x)x…(3)の形で(2)の解を求める.
積の微分法により ![]() ![]()
∫
![]() とおく置換積分で求められます. ![]() ![]() ∫ ![]() ![]() =∫ t dt= ![]() = ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() z=−∫ ![]() =−( ![]() =− ![]() (3)に戻すと u=(− ![]()
(1)に戻すと
![]() ![]() |
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【問題4】
微分方程式 ![]() ![]() 1 ![]() ![]() 3 ![]() ![]()
元の方程式の両辺をy3で割ると
y−3 ![]() ![]() そこで,u=y−2…(1) とおくと ![]() ![]() となるから,uに関する方程式は − ![]() ![]() ![]() ![]() となり,線形微分方程式になります.
はじめに,同次方程式
![]() ![]() ∫ ![]() log|u|=x+C1=log ex+C1=log(eC1ex) |u|=eC1ex u=±eC1ex=C2ex
次に,定数変化法を使ってu=z(x)ex…(3)の形で(2)の解を求める.
積の微分法により ![]() ![]()
I=∫ e−xcos x dxは,
部分積分を2回行って求めることができます.
−∫ e−xcos x dx) I=e−xsin x−e−xcos x−I 2I=e−xsin x−e−xcos x I= ![]() ![]() =−2cos x ![]() ![]() z=−2∫ e−xcos x dx =−e−x(sin x−cos x)−2C3 =e−x(cos x−sin x)+C (3)に戻すと u=cos x−sin x+Cex
(1)に戻すと
![]() |
ベルヌーイ型の微分方程式[例と解]
において
1.(1)i)
両辺を①の同次方程式 ①の解は 元の方程式の解は |
1.(2)ii)
両辺を①の同次方程式 ①の解は 元の方程式の解は |
1.(3)iii)
両辺を①の同次方程式 ①の解は 元の方程式の解は |
1.(4)i)
両辺を①の同次方程式 ①の解は この中で 元の方程式の解は |
1.(4)ii)
両辺を①の同次方程式 ①の解は この中で 元の方程式の解は |
1.(5)i)
両辺を①の同次方程式 ①の解は この形の積分は初等的に(高校で習う整式,分数関数,指数関数,対数関数,三角関数やそれらの有限回の組合せで)表すことはできない.---敢えて書く場合は不完全ガンマ関数と呼ばれるもので書くことになるが,ここでは積分記号を残したまま解とする--この形なら微分して検算することができる. 元の方程式の解は ※検算は次のようにして行える(以下の問題についても同様) だから解となっている |
2.(1)i)
両辺を①の同次方程式 ①の解は 元の方程式の解は |
2.(2)ii)
両辺を①の同次方程式 ①の解は 元の方程式の解は |
2.(3)iii)
両辺を①の同次方程式 ①の解は この形の積分は初等的に(高校で習う整式,分数関数,指数関数,対数関数,三角関数やそれらの有限回の組合せで)表すことはできない.---敢えて書く場合は不完全ガンマ関数と呼ばれるもので書くことになるが,ここでは積分記号を残したまま解とする--この形なら微分して検算することができる. 元の方程式の解は |
2.(4)i)
両辺を①の同次方程式 ①の解は この形の積分は初等的に(高校で習う整式,分数関数,指数関数,対数関数,三角関数やそれらの有限回の組合せで)表すことはできない.---敢えて書く場合は不完全ガンマ関数と呼ばれるもので書くことになるが,ここでは積分記号を残したまま解とする--この形なら微分して検算することができる. 元の方程式の解は |
2.(6)i)
両辺を①の同次方程式 ①の解は 元の方程式の解は |
3.(1)i)
両辺を①の同次方程式 ①の解は 元の方程式の解は |
3.(2)ii)
ベルヌーイ型の微分方程式
両辺をにおいて, ①の同次方程式 ①の解は この積分は 元の方程式の解は |
3.(3)ii)
両辺を①の同次方程式 ①の解は 元の方程式の解は |
3.(4)ii)
両辺を①の同次方程式 ①の解は この形の積分 |
3.(5)iii)
両辺を①の同次方程式 ①の解は この形の積分 元の方程式の解は |
4.(1)i)
両辺を①の同次方程式 ①の解は この形の積分 元の方程式の解は |
4.(2)ii)
両辺を①の同次方程式 ①の解は この形の積分 元の方程式の解は |
4.(3)i)
両辺を①の同次方程式 ①の解は 元の方程式の解は |
4.(4)ii)
両辺を①の同次方程式 ①の解は この形の積分 元の方程式の解は |
4.(5)i)
両辺を①の同次方程式 ①の解は この形の積分 元の方程式の解は |
5.(1)i)
両辺を①の同次方程式 ①の解は この形の積分 元の方程式の解は |
5.(2)i)
両辺を①の同次方程式 ①の解は この形の積分 元の方程式の解は |
5.(3)ii)
両辺を①の同次方程式 ①の解は この形の積分 元の方程式の解は |
6.(3)ii)
両辺を①の同次方程式 ①の解は この形の積分 元の方程式の解は |
6.(4)i)
両辺を①の同次方程式 ①の解は この形の積分 元の方程式の解は |
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■[個別の頁からの質問に対する回答][ベルヌーイ形 微分方程式について/16.10.12]
詳細な式変形があるので、自分の間違いにすぐ気が付きます。大変に参考になっています。ありがとうございます。
=>[作者]:連絡ありがとう. |
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