== 三角関数の定積分 ==
※積分区間の幅が2πのものは,フーリエ級数に使われる
(証明)を正の整数とするとき (1.1) (1.2) (1.3) (1.1)← 三角関数の積を和に直す公式 により ここで,は正の整数だから ア)のとき,だから イ)のとき,だから (1.2)← 三角関数の積を和に直す公式 により ここで,は正の整数だから ア)のとき,だから イ)のとき,だから (1.3)← 三角関数の積を和に直す公式 により ここで,は正の整数だから ア)のとき,だから イ)のとき,だから |
※積分区間の幅が2πのものは,フーリエ級数に使われる
を整数とするとき
(証明)(1.4) (1.5) (1.6) (1.1)〜(1.3)とほぼ同じです.(1.4)の証明のみ示す: 三角関数の積を和に直す公式 により ここで,は正の整数だから ア)のとき,だから イ)のとき,だから |
を整数とするとき
(1.7) (1.8) (1.9)
(1.7)は被積分関数が奇関数×奇関数=偶関数,(1.8)は偶関数×偶関数=偶関数となり,いずれも0〜πの区間の積分の値は,−π〜πの区間の積分(1.4)(1.5)の半分になります.
(証明)(1.9)は被積分関数が奇関数×偶関数=奇関数となり,(1.6)で−π〜πの区間の積分が0になっても,(1.9)deha0〜πの区間の積分の値は簡単ではありません. (1.7)(1.8)は被積分関数が偶関数であるから,(1.4)(1.5)の半分になる. (1.9)← 三角関数の積を和に直す公式 により ア)の両方が奇数または両方が偶数のとき,は偶数になる
そのi) のとき
イ)が奇数と偶数の組合わせのとき,は奇数になるからそのii) のとき |
(証明) で定義されるベータ関数については,置換積分により次の式を示せる. ここで, とおくと 文字を入れ替えると(1.10)になる |
(ウォリスの公式)
(証明)を0以上の整数とするとき (1.11) (1.12) とおく の整数のとき 部分積分を行うと したがって (1.11) nが奇数のとき (1.12) nが偶数のとき の場合も,ほぼ同様にして示される |